「いい子に育てましたね」

先日、子供と2人で電車で出かけた帰り道のこと。

優先席の前に立っていたら、目の前の席があきまして。
その日は立っていたかったらしくうちの子タロー4歳しばらく座らず、だけど揺れるたびにすごくよろけるので空いた席に私が座って、タローを膝の上に乗っけたら。
その様子をにこにこ見ていてくださった隣のご老人が、

「いい子に育てましたね」

あっありがとうございます!?
ちょっと面食らいつつも、答えながら泣くかと思いました。
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本当に哀しい『うらしまたろう』[絵本の話]

お、こんなまとめを見かけたので、ちょうどいつか書きたいなと思っていた、『うらしまたろう』の謎について。
前から書きたいなーと思っていた、「絵本をガチで語ってみる」的エントリです。

浦島太郎って理不尽な話だと思うんだけど | 2ちゃんねるスレッドまとめブログ – アルファルファモザイク

1:以下、?ちゃんねるからVIPがお送りします2018/04/20(金) 03:53:47.912ID:ElpeXJ4d0.net

あれなんとかなんないの?

亀を助けたのに、ちょっと竜宮城に長居しただけで、
娑婆では親も知り合いも誰も居なくなってて何百年も経ってて、
んでもって老人にされた太郎は踏んだり蹴ったりだろう?


ですよねー。私もそう思っていました。これを読むまでは。




時田史郎 再話
秋野不矩 絵
福音館書店
1974-03-25

古典物語の絵本を買う時は、基本一番古いものを選ぶようにしています。『うらしまたろう』では福音館書店のこちらがたぶん一番古い。

amazonレビューで、「美しい絵がとても雄弁」「お馴染みの浦島太郎の昔話がこんなに心に余韻を残す物語だったとは」などと書かれているなあ、とは思っていたのですが、確かに手にとって読んでみるとその通りでした。
絵の美しいこと!そしてそれを支える、平易でありながら美しい言葉遣いで語られる、オーソドックスな物語。
両方にとても引き込まれて、この物語の持つ哀しさが、描かれている冬の海の侘しさのように、しんしんと胸に入ってきてですね…

以下、あくまで私の解釈なのですが、『うらしまたろう』が思っていたよりもずっとずっと哀しい物語だった、というお話です。
乙姫が浦島太郎に「玉手箱」を渡したのはなぜなのか。
色々なバージョンのあるお話ですが、時田史郎さん再話、秋野不矩さん絵、福音館書店1974年発行の絵本を読んでの感想です。 “本当に哀しい『うらしまたろう』[絵本の話]” の続きを読む

うちの子とポプテピ

昨日は急用で私一人外出し、オットくんとうちの子タロー4歳でお留守番でした(タローさんの父ちゃんキライ問題は、私がいなければ発動しないので父子二人の時は平和です)。
そして今日日曜日はオットくんが朝から仕事なのですれ違い生活。
タローと二人で遅い朝ごはんを食べていましたら、おもむろに、

TR「ぽぷ、てぴ、ぴっくってさ、
(・ω・)」

ファッ?

TR「きんぐれこーど、って言ってたよ。何?(・ω・)」

キングレコードね!
えー、音楽を作ったりする会社ですかね…
てかオットくん!?何見せてんだァ!?

TR「なんかね、途中で声が変わってね(・ω・)」

そうらしいねえ!!母ちゃんまだ2話しか見てないからよう知らんのだけど、AパートとBパートで声優さんが違うのは毎回の仕様らしいね!?

TR「ちょっとこわかったんだー
(´・ω・)」

そうか。それはすまんかったね。いいよ見なくて。むしろ見ないで。オットも余計なもの見せないでください。4歳頃って人生で一番吸収率が高いとか言われているうちの子の脳細胞に無駄なものを吸収させないで!
今日はエイプリルフールですが残念ながらネタではありません。実録でございます。




[真面目に] ドラマ『隣の家族は青く見える』最終回、あの内容で明るく終わらせる、って本当に素晴らしい

隣の家族は青く見える(上) (扶桑社文庫)
脚本 中谷 まゆみ
扶桑社
2018-02-25


いつも小ネタが多い当ブログですが、読むのがちょっと疲れるかもしれない、家族とか、不妊とか、そういう重めの話題の時にはタイトルに[真面目に]と入れることにしてみました。ちょっと疲れそうだな〜と思ったらスルーしてくださいませ。

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えー、先ほどの元彼メルマガ話はいいとして。
いやあ、本当に良いドラマでした!

今回ドラマの中で号泣だったシーンは、やっぱり高畑淳子さん演じるななちゃんのお義母さんが言った言葉でした。

「嬉しいことや楽しいことは誰とでも共有できるけど、辛いことや悲しいことを共有できる、それが夫婦なんじゃないの?」

お、お義母さーーーん!!!・゜・( ゚´Д`)・゜・
( ゚´Д`)・゜・( ゚´Д`)・゜・
・゚・ヽ( ゚´Д`)ノ・゚・

もう……前も思いましたが高畑淳子さんの、明るいおばちゃんキャラが本当に素敵で!
それから…深キョンちゃんの悲しそうな顔がね!?すんごくかわいそうで!!
あのつぶらな瞳がしょんぼりと揺らいで…悲しすぎる!!
もうそんな顔しないでくれーーーー!!!
と思わずにいられませんでした。

あのね、正直、ひとつ前の回までの展開で、ああこのままきっと、この二人は「子供のいない人生」を歩んでいくって流れなんだろうなあ、と思って、なんだか…う〜ん。悲しかったんです。
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うちの子に丁寧に接するオットくん

うちの子タロー4歳ほやほやから時に全力で嫌われ、渾身の力で蹴られたりしている不遇の父ちゃんですが。

先日帰宅した時には、洗濯の一環で私が服を脱がせたままパンイチで遊んでいるタローを見て、
OT「なんで裸なんだ」
ああすいませんつい。うちの子めちゃくちゃ代謝が良くて暑がりなのでつい着せ忘れるのです。着せるつもりでそこにパジャマ出してそのまま忘れてた。ほらせっかく一人遊びしてくれてるのに不用意に近づくと巻き込まれるから、ついそっとしながら家事やってました。
着せといたげてくださいな。
そしたらタローに向かってオットくん、

OT「着て頂いてもよろしいでしょうか?」

父親の威厳とかなさすぎる。
ショップ店員みたいになってますが。

OT「着て頂いてもよろしかったですか?(*´∀`*)」

それ。

OT「丁寧な物言いを教育しているのですよ」

まあな。大事な。なんか違う気もするけども。



うちの子と重機

先日うちの子タロー(仮名)4歳ほやほや、もらったばかりの重機のミニカーをいきなり紛失し(もう見つかりました)朝から大騒ぎで。
家から持ち出してないし、夜開けて(ことのほかお喜びのご様子であらせられました)寝て起きただけなので絶対家の中、居間のどこかにあるはずなんですけどない。おかしい。
両親であちこち探したのですが、またしても上から目線で昭和の現場監督のようなタロー氏。

TR「ホイールローダーどこ!?」

これ?

TR「違う!それは油圧ショベル!」




これ?

TR「違う!それはフォークリフト!」




OT「これ?」

TR「違う、それはダンプトラック」


水陸両用カー ダンプトラック
パイロットインキ(PILOT INK)
2017-08-05



どれもこれもすごい上からなお叱りが飛んでくるのです。いや自分で探そうよ。てか黄色いはたらく車多すぎなのよ!
オットに対してはそこまで強い語気ではなく、諭すような調子だったそうです。やはり上からだが。
私はタローに対しこんな口の聞き方はしてないつもりなのですが、オットに対してはいちいちきつく当たっている心当たりがあるそういう心当たりしかない柔らかく当たった試しがない。そういうのを見て学んでしまっているのだろうか、大変ゆゆしきことであるなあ、と思っております。

そしてあまりに重機が好きな息子のためにどっかそういう博物館とか展示場とか行ってみる?と朝まだすやすや寝ている子供の顔を見ながら夫婦で検索し、
「はたらくじどうしゃ博物館」(長野県伊那市)とか
「土木パビリオン」(情報サイト)とか
「わくわく建機まつり」(石川県小松市)とか
「ケンケンキッキ」(コマツのサイト)とか
次々とヒットし、朝から黄色いです。そしてどこも遠いい。

お仕事体験ができるアミューズメントパーク「キッザニア」で土木工事のお仕事ができる、との情報も見かけましたが、他の子供たちと一緒にわいわい系ってうちの子が苦手なあれで…。1人ないし家族相手なら元気いっぱいなんだけど他人に対しては途端にもじもじ引っ込み思案になっちゃううちの子が、社会に出ても人とうまくコミュニケーションできなくてそういうの得意な他の子にどんどん先を越されちゃってぽつんとぼっちみたいな、そんなリアルすぎる社会人先行体験までさせられちゃうのを親としてブースの外から見て泣くしかないんでしょうか。実松さんか(やめろ)。





絵本はですね、こちらがお気に入りです。頂き物。
こもりまことさんの「はたらくくるま みちをつくる」

はたらくくるま みちをつくる
こもり まこと
教育画劇
2006-08-01



細部までリアルな筆致ながらアメコミ風の線の強弱が効いた見やすい絵柄で(ソムリエか)、はたらく車の土木作業の様子を、車たちの語りと擬音満載でお届けします。「おいらはダンプトラック、ブオンブオン、ブルルルル」みたいな。うちの子もすっかり擬音が上手になっています。床に這いつくばってトミカを走らせながらすごく上手にいろんなエンジン音を使い分けています。

うちの子の雄弁な表情

うちの子タロー4歳ほやほや、おもちゃや何かをふざけてぽんぽん投げつけてきたりなどする時にですね。
やめて、壊れちゃうよ。ぶつかったら痛いし、と言ってもケタケタ笑ってやめてくれませんで。
そこで、タローもぶつけられたらイヤでしょ?と言うと。

途端に憮然とした表情になり、

「なんだと!?無礼な…!」
「おおイヤだ…なんて野蛮なことを言うの!?」
「一体どんな育ち方をしたのかしら!?」

みたいな顔で睨みつけてきます。
何その高貴な人っぽい上から目線なリアクション。雄弁すぎだろ。

上記の表情の後、「興が削がれた。まったく不愉快だ。わしは帰る!」みたいな感じでやめてはくれるんですけどね。どこまでも上から。どうして幼児と海原雄山先生って親和性が高いの?離乳食ひっくり返されたりとかね。星一徹か。幼子はみんな昭和の頑固親父なの?

まあやめてはくれるので一応抑止力にはなっているのかもしれませんが、でもなんかこう、本人は気分を損ねているだけで何がいけないのかをちゃんとわかってくれているわけではなさそうなので教育上はいかがなものかと親としては。個人的には面白いんだけど。
真面目な話、壊れちゃうし痛いからやめてね、と穏やかに言い続けるしかないんでしょうかね。自分がされたら嫌なことは人にしない、っていうのは人間関係の基礎の基礎よ?母ちゃんできてないけどな。それだけでは済まない場合も増えてくるけどさ。自分は気にならなくても相手は嫌だったりとかさ。そもそもそんなに不機嫌を顕にしてさ、自分の機嫌が悪いことを人のせいにしちゃいけんよ。自分の機嫌は自分で直す。自分でコントロールするんだよ、ということもおいおい伝えていきたいなと。母ちゃんできてないけどな。



[真面目に] 大杉漣さん亡き後の『バイプレイヤーズ』最終回を見て、亡き父を想う


あきらかに本編で使う予定ではなかったんだろうな、というオフショットや、あきらかにどなたかスタッフさんが面白すぎたから撮ったんであろうオフなスマホ動画が多用されていて、しみじみと見入ってしまいました。特に海辺でブルースハープを吹き鳴らす漣さんの長回しが。

さみしいし、泣いてしまったのですが、でも訃報直後の3話を見ていた時も思ったけれど、なんというか、悲しいだけじゃなく、普通に面白いお芝居を見せてくれている生き生きとした姿に自然と引き込まれて、こちらも途中から悲しさを忘れて普通に見入ってしまって。

『バイプレイヤーズ』も北野映画も大好きな友人ともメールで話したのですが、昨日まで普通に元気に言葉を交わせていた人とも、突然会えなくなることってやっぱりあるんだな、と。
人との関係や、日々の過ごし方をもっと丁寧に、大事にしていきたいな、と、当たり前のことを改めて思い出させてくれる、漣さんの楽しそうな、本当に楽しそうな姿でした。

とはいえ、最終回のしんみりとした空気が、漣さんの不在とあまりにも重なって、こんな悲しい効果を生むことになるとは関係者さんたちの誰も思っていなかっただろうな…と胸が痛みました。
特に不自然に漣さんが席を外しているという設定のシーンでは、ああこのシーンはひょっとして亡くなった後に撮影したんじゃないのかなあ、とどうしても思ってしまったり。4話のユースケサンタマリアも不自然に暗幕の中でトランシーバー越しに監督やったりしてたから、あれもスケジュール調整つかなくて無理やり別撮りしたんでしょうね。皆さんの努力と団結力がしのばれます。

漣さん不在の打ち上げのシーンなんてもう、しまっこちゃん役の子が半泣きなの絶対演技じゃないよね、みたいな。そこを明るく盛り上げてるジャスミンすごいな、とか。で、なんでこういうシーンにぴったりの漣さん1人ドラム缶風呂のカットがあるんだよ、とか。つっこまずにいられない。
トモロヲさんが舞台で不在だった期間に別撮り編集でつなげた技がこの土壇場で活かされていて、賑やかな盛り上がりの向こうに本当に漣さんがいてくれるような。ちょっと別の仕事で抜けているだけのような。みんなそんな気持ちで外を覗き込んで声をかけていたのかな、なんて思いました。

竹ピの生演奏を聴く5人の画は撮れてて嬉しかった!
寺島進さんが最終話に特別ゲストで出てくれるかしら、と思ったけどなかったですね。ちょっと残念。でも番組の最後に「またあう日まで」って書かれていたから、もしや三期もあるのか!?

漣さんも、松重さんも、エンケンさんもトモロヲさんも光石さんも、他のキャストやスタッフの皆さんも本当におつかれさまでした。
大杉漣さんの遺作が、この作品で良かったんじゃないだろうか。あんなベテランの俳優さんが、こんなにも楽しそうに、同じくベテランの俳優さんたちとキャッキャウフフと、和気藹々と、わちゃわちゃしている様子なんてそうそう見られるものじゃないのに、そんな貴重なものを2クールもかけてこんなに惜しげもなく見せてもらえて、本当に楽しかった。
良い作品を、不測の事態にもかかわらず最後まで作り上げて放送してくださったテレ東さんにも、ありがとうございました!

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ここからは、蛇足な私事で恐縮ですが。
今回の漣さんの訃報に、9年前に亡くなったオット父のことを思いました。
これを機に、父のことをお話させてください。 “[真面目に] 大杉漣さん亡き後の『バイプレイヤーズ』最終回を見て、亡き父を想う” の続きを読む