「家」というものと女たちについて、朝ドラ『カムカムエヴリバディ』に寄せて [まじめに]

連続テレビ小説 カムカムエヴリバディ Part1 (1) (NHKドラマ・ガイド) ムック


さて。オット母の話を聞いてくださって、たくさんのハートをくださってありがとうございました。これを機に、載せそびれていた朝ドラ『カムカムエヴリバディ』の話を。書いているうちに「家」というものと女たちのつながり、のようなお話になりました。

あのね見てたのこの春までの朝ドラ『カムカム』を見てたのです。カムカムね、エブリバディじゃないのねエ「ヴ」リバディなのね。
私がリアルタイムに見始めたのは2期の途中からでしたが(その後NHKオンデマンドに登録して全部見た)最終回はリアタイできてもう…いやもう素晴らしかった…素晴らしかったですよね!!

最後の最後、3人のヒロインたちが、祖母、母、娘の三世代であずきのお鍋を覗き込むカットがね、もう感無量だったじゃないですか。
あそこで私は、このレモンクッキーのレシピを書き写した時のことを思い出しました。

2010-01-26 オット家の女たち ~ Grandma’s Lemon Cookie

おばあちゃんの部屋で、英語のレシピに私がコリコリと日本語を書き込んだの。おばあちゃんもアメリカ生活経験があって英語が堪能、母は英語の先生なので、二人がちょいちょい教えてくれて。

私「ふ、ふろー?」
OTグランマ「flour(発音良い)」
OT母「小麦粉ね」
私「おお!フラワー小麦粉のですね!?花のフラワーじゃなかったんだ!(0゚・∀・) + 」

というかんじで、お二人に単語の意味を訊きながら、コピーさせてもらったレシピのすみっこにコリコリと日本語訳で大さじ2とか砂糖1カップとか書き込んだあのテーブルを、カムカムのあずきのお鍋で鮮やかに思い出し、泣きすぎて一時停止でしたよね。見ていたこの春にはもう母の余命があまり長くないかもしれないと判明していたのでなおさら。

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オット母のこと、『監察医朝顔』2022年スペシャルに寄せて [まじめに]



いやもうドラマ『監察医朝顔』2022年スペシャルが素晴らしくて。

最後の上野樹里さんの長回しが。じっと表情だけを捉える長回しが素晴らしくて見入ってしまって滝ほど泣いて、エンドマークにホワイトアウトではあ…と溜息着く暇もなく10月からのドラマが同じスタッフによる小児専門のPICUの物語で北海道舞台だからって主題歌中島みゆき様って!!そんだけでどんぶり3杯泣かすのやめて。

でも正直子供がつらい目に遭ったりその親御さんがつらい目にあったりするドラマつらすぎて見れないから見ないと思いますごめんなさい…絶賛されてた『透明なゆりかご』もあらすじだけで無理だったから見てない…。

なのでほんとに。今回の『朝顔』もかなりきついシーンがたくさんありましたけど。でも全体としては良かったし、やはり自分の最近の生活に近いものがありすぎて。

以下、ドラマのネタバレも含みつつ、オット母の介護と、その終幕の話を。

とりあえず先に、ドラマのネタバレの話から。
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こんな夢を見た [オット][ネタです][でも実話です]

夢十夜 単行本 – 2021/5/21 夏目 漱石 (著), 金井田 英津子 (イラスト)


わああああ。わああああ。

あのですね。友人C美にこんなLINEをしたためたのです。すごい疲れる夢を見たから聞いていただけますか、と。

夢の中で私は最近の思いの丈をオットにぶつけてまして。玄関先で。オットには相変わらず疲れてるんだけどとげんなりした顔をされ、一度はやめようとするんだけど止まらず。

そしたらいつのまにかオット妹や次男ツマさんたちが玄関に来ており。 “こんな夢を見た [オット][ネタです][でも実話です]” の続きを読む

47歳の秋だから。我慢しないで言うキャンペーン実施中 [オットに][まじめに]




47。
素数!
だよね!?(検索した)あってた。
9月末、あひるちゃんお誕生日でした。セルフ誕生日でしたね。自分で美味しいもの食べに行き、自分ですてきな服を買いに行き、自分で花を買って帰りました。あっケーキ買い忘れた!まあいいや今度行こ。誕生日関係ないけど。

幸せなことだなあと思いました。1人で好きなことできて。なかなかままならないことも多々あるけれど。多々々々々々々々あるけれど(アンニュイなケンシロウ)。

以下、だらっと日記的文章、を書いていたらなんか途中から真面目な内容になってしまいました。
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あけまして2022年のご挨拶と、年末年始備忘録(介護の話)


あけましてもなにも既にあけまくりまくってましてご挨拶が遅れて申し訳おめでとうございます!
今年もどうぞよろしくお願い致します。

今年はね、お正月休み短くなかったですか?みなさん。うちはある意味では短かったとも言えるし、またある意味においては長かったとも言える。春樹か。ええ、小学校の冬休みが長かったのでございます。たいへんだったね。他人事か。他人事通り越して幽体離脱するくらい大変でした。それはいいとして。せっかくなので恒例のおせち記録と、年末年始の過ごし方の日記的備忘録です。
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家庭というものがうまく機能する時、後編 [まじめに][亡きオット父の話2]

博士の愛した数式
寺尾聰, 深津絵里
2013-08-31



ひとつ前の続き、12年前(2009年)に起きた出来事です。

2021-10-06 家庭というものがうまく機能する時、前編 [まじめに][亡きオット父の話]

家族の死についての内容で、一部には病院での詳細な記述もあります。苦手な方は無理せず、閲覧を避けていただけたらと思います。

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父が亡くなった最初の一週間は、異様に長かった。
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家庭というものがうまく機能する時、前編 [まじめに][亡きオット父の話1]

博士の愛した数式(新潮文庫)
小川洋子
新潮社
2012-07-01



今回は、「真面目に」系の長文です。
家族の死についての文章で、一部には詳細な記述もあります。苦手な方は無理せず、閲覧を避けていただけたらと思います。

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先日、私の実母の話を何回かに分けて書き綴りました。読んでくださって、そしてたくさんのハートをくださって本当にありがとうございました。

自分の育った背景の話、元の家庭の話がひと段落したので、今回からは、結婚後の新しい家庭、オットの生家と家族の話、そこから長く躊躇してきた子供を持つことについて、持ちたいと思えるようになるまでの、自分の心の軌跡をたどっていこうと思います。

ずっとどこかに書き残しておきたいな、と思って、オットの父が亡くなった12年前に書き留めておいたものを、何年かに一度ふと思い立った時に手を入れながら保管してきた文章です。一番の原型は5年前、父が亡くなって7年目の2016年に書いたもの。
5年も経っているので、書いた当時と今では変わってしまったことも多々ありますが、そのまま載せることにします。まずは前編から。

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