(※地震や被災の話題に触れています。しんどくなりそうな方はご無理なさらず、読まずにスルーしてください)
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こちらがamazonリンク。定価は1210円。私はKindle版を買ったのですが、紙版は現在1500円くらいのプレミア価格になってしまっているのでご注意ください。転売屋や古本屋で買っても寄付にならないですもんね。
<スキップとローファー(10) 能登半島地震応援版 高松美咲 kindle>
新刊を心待ちにしているスキローの能登応援版が出るなんて買うしかないでしょ、と前のめりに予約しまして。発売日の3/22に日付が変わるのを待ち受けてKindle版をダウンロードして読んでみたら、まったく予期しない方向から胸を突かれました。
なぜなら、今は失われてしまっている能登の美しい風景が、たくさん描かれた巻だったから。
10巻には、主人公のみつみちゃんが、高校の友人たちを連れて田舎に帰る夏休みの回が載っていまして。
ひとつ前の9巻では、みつみが受験のことや残された高校生活のことなどを考えて、「意外とそんなふうに遊べることあんまりないかもしれないじゃん…?」と意を決して友人たちを自分の故郷に誘いまして。
それでみんなで楽しく、時に切なくもどかしく夏の旅行と帰省を謳歌するんですけども。
東京でのみつみの保護者なおちゃんも色々と考えるところがあり、帰省最後の夜に恋人に電話をかけて「来年はふたりで帰らない?」と誘うんですけれども。「見せたい場所も、会わせたい人も、話したいこともたくさんあるんだ」と。
その見せたい場所が、会わせたい人が、この夏からおよそ半年後の元日には失われてしまっているだなんて。誰がそんなことを予想しただろうか。
作者の高松さんは繰り返し、娯楽として楽しく読んでほしいと仰っているし、石川県珠洲市はあくまでモデルで、物語のみつみの故郷は鈴市凧島町(すずしいかじまちょう)という架空の町なので、こんなふうに考えてしまうのは失礼なことかもしれないのですが。時間軸や世界線だって違うかもしれないし。
でも、高松さんは生身で、この世界線にいながらこれを描き続けておられるわけで。どうしても、想像せずにはいられませんでした。
奥付を見ると、今回収録の話は23年10月号〜24年4月号でした。夏の帰省の回は23年10月号と11月号。この時はまだ地震が起きていない。そして、もしかしたらこの巻の最後の方の24年4月号あたりは、すでに地震後の高松さんが描いたのかもしれなくて。この23年の年末と、24年年明けの間に、高松さんのご実家とお身内に起きたことがさらりとではあるけれどあとがきに書かれていて。
日付情報からそんなことを想像し、特典のポストカードのみつみの穏やかな、だけど凛とした笑顔や、美しい波の色や、海辺の静かな景色を見ているうちに、Kindle版だけでなく紙の方も買おう、と思って翌日本屋さんに赴いたのでした。
こういう特装版って、特にポストカード付きなんていうのはこれまで紙しか出なかったから、ちゃんと発売日のタイミングで電子版も同時発売してくださって嬉しいのです。結局紙も買っちゃったけど。紙版を手にしてみたらポストカードが普通のハガキよりだいぶ大判でこれまた嬉しい。
こんなね、しんみりしてばっかりではほんと失礼だと思うのですが、それでも物語の持つ力、漫画の、絵の力を感じずにはいられない一冊でした。被災してしまわれたことや、寄付金付きの単行本にたまたま被災地の景色がたくさん描かれていたことは偶然とはいえ、それでも作者である高松さんがご自分の故郷を大切に思っていらして、作品の中に能登の風景や、過疎化が懸案事項であることなどを普段から盛り込んでこられたからこそ、ここで重なったわけで。
そういったことが、今回の10巻全体からすごく雄弁に伝わってきて、心を動かされました。
スキローこれからも大好きです。応援しています。
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(ちょっと追記)
そう、ここに描いておいてくれたからこそ、失われずに残っているとも言えるわけで。
思えばスキローのつばめ西高校のモデルは、私が通っていた高校だと気づいてびっくり。30年以上も経ってるからもう全然違う学校かなあと思いきや、クラスマッチやら遠足の高尾山!やら、文化祭の力の入れよう、実行委員に入っていると運営で忙しくてクラスの皆と温度差が…などなど、その気になって読み返すと共通点がたくさんあって。
何より校舎!私たちが卒業する頃にちょうど改築だったから、随分前に全然違う建物になったはずなのに…体育館と校庭の位置関係が同じだったり!だだっ広い渡り廊下が同じだったり!あそこで文化祭の時はカップ麺販売ブースができたりしたんだよね!なんて同窓生にもスキロー教えて盛り上がったり。
作品の中に、自分が知っている懐かしい景色が保存されているって、とても有難いことだなあと思ったのでした。
(追記、以上)
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「マガデミー賞2023」作品賞受賞コメント。
10巻発売とあらためて「マガデミー賞2023」作品賞受賞おめでとうございます🌸🌸
高松美咲先生の言葉が少しでも多くの方に届いて、被災地に穏やかさが戻りますように
『スキップとローファー』第10巻本日配信です🍀
▼通常版https://t.co/ITjhkb4FJs
▼能登半島地震応援版https://t.co/HcdxJUCex8 https://t.co/AnUayE7t7l— ブックライブ (@BookLive_PR) March 22, 2024
ポストカードの絵柄!私はあえて見ないで、購入、読後の楽しみにとっておきました。
ポストカード4枚の絵柄はこちらです💁✨
とうとう明日!
よろしくお願いします🌸 https://t.co/cHibPyomfg— 高松美咲👞スキップとローファー (@takamatsumisaki) March 21, 2024
あとがきも…作家さん自らわざわざ無料で公開しなければいけない昨今のコタツ記事事情を思うと腹立たしい。
変なまとめサイト作られたりすんの嫌でアップしてますからね🙅♀️
ここに書いてある事以外なんも情報無いから! https://t.co/p4zDOCcBdZ— 高松美咲👞スキップとローファー (@takamatsumisaki) March 22, 2024
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商品リンク。
楽天の紙版はこちら。定価1210円
<スキップとローファー(10)能登半島地震応援版 [高松 美咲] 楽天ブックス>
<スキップとローファー(10) 通常版 高松美咲>
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あひるさんお久しぶりです。日月です。
私も応援版を買い、感想を書かせてもらいました。
お恥ずかしながら応援版が出るまで高松先生のご事情をしりませんでした。
ただ、みつみちゃんの故郷として認知していましたので、あの海や街が被害を受けたことを心配していました。
だからこそ漫画の中で楽しんでいるみつみちゃんたちの普通の日々を、とても愛おしく感じています。
今回、微々たるものですが応援させていただくこと、ずっと忘れないことを目標にしていこうと思います。
それと、最近ブログをいくつか新しくしました。WordPressに本用と漫画用、雑貨用に分けて運用しています。
旧サイトもそのまま運営していますので、今後ともよろしくお願いいいたします。
日月さん
わあー!こちらではお久しぶりです!いつもブログ更新されていて、読ませていただいてるので久しぶり感は薄いのですが(^^ )
そして新しい漫画用のブログ!教えてくださってありがとうございますー!読みます読みます!
スキロー記事も読ませていただきました…私も日月さんと同じく、みつみちゃんと高松先生の故郷が被災してしまったんだな…応援しよう、という気持ちだけで応援版を買ったので、おじいさま、おばあさまのお話を読んで驚きました。
もしかしたら、公にするかどうか高松先生も悩まれたのかもしれないけれど、言ってくださって、知ることができて良かった、と思います。
みつみちゃんたちの普通の日々が戻ってくるように、ずっと忘れずに自分にできることをする、私もそうしよう。
日月さんも、ご自分の調子にも合わせてご無理のないようにお過ごしくださいね。ほんと、元気になれる作品の有り難さたるや…。
あひるさん、読んでいただいてありがとうございます。
以前、多忙とメンタルダウンであひるさんのコメントにお返事できずにいてごめんなさい。(確か、八咫烏シリーズの記事だったかと。)
八咫烏シリーズのアニメも、予告の雰囲気はなかなかよさげな良かったです。ただ、十二国記と同じ会社なので、変なオリキャラだけはだしてくれるなよ…と願いながら見ることになると思います。
漫画感想、旧サイトから移行したものと、新たに読んだものと両方書いているのですが、最近のお気に入りは『煙と蜜』です。大正時代の年の差婚(軍人と少女)という設定がたまりません。
海野つなみさんのビターな新作も面白いし、読みたいもの、書きたいものがたくさんあって大変です。
あひるさんもどうか、ご自愛くださいね。
日月さん
いえいえ!コメントお返事どうぞお気になさらず。なかなかタイミングが取れなくて書きそびれてしまうことありますよね。コメントへのお返事と、記事を書くのとはまた何と言うか、頭の中で使う部位が違いますし。
変なオリキャラ…!昔はほんと多かったですよね。最近は減ってはきたけどまだあるし…漫画や小説とアニメでは表現方法が違うから、オリジナル要素が必要なのもわかるのですがそれは原作の魅力を最大限に視聴者に伝えるためであって…ねえ…。
クロエマ気になってたのです!読む!