献花に群がる報道陣

いい感じ: 献花
【いろいろあり、考え、現場に行き、献花してきた。たくさんの花や供物が供えられていた。犠牲者のご冥福をただただ祈る。
 献花台の周りには、たくさんの報道人が取り囲んでいた。手を合わせている間にもシャッターが押される。すごくいやな感じがした。事件がいろいろな形で誰かに消費、利用されている、そんなことを想像して気が滅入る。


 それを振り払うように、僕は、遺された方々が一日も早く立ち直りますように。二度とこんなことが起こりませんように、ただただ、祈り、祈った。合掌。】
全文引用させて頂きました。読んでいてショッキングだったのは中盤の報道陣に関する記述ですが、前半、報道陣に関する中盤、後半、とこうして並べると、前半と後半に表現されている気持ちをいかに報道陣が踏みにじっているかが浮かび上がってきます。
TVで報道されているのを見るだけだった時代には、「たくさんのかたが献花に訪れています」とアナウンサーが言い、お茶の間でそれを見ている方は「そうなんだなあ」と場合によってはしんみりした気持ちを抱くだけだったのでしょうが、こうして実際に「献花に行ったのに多数のカメラを向けられ、とても不愉快だった」と “取材される側の気持ち” を発表できるようになったのは、時代の貴重な変化だと思います。こういう場合には。
「事故・事件現場で献花に訪れる人」の映像やインタビューというのは今までにも何度となくTVで見たことがありましたが、ということは、こんなふうに献花の場所をカメラがものものしく取り囲んで、献花しにきた人を追いかけてマイクを突きつけている、ということなんだ、という、この異様さ、不埒さには、テレビを見ているだけではきっと気づくことができなかったのではないだろうか。
アキバBlogでも、『いい感じ』以外にもカメラやマイクを向けられて不愉快な思いをしたかたへリンクが貼られていました。
こういうことが続くと、きっと大きな事件・事故現場には献花をしに行かないようにしよう、という人が増えるでしょうね。というか私が知らなかっただけでもうとっくにたくさんの人が嫌な思いをしてきていて、そう思っているのかもしれない。
いっぽう、毎日新聞にはこんな記事も。
【容疑者の逮捕・連行写真を携帯電話で撮影した人の周りに人だかりができ、自分の携帯に赤外線送受信でコピーする人たちが目立った。
 目撃情報を集めていた記者は、通行人の女性から赤外線受信で写真を入手。この女性も、逮捕現場にいた別の女性から赤外線受信でコピーしていた。2人は他人同士だった。
 女性によると、現場で直接写真を撮影した男性が「捕まったぞ」と叫ぶと、周囲には携帯電話を差し出し、「コピー」を求める人だかりができたという。】

取り押さえられる容疑者の写真のキャプションには【読者提供】とあります。
献花に訪れてカメラを向けられ不快に思った人たちと、赤外線受信でコピーを求めた人たちとの溝は致命的で、埋まらないように思えます。

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