宮部みゆき『火車』、上川隆也でドラマ化

なんとそんな企画が!
宮部好き、隆也好きの友人が教えてくれました。ありがとう。見る。
本日11/5土曜、テレビ朝日で夜21時より、2時間あまりのドラマだそうです。公式サイトでは予告編を観ることができます。おお、なかなか良い感じかも。
テレビ朝日|宮部みゆき原作 ドラマスペシャル 『火車』
14)

主演、上川隆也と佐々木希ちゃんじゃないですか。予告編で見る限り、佐々木希ちゃんもなかなか原作の人物像にあっているのかもしれません。

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日本の電子書籍の普及は 『ハヤカワSF文庫』『創元社SF文庫』を 全巻入れたところが勝つる!

おおお~!説得力ある!
フリック!リアルタイム編集日記: SONY Reader最強説
(ネタ元:clione clitiques

 ”本はね、コンテンツがすべてなんです。
なんと! グインサーガが
Reader Storeに登場しています。

どうしよう! 1巻から読み始めてしまったら!
きっと、僕はSony Readerから離れられなくなります。
グインサーガ全巻を、1枚のタブレットに入れられるのなら!
魂を売ってもいい! 誰かに!
僕は常々、日本の電子書籍の普及は
『ハヤカワSF文庫』『創元社SF文庫』を
全巻入れたところが勝つ!と思っています。

なにしろ、30年も、40年も前から
アーサーCクラークや、アイザック・アシモフ、
PKディックや、JPホーガン(これは新しいか)を読みながら
タブレットのようなもので本を読むことに
憧れ続けてきたSFファンが

そこにいっぱいいるんです。
電子書籍を買うのはその人たちなんです。
俳優が書いた店頭のベストセラーなんて
知ったこっちゃありません。
ってなわけで、この勢いでハヤカワSF文庫が
SONY Readerにドドドドと乗り始めると
もうSony Reader最強です。
少なくとも、僕にとっては。
エライ人にはそれが分からんのですな(笑)”

本はコンテンツがすべて、ってそっちの意味かっていうか。いや正しいんですけど。でもなんか一回転半してるっていうか、540度回ってるというか。
その手のデバイスが架空のものとして描かれていたコンテンツを好んできた世代にどストライクなデバイスなんだから、その手のコンテンツ入れればSFファンホイホイだよと。だまし絵のような現実世界。
面白いなあ、でもそういうふうに売られたら、いくつか買って持っちゃうかもしれませんね。こっちのタブレットのショップはSFを網羅してて、もう一方のはこれひとつ持っておけば古今東西ミステリが揃う、とか。
今日はどれを読もうかな、と一冊一冊ではなく、ジャンルでごそっと手に取るようになるのか。なんだか未来だ。
決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)決定版 2001年宇宙の旅 (ハヤカワ文庫SF)
著者:アーサー・C. クラーク
販売元:早川書房
(1993-02)
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われはロボット 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)われはロボット 〔決定版〕 アシモフのロボット傑作集 (ハヤカワ文庫 SF)
著者:アイザック・アシモフ
販売元:早川書房
(2004-08-06)
販売元:Amazon.co.jp
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村上春樹1Q84の一部を短編化した “Town of Cats” が The New Yorker に

友人が取り上げていて知りました。雑誌ニューヨーカーに、村上春樹の短編、 “Town of Cats” が掲載されています。どうもこれは、『1Q84』の中から “猫の町” に関係した部分を抜粋したもののようですね。
web上でも読むことができます。
Haruki Murakami: “Town of Cats” : The New Yorker
ちょっと読んでみたのですが、ハルキって英語になってもあんまり雰囲気が変わらないですね。面白い。

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図書館奇譚 ~本当にあったスティーブン・キング

先日友人のすすめで、シャイニングを読みました。

シャイニング〈上〉 (文春文庫)シャイニング〈上〉 (文春文庫)
著者:スティーヴン キング
販売元:文藝春秋
(2008-08-05)
販売元:Amazon.co.jp
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シャイニング〈下〉 (文春文庫)シャイニング〈下〉 (文春文庫)
著者:スティーヴン キング
販売元:文藝春秋
(2008-08-05)
販売元:Amazon.co.jp
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シャイニングは以前からこのblog上でネタにしてはいるのですがそれは映画版があまりにも笑顔のジャックニコルソンだって話であって、原作は学生の頃にざらっと読んだきりで、微妙に印象が薄かったんですよね。
でも友人が言うには、ホラーとしての側面よりも、人間描写がとても読ませると。

主人公の夫婦が、それぞれに問題を抱えつつ二人ともお互いを思いやっていて、破綻しそうな結婚生活を何とか修復しようと一生懸命で、それが結末の崩壊を知りながら読み進めているととてもかなしくて、と。
ほほう、と思って読んでみるとなるほど確かにその通りでした。とても面白かった。これは20歳そこそこの頃に読んでも印象に薄いはずだ、という大人の葛藤と苦悩が詳細に綴られていました。

と、そんな様子を友人が詳しく記事にまとめているではないですか。おお~そうそうまさしくこんなかんじ。

(ネタバレ無し)
yana’s つれづれ:映画と小説それぞれの「シャイニング」

で。
わたくしの語るべき本題はここからです。

こんなふうなキング話を友人とあれこれ咲かせていたら、封印していた15年くらい前のおぞましい記憶が突然蘇ったのです。

それは学生時代、オットくんと図書館に行った時のことです。
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ニート探偵

来期、夏アニメ新番組のCMで、こんな言葉が耳と目に飛び込んできました。(うろ覚えですが)
「ニート探偵。部屋から一歩も出ずに推理し事件を解決する。」
アームチェア・ディテクティブって言って!!!
アームチェア・ディテクティブって言って!!!

確かにそうだけど!部屋から出ることなく事件のすべてを解き明かしてしまうけど!!
だからってニート……ニート探偵……。
ひどい。なんかひどいと思います。
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だからってこちらの安楽椅子探偵の、純粋推理空間で舞台俳優さんたちに無茶ぶりする演出もどうかと思うけど。いや大好きですけど。

村上春樹 カタルーニャ国際賞受賞スピーチ、動画と原稿全文 [地震関連]

究極映像研究所さんの記事で、初めて知りました。スペインのカタルーニャ国際賞を受賞した村上春樹氏が、バルセロナで行われた授賞式でスピーチをしたのだそうです。
■村上春樹 カタルーニャ国際賞 受賞スピーチ「非現実的な夢想家として」ノーカット動画: ★究極映像研究所★
こちらは、スピーチの前の軽いご挨拶。動画中ほどあたりで、聴衆を和ませている春樹氏。
YouTube – Haruki Murakami ofereix els 80.000 euros del Premi Internacional Catalunya al Japo


以下、スピーチの動画と全文。今回は日本語で語ったのですね。およそ22分に渡るスピーチです。タイトルは『非現実的な夢想家として』。

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機械仕掛けの神様は電気羊を救うか?デウス・エクス・マキナ [私的トリビア]

たまにお送りしてる、自分的にはへえと思ったトリビアっぽいものメモ。
スクエニ新作『デウスエクス』という言葉を目にして、「デウス・エクス・マキナ」ってなんだっけ?ていうかなんで無意識に「マキナ」を付け加えてるんだろう?
と思って検索してみた。便利な世の中だ。
デウス・エクス・マキナ – Wikipedia

 ”デウス・エクス・マキナ (Deus ex machina, Deus ex māchinā, 英: God out of the machine) とは演出技法の一つであり、ラテン語で「機械仕掛けから出てくる神」を意味する。一般には「機械仕掛けの神」と表現される。”

 ”古代ギリシアの演劇において、劇の内容が錯綜してもつれた糸のように解決困難な局面に陥った時、絶対的な力を持つ神が現れ、混乱した状況に解決を下して物語を収束させるという手法を指した。”

 ”あるいは「超展開」とも発想は類似している。”

これだ!
おかげで思い出しました。ハルキで読んだんだ。『海辺のカフカ』で。
海辺のカフカ (上) (新潮文庫)海辺のカフカ (上) (新潮文庫)
著者:村上 春樹
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海辺のカフカ (下) (新潮文庫)海辺のカフカ (下) (新潮文庫)
著者:村上 春樹
販売元:新潮社
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君はあっち、君はそっち、というふうに神様が出てきて交通整理をしてくれるんだ、とクールでハンサムな大島さんが教えてくれたんだっけ。すっきりしました。

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キャラメルボックス『夏への扉』が面白かった!

だいぶ経ってしまいましたが、3月末の話。
地震や計画停電の不安と混乱の中、葛藤の末に上演を決行することにしたというキャラメルボックスの2011年春公演、『夏への扉』を観てきました。
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面白かった!
すっごく面白かった。
えっと、今回の原作であるSF小説『夏への扉』をご存知で、キャラメルのお芝居を観たことのないかたは、「舞台化って、ピートどうすんの?」とお思いになるかもしれません。
ピート、というのは、猫です。主人公の青年の相棒である、飼い猫ピート。これが物語の中であれこれと大活躍するのです。ピートを抜きにしては『夏への扉』は成り立たないでしょう。
で、原作をご存知で、かつキャラメルも知ってる人は、「ピートが猫ってことは…またあれか!!」とお思いになることでしょう。私も思いました。キャラメルには前歴があれこれありますからね。犬とか犬とか。
なので今回もどんな動物っぷりが炸裂するのかわくわくしていましたが、果たして。予想の斜め上を行かれました。

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“e” あるいは “い段” が消滅しているミステリー

うお、面白そう!
小鳥メモメモでこんな本の紹介を垣間見ました。


極端な例をあげると、ジョルジュ・ペレックの ”La Disparition” という文学作品がある。この作品の特徴は、本文中にただの一度も e という文字が使われていないということにある(フランス語作品)。
(略)
各国語への翻訳では各翻訳家はとても気を使って翻訳をした。おおむね、原文と同様にe(またはそれに類する母音)を使わないようにするか、その原語で最頻出の母音を使わないようにするか、のどちらかが採られているらしい。つい昨年、日本語にも『煙滅』というタイトルで翻訳され、文中では「い段」が全く使われていない。

> 文中では「い段」が全く使われていない。
ナニソレ!!??

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