Cocco、”恥ずかしがり屋”の決意表明 [まじめに]

プロム [初回限定盤B] Cocco

みなさんこれ…ご覧になりましたかこれ…

Coccoの、手書きのメッセージ。

なんと痛々しい、そして、なんと希望がある。

あの、もう、この、Coccoの痛々しさと、強さ…!
自分で自分のことを「元々面白く明るい人間ではあるから」と!言えてしまう健やかさ!
Coccoさんの人となりに触れるといつも思うのですが、この、純粋さ、というか、いとけなさ。なんと可愛らしい。20年くらい前には若いからかなと思っていたのだけどまったく変わっていないところを見るとどうやら素で人間性が可愛らしいんだな。

こんなにもセンシティブな自分を抱えて、よくぞここまで…投げ出さず、諦めず主張を続けて…よくぞがんばって来てくれた…。

芸能人って、華やかさの陰で本当に苛酷な無理を強いられている、というのはいろんな世界で見聞きします。つい先日のNHK歌のお姉さんお兄さんもそうだし、ここ数年のMe Too運動もそう。だんだん、どんどん明るみに出てきているし、菅田将暉くんの休業宣言もそうだし、もっと当たり前の主張をしてもいいんだ、という風潮は、とても良いことだとことだと思うと同時に、こんな当たり前のこともこれまでは許されてこなかったんだな、と思う。

やりがい搾取というのか、注目され、人気があるんだからいいじゃないかと引っ張り回される、その割りにこんなのは今だけなんだからと不当に価値を下げられ脅されながら露出を強いられる。芸能界だけでなく、漫画家やアニメーターなどクリエイターの世界のこういった歪さは一体なんなんだろう。このような辛さをずっと押し隠してきて、あるいは訴えても変わらず、とうとう耐えられなくなってしまう人も後を絶たない現状を思うと胸が痛みます。子育てしてるとほんと思うんだけど、どうして日本では「世間に迷惑をかけないように」と繰り返し繰り返し教え込むんだろう。どうして自分を大事にすることを教えないんだろう。

だからこそ、Coccoのこの、弱さをさらけ出す強さが、本当にすごいことだと思いました。よくぞここまで…。
こんなにも繊細な人が、訥々と、切々と、こういった切迫した状況について自分の言葉でリアルタイムに(過去の出来事も含めて)詳らかにするって、とてもレアなことなのでは。

さらに、こんなにも辛かったのでだから辞めます、消えます、ではなく希望につながっていて、これからも続けていけそうです、という明るい報告となっているのが、本当に素晴らしい…。読んでいるこっちまで救われたような気持ちになってしまいました。

Mステ出演の後にも手書きメッセージ。ううつらい。でも良かった…!

お、顔を隠す、ってこんな感じなのね素敵。貴婦人。

この番組も見ました!素敵…!森高千里さんの優しいナビゲートが泣ける!
『強く儚い者たち』の歌もダンスも素晴らしかった…Coccoは中央で黒いベールに全身を包んで、すごく神秘的な佇まいでした。まるでフロムのキャラのような(ダークソウルシリーズです。褒めてます)。ダンスは星野源さん『おげんさん』のダンス回を思い出しました。幻想的で優雅で、だけど力強くて。最後にリンク貼っておきます。

またね、こっこさんYouTubeもやってらして。
これが!素晴らしくて!
つい先日のあつこお姉さんにも通じるような、育児の先輩からのエール…!
15分ほどの動画です。


いやあ!もう!泣く!
山登りの例えが…言い得て妙すぎて泣く!こっこちゃんも泣いとるやんけー!

いやもう本当に、私もうちの子8歳なので、新生児とか乳幼児を抱えている人たちに対しては一度頂に登って降りてきている人として、すっごい見晴らし良かったよ!がんばって!と心の底から言いたい。でもそのがんばりはね、本当は個人が負うんじゃなくてもっと社会全体でサポートしたいの。すればいいのにと思うのにそうじゃない世間がもどかしい。だからせめて1人の個人として応援したい。

授かる前の不妊治療中の人にも伝えたい。それだけじゃなく、治療をやめたり、いろんな理由で、子供を持たない決意をした人にも。あなたと私が登る尾根は別々の場所に降りることになったけれど、でもきっと繋がっていると思うの。ここへ辿りつくまでに見たたくさんの景色やたくさんの苦しみは、あなたや私の中に消えずに残っているよね。それは悪いことばかりじゃなかったはず、つらいだけのことではなかったんじゃないかと思うの。目指したものを得たかどうかには関係がなくて、それは単なる結果に過ぎなくて、その過程でくぐり抜けた痛みも苦しみもきっと全部自分の糧になっている。だから私たちは、降りる場所は違っても同じ空の下にいるよねって。

なんて言ったらいいのか、難しいんですけども。

それからうちの子の8歳というのは親としてはまだまだまだ手がかかる段階なので、もっと子供が大きく育っている友人たちから時々もらえるエールがまた励まされる。今はしんどいと思うよ、私もその時期しんどかったよ、と言われてすごく救われたり。

そういうね、ほんとにこう、先輩も後輩も同輩もいる世界。自分が先輩になったり後輩になったりする、いとしく輝かしい世界よ。

あとね。
相変わらずいい話で終われないあひるちゃん。
CoccoさんのYouTube番組こっこ姐さんシーズン1のタイトルとサムネイルが無駄にエロい。「ほしがってもいいのかしら」とか「たまっちゃった」とか「刺激が強すぎる大人の…」とか。アホでナイス。やっぱエロは救うな。


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関連あひる
February 07, 2006:Cocco(2001年のドキュメンタリー特番について)

April 03, 2006:Coccoを大切にね?(;口;)

May 03, 2007:Coccoに男の子

2010-11-28 Cocco 2001年の活動休止直後のドキュメンタリー特番(2022年現在はリンク切れ)

July 10, 2010:Coccoとジュゴンと辺野古基地移設

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実家がしんどかった20歳前後の時期、Coccoの曲にたくさん励まされました。『Raining』が特に。

2021-06-24 「母の愛」という箱(元家族の暗い話と救いの話4)[まじめに][機能不全家族]

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エロは素晴らしいよつながり。
2013-03-16 『獣の奏者』を読んで思った、上橋菜穂子作品はやはりエロくて素晴らしいと





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