「ソーシャル離れてディスタンス」、小池都知事の『密です!』濃厚セッション動画、杏さんの『教訓1』カバー

Distance (2018 Remastered Album)
UNIVERSAL MUSIC LLC
2019-01-23



まだ外出自粛がはじまったばかりの頃、緊急事態宣言が出てなかった時かな?
用事でコンビニに立ち寄ったら、床に「ソーシャル離れてディスタンス」って書いてあってフフッてなりました。

正確にはね、「ソーシャル」と「ディスタンス」の間が微妙にあいていてまさにソーシャルディスタンスを保った状態で書かれており、その真ん中に日本語でも説明あったほうがいいかな?と思われたんでしょうねデザインした人が。それで「ソーシャル」と「ディスタンス」の間の空間やや上あたりに「離れて」が配置されちゃって、「ソーシャル離れてディスタンス」が爆誕していたのでした。
歌謡曲の歌詞みたいだ。
宇多田ヒカルさんの歌であったなー、と帰り道の頭の中をくるくる回りました。

そんな流れで、くせになるこちらの動画も載せときます。
「都知事の『密です!』と濃厚セッションしたら世界がソーシャルディスタンスした。」っていうタイトルもアホで最高です。
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吉野朔実の最後の短編集『いつか緑の花束に』、亡くなってから復刊された映画評『新装復刊 吉野朔実のシネマガイド シネコン111』

吉野朔実さんが亡くなったのが4年前の昨日、4/20だった。最近すきま時間にずっと読み返していて、ふと検索して気づいた。彼女がいたらきっと今回の騒動にぴったりの映画や小説をたくさん紹介してくれただろうな。

最後の短編集『いつかみどりの花束に』に未完の作品が収録されていて、途中までいつも通り端正にペン入れされていたのにページをめくってシャーペンの下書き状態になった瞬間のあの暴力的な不在感について、ブログにまとめないまま4年も経ってしまったなあ。
あれは本当に堪えた。彼女がもういないのだ、ということが、印刷に出るか出ないかの薄い線と思いつくままの粗いデッサンからこれでもかと伝わってきて、ものすごい説得力だった。痛烈で圧倒的な報せだった。
シリーズ化するはずだった『MOTHER』は吉野朔実が初めて描くSF、しかもテーマが母性って。もっときちんと読みたかったなあ。

だけど、そんな胸がえぐられるような哀しみもページをめくった最初だけで、ネームにもかかわらず引き込まれる素晴らしいストーリーだった。
他の話もとても素敵だった。特に表題作であり、最後に発表された短編でもある『いつか緑の花束に』。吉野朔実さんらしい、日常的で文学的でそして不穏な、男女の出会いのストーリー。

もっと読みたかった。



以下、リンク集。
今日だけでなく、亡くなってから時々検索していてふと見つけた、まだ読んでいなかった映画評!
2017年発売。『吉野朔実のシネマガイド シネコン111』
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『いだてん』素晴らしかった!!

大河ドラマ「いだてん」オリジナル・サウンドトラック 前編
大友良英
ビクターエンタテインメント
2019-03-06


大河ドラマ「いだてん」オリジナル・サウンドトラック 後編
大友良英
ビクターエンタテインメント
2019-07-24



いやあ……素晴らしかったです!!!
感無量です!!!
ほんっとうに面白かった!!

1年間観続けてきた甲斐があった。ほんっとうに面白かった!!
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理不尽とファンタジーについて。小野不由美『十二国記 白銀の墟 玄の月』読了によせて(ネタバレなし)



さっきもぽろっと理不尽とか言ってしまいましたけども。それはね、実は『十二国記』を読み終わったこととちょっと関係がありまして。
ええそうなんです!
『十二国記 白銀の墟 玄の月』読み終わりまして!
読み終わりまして!
(あまりにも読み終わったので二回言っています)
ネタバレなしで、まずはこの感慨を書き記しておきたくて。

もうね、『十二国記』といい、上橋菜穂子先生の『獣の奏者』といい、おがきちか先生の『Landreaall(ランドリオール)』といい、この世の理不尽というもの、それにどう立ち向かうか、どう受け止めるか、ということがすごく、とても、切々と、熱く、冷徹に、描かれていてですね。

やっぱりファンタジーって素晴らしいなと思うのです。
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うちの子の何気ない問い「母ちゃんの嫌いなものって何?」に素で答えてしまう。

ある日の午後、わたくしが18年間待ちに待った十二国記新刊を読んでいましたらうちの子タロー5歳がお絵かきしながらふと、

TR「母ちゃん?母ちゃんの嫌いなものって何?」

ん?理不尽。

TR「違う、食べ物で」

ああ、パクチー。

うん、疲れてるのかな?あたし。
それはともかく、よく「理不尽」が食べ物じゃないってわかったねさすがタローさんやっぱ天才かな?



映画宮本とか新井英樹とか十二国記とかでドタバタしていますが元気です



はい、えー、もう10月終わるやないけー!
どんだけトリックオアトリートやっちゅうねん!

幼稚園の行事が多かったり、その他自分や家族の体調不良やら病院通いやらが続いてもろもろドタバタしておりまして。
宮本映画2回目行った話とか、それが一ノ瀬ワタルさんトークショーの回だった話とか、新井英樹先生サイン会に行ってきた話とか、新井様ご本人にうっかり新井様って言っちゃった話とか、いろいろしたいんですけど!
新井様ばっかりか!映画宮本関連ばっかりか!

ええと、ゆっくり書く時間がちっとも取れないでおるのですが、元気にはしております。
落ち着いたらそのうちまとめたいと思っております…

十二国記も読んでます!超おもしろい!主上…!よくぞ帰ってきてくださった…!って泰の民の気持ちにすっかりシンクロ。
これも落ち着いたら感想しっかり書きたい!です!
(以下amazonリンク)
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契約書の「甲」と「乙」を「僕」と「君」に変換したら村上春樹っぽくなってしまう

契約書の「甲」と「乙」を「僕」と「君」に変換したら、読みやすくなって村上春樹さんっぽくなってしまう – Togetter



もうだめ冒頭の「第一条 僕は君に対し」が目に飛び込んできた時点で笑いが止まらなくなって難儀しました。
「第三条の1がツンデレみがあっていいですね」とか
「『拙者』と『そなた』にすれば」とか(其処許(そこもと)ですね先生!)
「『俺』と『お前』にすればさだまさし」とか。
皆さん奮ってらっしゃる。

春樹といえば先日『多崎つくる』くんの壮大な考察記事を読んで仰天したのでそれもそのうちまとめたいです。

以下、関連リンク。
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熱血戦略社会人ラグビードラマ『ノーサイドゲーム』、上川隆也の悪役裏声喋りは今後どうなってしまうのか!?

ノーサイド・ゲーム
池井戸 潤
ダイヤモンド社
2019-06-13



はい、半沢直樹でいえば主役、堺雅人さんのポジションに大泉洋さん、そしてラスボス香川照之さんに上川隆也です!われらがタカヤん。
タカヤの悪役…裏声。
第一話の感想は、タカヤ裏声、でした。
お公家さん喋りっていうか。今にも「おじゃる」とか言い出しそう。上品に抑えてしゃべってるせいか、変に上ずった声になってしまっていて、そこが変ですごくいいです。
いいのかよ。
嫌いじゃない、あの役作り。

どうせあれでしょ、半沢直樹の原作の人ってことは、最後はこのいけすかない悪役がこてんぱんにやられちゃってファーーーって取り乱してえらいことになってまうんでしょ。香川照之さんなんてそのショックではっちゃけちゃってカマキリ先生に完全変態しちゃって。タカヤは!?タカヤはどうなってしまうの!?もともとタカヤオタクだしNHKでアニメを解説する看板番組持ってしまうの!?なにか謎の被り物をかぶって!?舞台で鍛えた滑舌を無駄にマックス活用して高音早口しゃべり!?
すごくいいです。
いいのかよ。
いいでしょそんなタカヤ。はっちゃけてしまったタカヤ見てみたい。
そんなわけで大泉さんがんばってください!がんばってタカヤからいいファーーーを引き出していただきたい!

ドラマの見方が根本的に間違ってる気がしますが、ちゃんと楽しんでいます。
このドラマ、すごいですね!本物のラグビー選手がガンガン出演してるんですって!
しかも皆さん演技うまい!
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上橋菜穂子『鹿の王』新刊発売、さらにProduction I.Gで劇場アニメ化!!

鹿の王 水底の橋 (角川書店単行本)
上橋 菜穂子
KADOKAWA / 角川書店
2019-03-27



おおおお!!??
アニメ映画化!!!
I.G.!!おおおおーーー!!!

しかも3月27日にシリーズ新刊『鹿の王 水底の橋』も発売って!知らなかった!!

上橋菜穂子のファンタジー小説「鹿の王」Production I.G制作で劇場アニメ化 : ニュース – アニメハック

上橋菜穂子氏のファンタジー小説「鹿の王」(KADOKAWA刊)の劇場アニメ化が決定した。アニメーション制作は、「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」「PSYCHO-PASS サイコパス」などで知られ、同じく上橋氏原作のテレビアニメ「精霊の守り人」も手がけたProduction I.Gが担当する。


もちろん第一声はですね、いいなー!!
寄生獣もIGだったらよかったのになー。
いーいーなーいーいーな♪
 IGっていーいーな♪
(゚Д゚ )(゚Д゚ ) ( ゜Д゚)( ゜Д゚)
  (゚Д゚ )(゚Д゚ ) ( ゜Д゚)( ゜Д゚)
(揺れるな)
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絵本『いるのいないの』インタビューで京極夏彦先生「私は怪談を書いたことは一度もないのですが」!?妖怪、怪談、遠野物語など京極夏彦の絵本あれこれ



京極夏彦先生の怪談えほん『いるのいないの』について調べていたら、インタビューが面白すぎたので別記事にまとめます。

検索して見つけた公式サイト。
『いるのいないの』は、岩崎書店の『怪談えほん』というシリーズのようです。

怪談えほん 岩崎書店

シリーズ全体の編者、東雅夫さんの言葉。

優れた怪談作品は、人の心の真実や世の中の真理を、恐怖する愉しみとともに私たちに教えてくれます。
幼いころから怪談に親しむことによって、子どもたちは豊かな想像力を養い、想定外の事態に直面しても平静さを保てる強い心を育み、さらには命の尊さや他者を傷つけることの怖ろしさといった、人として大切なことのイロハを自然に身につけてゆくのです。

私たちが人生で初めて出逢う書物である「絵本」を通じて、良質な本物の怪談の世界に触れてほしい
――そんな願いから「怪談えほん」シリーズは生まれました。


確かに!
「優れた怪談作品は、人の心の真実や世の中の真理を教えてくれる」って、ちょうどここ数年怪談話や妖怪系の漫画をいくつか読んでみて漠然と思っていたことと通じます。

古くからあるおばけや妖怪の言い伝えって、きちんとした生活をすることや、自分の身体や、周囲の人を大事に扱うことの重要性を説いているのかもしれないなーって。洗濯物をかけっぱなしにしていると、迷っている魂がそこに入り込んで家の中をうろうろするよ、だから乾いたらすぐにきちんと畳んでしまっておきなさい、とか、襖や障子はきちんと閉めておかないと、その隙間からおばけが出入りするよ、とか。
昔の人は、そうやって慎ましく丁寧に暮らすように子供たちに教えてきたのかなあ、と。
まあ単にほんとかもしれないですけどね。たまに見える系の人たちの体験談とか読んじゃうと単にほんとかもな、とも思えちゃいますけど。こわいわ。

それはともかく(こわいから)。

「怪談えほん」シリーズ、『いるのいないの』の特設ページもありました。
怪談えほん |『いるの いないの』京極夏彦 町田尚子 東 雅夫

こちらのページには、京極夏彦先生のインタビュー。これが面白かった!
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