木村佳乃の“ゾンビ愛”に共演者もタジタジ、ゾンビはいつから走るようになったのか?[ゾンビ]

我々夫婦がゾンビ好きと知るオット弟ヨメちゃんから情報提供がありました。いやそんな言うほどゾンビ好きではないですけどね?
とか言いつつも、7月いっぴから元気にゾンビのお話です。
木村佳乃の“ゾンビ愛”に共演者もタジタジ 「困るわ、旦那さん!」 – エキサイトニュース(1/2)


女優の木村佳乃がバラエティ番組でホラー映画、なかでもゾンビものにハマっていることを明かした。彼女がゾンビについて熱く語るほどそのギャップに共演者も大ウケするが、ゾンビに関する悩みを夫に相談すると聞いてさすがにドン引きした。さらに彼女は家でやっているというゾンビの真似を披露する。

木村佳乃ゾンビ見たい。アイアムアヒーローに出ればよかったのに。


木村佳乃の“ゾンビ愛”に共演者もタジタジ 「困るわ、旦那さん!」 – エキサイトニュース(1/2)


ゾンビ映画にはかなり詳しく「昔のゾンビはゆっくり歩いたが、最近のゾンビはけっこう猛ダッシュで追いかけてくる」と語り始める。
(中略)
木村佳乃はそうしたゾンビの進化について「私としてはゾンビは肉体が腐敗しているのだから、あんなに速く走れるのはどうなんだろう?」「やはり気持ち悪いゆっくりな動きで、それでいていつの間にか追いつかれてるというのが怖いのではないか?」と悶々と考えたあげく「旦那さんに相談する」という。それにはフット後藤も「困るわ、旦那さん困るてそんなこと言われても!」とマジで突っ込み、指原莉乃ら共演者もドン引きしていた。
さらに彼女は映画を見るばかりか、自身もゾンビとして作品に出てみたいと願望を明かす。家で実際にやってみることもあり「ゾンビの真似をして子どもと追いかけっこをすると盛り上がる」と笑わせた。ただ、実際に指原や後藤がゾンビの真似に挑戦するがなかなか難しい。木村佳乃がやってみせるとさすがにサマになっており、夫・東山紀之の賛同があればゾンビ役が実現することもありそうだ。

なんで夫の賛同が必要なんでしょうかねとかいうのはともかくとして、動きがゆっくりかどうかにこだわってしまうあたりゾンビ初心者っぽくて初々しいですし(偉そう)、そんなことでドン引きされるとかじゃあ私が先日書いてた映画アイアムアヒーロー評(1)(2)、手足も内臓もきっちり弾け飛ぶシズル感たっぷりで群衆ゾンビをぶっ倒しまくるラッシュのお時間もあってなかなか良いゾンビ、及第点ですねみたいなご意見はどーなってしまうのすけ。にしたって単に洋ゲーゾンビもの見慣れてるってだけですごくも何ともないですけどね?(誰も褒めてないから)そもそもそういうグロさが好きなわけじゃないし。
走るかどうかも、私にとっては別にゾンビ映画で重要なとこじゃないな。じゃあ何が重要なんだろう?よくわかんないけど、なんかたまたまカードたまってきたから集めとくかくらいでそんなに選んでゾンビ好きってわけじゃないっていうか、まあ強いていえば、閉塞空間における人間性の発露とか、家族や親しい人に対し危機に瀕してどう行動するかとか、そういう物語性と、それからジャンルとして確立され語り尽くされた感のあるゾンビというモチーフを使って作り手がどう我々を驚かしてくれるのか、というトレジャーハント的な要素も楽しみだったりします。あれ?なにあひるちゃんやっぱりゾンビ大好きなんじゃん?引くわ~。いやいやですからそこまでではないっていうか。
それはそれとして、ゾンビっていつから走るようになったのかな?と気になって検索してみました。諸説あるようですが、この書き込みに衝撃を受けました。
ゾンビっていつから走るようになったんですかね?www – 進化しましたよねぇ… – Yahoo!知恵袋


多分1985年のバタリアン(The Return of the Living Dead)です。コマンドーと同時上映でした。

バタリアンがコマンドーと同時上映!?なんという午後ローラインナップ!串刺しB級タッグ!!
しばらく笑いが止まりませんでした。まさかこの二本立てを見て何かに目覚めてしまった人たちが後に木曜洋画劇場とか午後のロードショーとか企画するようになっちゃったんだろうか。
ちなみに走るゾンビの初登場は以下の作品のどれか、というのが主流のようです。
・『ナイトメアシティ』(1983年)(原題が「NIHGTMARE CITY」、劇場公開タイトルが「ゾンビドローム」、ビデオタイトルが「ナイトメア・シティ」、LDタイトルが「吸血魔の街」)
・バタリアン(1985)
・『28日後…』(2002)

あと、検索していて見つけたこちらの記事も大変興味深く拝読しました。谷口功一さんという法哲学の専門家のかたのようです。
TBSラジオ「ゾンビ」番組出演・補遺(1) – 法哲学/研究教育余録


過日、TBSラジオ「荻上チキ・session-22」に生出演させて頂いた。お題は「ゾンビは現代社会の何を映し出してきたのか?」。私以外のスタジオゲストは、『アイアムアヒーロー』の漫画家・花沢健吾さんと映画評論家の江戸木純さん。

「社会が不安定になったら、ゾンビ・ブームになる」、という説が面白かったです。よくある説だそうですが初めて聞いた!書き手の谷口先生は「正直好きな説明ではないけど、いちおう」と前置きされていましたが、ここにもメモらせて頂きます。


● 90年代の不安は、95年のオウム・サリン事件でピークを画すんだけど、これについては宮台先生が「終わりなき日常」って言い出して、この図式はひろく受容された。
● しかし、この終わらないと思われたマッタリした《日常》は、失われた20年~リーマンショック~311で、いとも簡単に木っ端みじんになり、むしろ、そんな《日常》懐かしいYOネ!みたいな事態に。
● 特に311以降は《日常》どころか《終末》が常駐するように。《終末》の最も端的な形態は「死」だけど、「太陽と死は直視出来ない」ところ、のろのろ歩いてじっと凝視しやすいゾンビは、《終末》世界をイマジネーションによって加工するための恰好のメディアだったのかもね、とか。
● 余談だけど、「哲学」も《危機》の時に流行る。
●『ソフィーの世界』1995年(数百万部)=オウム事件+阪神大震災
● サンデル(始球式)→ 311

TBSラジオ「ゾンビ」番組出演・補遺(2) – 法哲学/研究教育余録


4.ゾンビの発祥
● OED(オックスフォード英語辞典)によるなら、1819年。
● ヴードゥー教起源のもので、西インド諸島とアメリカ南部諸州から。
● 最初のゾンビ映画。ヴィクター・ハルペリン監督『恐怖城・ホワイトゾンビ』(1932年)封切り。
● 近代的ゾンビの嚆矢は、もちろんジョージ・ロメロの『ゾンビ(Dawn of the Dead)』(1978年)
● たぶん、「人種差別」とかの表象として、息長く愛されて?来たのだと思う。
5.ゾンビは社会のどんな部分のメタファーとなってきたか(戦争、消費社会などなど)
1)ロメロ以来の伝統
● ロメロも、「オブザデッド」シリーズは、「社会批判」として作ってるとハッキリ言っている。
① Night of the Living Dead(1968):ベトナム反戦運動や公民権運動の挫折に象徴される60年代カウンターカルチャーの敗北
② Dawn of the Dead(1978):ショッピングモールに象徴される消費主義(consumerism)への批判
③ Day of the Dead/邦題『死霊のはらわた』(1985):レーガン政権下における軍事費の増大とホームレスの爆発的増加という社会矛盾
④ Land of the Dead(2005):金持ちだけのgated-communityや格差への批判
⑤ Diary of the Dead(2007)・・・
⑥ Survival of the Dead(2009)・・・
● この「死霊の~」というのは大ブームになり、“Orgy of the Dead”は『死霊の盆踊り』というタイトルで公開されてしまった(江戸木さんが宣伝してやつ?)。
● さっきも書いたように「人種差別」とかのメタファーという見方も。
2)アメリカ人のゾンビ好き
● アメリカのテレビ電波(緊急放送)ジャック(テレビショッピングでシュール)
● マイアミ・ゾンビ事件(バスソルト)→ 疾病予防管理センター(CDC)が緊急声明
● Wall Streetでのゾンビ・ウォーク→ 金融への批判


6.時代とともに変わってきたゾンビの特性(今はゾンビが走るのは当たり前)
● 最初に走ったのは、『28日後・・・』かリメイク版の『ドーン・オブ・デ・デッド』だった気がする。
● ゾンビ・マニアでも「走るゾンビはアリか!?」みたいな争いがあるが、個人的にはどっちでも別にイイと思う(面白ければ何でもイイ)。
(中略)
8.ゾンビは今後、どうなっていくのか etc…
● わたしが教えて欲しいくらいである。
● ただまあ、そんな流行るもんじゃないと思うし、ゾンビがメジャーになる社会というのは、ちょっと嫌。
●『あまちゃん』みたいに、みんなが「今日のゾンビ観た?」とか聞いてる社会とかってのは、ちょっとアレ。

なるほどなるほど~。不況や社会不安と結びついているとか、人種差別への批判とか、そうだったのか。最初のゾンビ映画がヴィクター・ハルペリン監督『恐怖城・ホワイトゾンビ』(1932年)というのも初耳です。ロメロ以前にもあったんだ。
走っても走らなくてもどっちでもいいとか、「みんながゾンビ見てる社会ってちょっとアレ」とかとっても同感です。あと役所広司のほのぼのゾンビ『キツツキと雨』の名前が挙がっていたのも嬉しかったです。あれをゾンビものと数えてくださるとは!
そんなゾンビメモでした。まあせっかくだから情報まとめておこうかなと。そう思っただけですのでそんなにゾンビ大好きってほどでもないあひるちゃんがお送りしましたよ。
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以下、ゾンビ関連あひる。
May 18, 2016 日本のマジメなゾンビです。大泉洋主演、映画『アイアムアヒーロー』
May 18, 2016 映画『アイアムアヒーロー』、ゾンビ映画入門としてどうでしょう?
May 01, 2016 映画アイアムアヒーローが面白いらしい[ゾンビ]
December 12, 2012 ゾンビのお勉強 ~ロメロのゾンビ三部作ご紹介
April 06, 2013 [ゾンビ]『ショーン・オブ・ザ・デッド』超面白かった、ゾンビ版水曜どうでしょう
April 06, 2013 [ゾンビ]『28日後…』をもっかい見た後のゾンビ映画スレまとめ(ネタバレ有り)
April 06, 2013 役所広司がほのぼのゾンビ『キツツキと雨』[ゾンビ]
July 01, 2014 ゾンビになっても娘を守る父、わずか7分間のゾンビ映画『CARGO』
December 03, 2012 今週のモーニング、福満しげゆき『ゾンビ取りガール』がかっこよすぎ
叙情のかけらもないオットくんよ。
February 09, 2014 突然ケンタが食べたくなったオットくん
木村佳乃さん、声もハスキーで素敵ですよね。映画『さくらん』でも喘ぎ声が低くて格好良かったな~。




む!?いままで無かった日本語吹き替えが入っている!らしい。

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