うちの子5歳ひとみしり男子、初めてのキッザニア体験記

そうなんです、先日行ってきたのですキッザニア
子供向けのお仕事体験テーマパークみたいな。それもけっこう本格的で、モスバーガーとかピザーラとか本物の企業が出店してて、それぞれ本物の各社の社員さんが常駐してるんですって。そして子供たちを相手に「新人研修」をおこなってくれる、という体になっている。「はい〇〇ちゃん、〇〇しようね〜?」みたいな子供向けなかんじじゃなく、「それでは本日担当を勤めさせていただきます〇〇と申します。〇〇さんにはこちらとこちらをおこなっていただきます」みたいな。さん付けのビジネス喋り。おもしろい。

モスバーガーピザーラも、本物のハンバーガーやピザを作れるのです!
それで焼いてもらって、お給料もらって(キッゾという通貨)品物もらって出てくる。空きスペースで食べる。楽しい。

で、うちの子ね。タローさん5歳、性格ひとみしり。引っ込み思案。インドア派。理系朴念仁。
いってきましたキッザニア。平日たまたま時間が取れたので朝頑張って早起きした!
といっても豊洲駅到着が9時だったので、ガチ勢の7時から並ぶ!みたいな方々に比べたら全然ぬるい…それでも結果的には、6つくらいのお仕事体験ができて、かなり満足でした!

以下、うちの子のキッザニア初体験レポートです。
というかほぼほぼ「ひとみしりで隠キャなうちの子、お仕事できるかな…」日記です…あんまり参考にはならないと思うのですが、資本主義とか日本の社会における仕事や子育てとか、色々考え込んでしまったので記録しておきます。

 日にち:2019年9月の平日、午前の部
 到着時間:9時過ぎ(〜15時まで)
 子供:5歳の男の子一人
 性格:ひとみしり、隠キャ、理系

ーー
◆豊洲駅からキッザニア入口までけっこう遠い!ややこしい!

さて、豊洲駅9時着。
ほんとはもうちょっと早く着けるはずだったのですが電車が遅延して20分ほどロス。
そうしたら、駅を出たところで津川雅彦さんをマイルドにしたかんじの老紳士がにこにこと「もしかしてキッザニアかな?」と声をかけてくださって。なんとキッザニアで働いている方なのだそうで、「今の時間だとこっちからしか入れないんですよ」と案内してくれました。ありがとうございます!
これがないと絶対道に迷ってうろうろして30分は軽くロスしてたと思う!
初めて行くときは、駅からの経路をしっかり確認した方が良さそうです。

そして驚きだったのが…すでに午後の部のための行列ができていた!!
えっ午後って16時からなんですけど!?今9時なんですけど!?平日ですけど!!??
すごすぎる…さすがに案内してくれたおじさまも「今日は多いなあ」とびっくりしてらっしゃいました。

朝も7:30から並ぶんですってね、とおじさまに聞いてみたら「もっと早いですよ」ええ!?
ていうかそもそも朝7:30ってナニ!?
親もインドア派なので今回突然行く気になって2日前くらいに改めて調べておそれおののきました。
だって開店9時なんです。それだけで早!って思いました。
まあ、10時くらいに着けばいんちゃう?と思っていました。
そうしたら、8:30には開場するっていうんです。
そして各アクティビティ(アトラクション的な、各お仕事のこと)の予約が取れるっていうんです。
で、開場待ちの行列!?のために、7:30から!!整理券を配布するというんです。
えっ結局何時に行けばいいの!?!?

親が初手からつまづいている。キッザニアおそろしす。
あれこれ検索してみたところ完全にガチ勢みたいな方の体験レポートとか読んじゃってもう行くのやめようかなと思ったりもしたんですが(くじけるの早)、「初めてのキッザニア、10時入場でそれなりに楽しめました〜」みたいなレポートに勇気をもらって、きっと平日ならなんとかなる!と、9時入店を目指してがんばったのでした。
いや、これでも十分朝のラッシュだし、かなりがんばりましたのよ!?

ーー
◆いざ入国してみたら…うちの子、ATフィールド全開!

さあ入国です!
入口は「キッザニア」という国の飛行場に到着した、という設定になっているのですね。
着いたらまずは、一番やりたいもの、そして一番人気のものの予約を確認すること、とマニュアルにあったので、消防署に行ってみる!
そしたらなんと!一番人気の消防署に欠員があるではないですか!!
着いて早々消防士さんやれるなんて!!なんてラッキーなの!?
超人気のアクティビティは、朝7:30から並んで開店ダッシュしても予約が埋まって取れないらしいんです!
タロー、タローもやりたいって言ってたじゃない!?ほら消防士さんになれるよ!?いっておいで!

で、いよいよ登場うちの子!

びびりまくり。

母ちゃんの足にコアラのように巻きついて離れず。
絶対に行かないでござる、という確固たる意志を感じる無表情なぷに顔。
ええええ!!マジか!!

いやもともと、事前に話しておいたのです。キッザニアってところにいってみよう!と。いろんなお仕事できるんだよ、と。そしたら超乗り気だったのです。
ところが前日になって、お仕事体験は子供だけで、親と離れないといけないと知るや「いきたくな〜い〜!知らない子と一緒にやるのや〜だ〜!」と半泣きになるタローさん。
大丈夫だよ大人の人もちゃんといるんだよ(うちの子、子供が苦手な子供です)、と説明して、楽しそうだよ、と気持ちを盛り上げておいたのです。

ですけれども…着いた早々でいきなりは無理だったか…?
でも今日これ逃したらもう消防士さんできないと思うよ!?もったいない!!(少しも損をしたくないあひるちゃん)タローだってやりたいって言ってたじゃない!放水訓練とかあるんだよ!?
うちの子、動かざることコアラの如し。
ええええ…うそおん。

受付のお姉さんが優しくて、「じゃあ今やってる回を見学して、できそうだったら次の回に入ってみますか?」と言ってくれたので外から見学させてもらうことに。
消防署の外には、なんと小ぶりの消防車も停まっているの。かっこよかわいい!じぷたくんみたい!ほらタローこれに乗れるんじゃない?
タロー無言。魔太郎そっくりの目つきで目に映るすべてをねめつけるうちの子。
なにその顔。キッザニアの消防署にきてる子がする顔ではない。
なんでそんなB級シチュエーションスリラーの嫌われ役みたいな今にも猜疑心がこぼれ落ちそうな顔してんの。

前の回のぷち消防士さんたちが、キッズサイズのオレンジ色の消防服にわいわいと着替え、本物の消防士さんの掛け声で「おー!」とか「やー!」とか言ってるのを、『天気の子』に出てきた島本須美声の上品だけど冷たいおばあちゃんみたいにうさんくさいものを見るような目で眺めるうちの子。消防車に乗り込むのも拒否。
すいませんすいません、と平謝りでお仕事体験はできずに消防署を後にしました…。

入店早々これか!!
帰るか!!
いや帰れない!!
入場料だけでけっこうかかった!!
子連れテーマパーク、おっかねかかりますね!!
お金かかりますよ!!
すっげえ!!
毎週のようにこういうとこ連れてきてあげてる親御さんすげえ!!マジ尊敬します。お金はかかるわ時間はかかるわ、マジパネエ。
うちインドアなので、こういうこともシーズンに1回あるかないかで…
元手がかかってんだ!帰れないぞ息子よ!?

その後、失意のままパーク内をさまよっていたら、うちの子が負け出てきた消防士さんたちが消防車に乗って颯爽と火災現場に急行するのに出くわして、後ろから未練がましくとぼとぼとついていったりしました。

OT「通行人A」

うるさいな!
(そうなのです、オットくんも平日にも関わらず仕事の都合つけて一緒に行きました。タローの初めての体験を見逃したくない父ちゃんです)
そして放水訓練で、実際に水を出して建物の火(の影絵)を消火しているのを眺めたり。

OT「野次馬B」

うるさいな!
私なんて3歳くらいのちっちゃい消防士さんが可愛くって他人の子ばっかり眺めてました。かなC。

ーー
◆おしごと相談センター(正直あんまり役に立たず…笑えはしたけど)

そんななか、オットが「職業案内所、みたいなのあるよ。あそこで聞いてみたら?」と。
おおほんとだ!おしごと相談センター(リクルート)!

OT「デイトレーダーのお仕事とかありますかって」

家でPCで1人でできるやつな!!
そんな仕事このキッザニア国にあんのか!?超リア充な親子しかいないように見受けられるが!!

うちの子、ちゃんと社会に出られるんでしょうか。
うちの子に務まる仕事あるんでしょうか。

OT「うちの子、職歴なしですけど大丈夫でしょうか」

だっ大丈夫なんでしょうか!!
さっきも消防士さん途中で辞めちゃいましたけど!!

OT「キッザニアは、クビにはならないのかな」

えっそんな!最後まで面倒みてよ!訴えるぞ!?(モンペ)
職歴なしでクビになって出戻ってくるの!?魔太郎をこじらせたような息子が!?どうすんのそれ!!
なんでテーマパークにきてこんなリアルな悩みで塞いだ気持ちにならなあかんのじゃ!!
こんなのもう15年くらい後かと思ってたわ!!

そんな不安をダダ漏れさせながら、ハローワークにいきました。





「おしごと診断

 落ち着くのは

 みんなといるとき  一人でいるとき」

えっこんな選択肢あんの!?てことはほんとにデイトレーダあるの!?(ありません)
その後も次々とお一人様ぼっちロンリーな選択肢をビシビシ選びまくるうちの子。知ってた。知ってたけどうちの子ほんと一人が大好き。これだから一人っ子は甘やかされてるとか高齢出産の親は甘やかしてるとか言われる。言われる(びびりなあひるちゃん)。

診断結果は「地下鉄の運転士さん」でした。遊園地みたいにブースに入ってモニタ見ながら操縦するっぽいやつね。いんじゃない、キッザニアじゃなくてもできそうだけど向いてるやつやれば。

ーー
◆通りすがりのスタッフさん救世主!!

地下鉄運転士さんもいいけどまだ着いたばっかりだし、他にはなんにもやらないでいいからもうディズニーランドみたいにぶらぶら街を見て回ろうか、とうつろな目をして親子3人で所在無げにうろうろしていたら。

流しのキッザニアスタッフの方が、声をかけてくれまして。
これもネット情報にあったのですが、たぶん初めての黄色いカードを下げていたからだと思います。何かお困りのことないですか?とにこやかに。お困りです。めちゃめちゃお困りです。

カナさんという(実名です!名札のお名前)女性スタッフさんでした。40代くらいかな?私と同年代くらい?で、高畑淳子さんをもっと柔和にしたような、上品な顔立ちの。
初めてで人見知りなので警戒しちゃって離れてくれず、まだなんにもできてなくて…と説明したら、

カナさん「それじゃあ、まずはお母さんと一緒に手を繋ぎながらできる簡単なアルバイトやりましょうか」

えっそんなのあるんですか!?

ポスティングでした。
東京ガスの、「ガス工事のお知らせ」を指定の店舗に届けに行く、という簡単なお仕事。
カナさんなんと東京ガスまでついてきてくれて、アルバイトさんお願いします〜と繋いでくれて、ポスティング先の店舗までちょっとだけ離れつつ案内してくれました。いたれりつくせり…!

「こんばんは〜(キッザニアはなぜか夜という設定)、ガス工事のお知らせです」というセリフは言えませんでしたし、母ちゃんにがっちり食らいついていて店内のポストまで足を踏み入れられなかったのでお店の人がポストを持って通りまで出てきてくれたりなどしましたが、なんとか任務完了!
初めてのお給金をもらいました!!
うちの子、初めてお金を稼ぐ!

そうしたらカナさん「じゃあ、お金ももらったし、デパートに行って欲しいもの探してみようか!」

おお!?なんという資本主義!
バイトして、お給料をもらったら、次はお店に行って使い道を探し、働く意欲を明確にするのですね!
すごい!

デパートの前に、次のお仕事に予約を入れておきました。
ピザ作りたい、というのでピザーラに。

それから、入国時にもらった50キッゾと、さっき稼いだわずかなお金を持って三越に赴くうちの子とカナさん。
三越も、入店できるのは子供だけです。親は一緒に入れない。なので嫌がるうちの子。スタッフさんは入れるので、カナさんが先に入っておもちゃのカゴなんかを持ってきて、ほらほら見て見て?うちの子、ん?と一歩前へ。そのままじりじりと店内に誘い込むカナさん…まるで野生動物の餌付けのよう。
無事にずいぶんと店内奥まで入ってあれこれ棚を見て回り、赤い小さな鈴がほしい!と決まったうちの子。60キッゾだったので(たけえ!)手持ちが足りない。それではもうちょっとがんばって稼ごう!ということになりました。
カナさん本当に本当にありがとうございます!

ーー
◆ピザやさん体験…するまでが大変

で、次はいよいよピザーラへ!
うちの子、拒否!!
またか!!

帽子をかぶったり、エプロンをつけたりするのが嫌。
そもそも知らない子の中に混じるのが嫌。
母ちゃんにしがみついて離れないうちの子に、受付のお姉さん「大丈夫だよ、中に入ったらお友達もいるよ」あっすいませんうちの子それがダメなんです本当にすいません。
一緒の時間帯の子どもたちは、ちょうどタローと年の近い4〜6歳くらいの子ばかりでした。小学生の遠足の子たちもいたので、場合によってはかなりでっかい子たちと混じらないといけなかったり、時には中学生たちがなんだか友達同士でふざけあってるとこに重なっちゃうと落ち着いて体験できなかったりもするらしい。そういう当たり外れもあるようですが、今回はどれも大体同じ年頃の子とできたのでよかったんじゃないかな。

しかし最初はかなり抵抗するうちの子…
カナさんもついてきてくれて、ピザーラのスタッフさんもきてくれて、帽子かぶろう、エプロンもつけて、どのピザにする?美味しそうでしょ、と大人3人がかりでなだめすかして大変な騒ぎに。
その頃他の子たちはとっくに帽子もかぶってエプロンも着用して、職業体験の説明を聞くモードに移行している。
なのにうちの子、まだコアラ。
ううう、うちの子、ここまで集団行動が取れないとは。大丈夫なのか。この子ほんとにあと半年で小学校とか大丈夫なのか。

結局あまりにもうちの子が動かないので、カナさんがピザーラスタッフさんの了解を取ってタローと一緒に入ってくれることに。もーすいませんすいません!ありがとうございますありがとうございます!!
それで最初に手を洗ったり、写真を撮ったり(一人一人写真を撮ってくれて、あとで販売される行楽地のあれ)、そのあたりまでうちの子の隣でナビゲートしてくれました。親はその様子をガラス越しに離れたところから見守ります。

カナさんの誘導のおかげで…作業が始まったら他の子と並んで説明を受け、ピザ生地を伸ばしたりしはじめるうちの子。
途中で出てきて、「もう大丈夫そうですね、落ち着いてましたよ」とカナさん。もーほんっとにありがとうございます!!今日はなんにもできずに帰ることになると思ってました!!

その後、無事にトッピングものっけて(チーズ思いっきりつまみ食いしてましたけど。店員さん!あかんやつやでそれ炎上するで!その後ずっと口もぐもぐしてましたし)焼き上がり、お金とほっかほかの小さなピザの箱を持って、元気いっぱい退勤してきたうちの子!

TR「思ったより簡単だったし」

出たよその強がり。さっきまでのヘタレっぷりはなんだったの。いいけどね。
こんなかんじで、やっとこさエンジンがかかって、他のもいろいろやりたい!と次々予約を入れては体験してきました。ああよかった本当にどうなることかと。

ーー
◆6つのお仕事体験

結局、9時過ぎに入場して、15時までの間に、6つくらい体験できました。

1: 東京ガスのポスティングアルバイト
2: ピザーラ(ピザ職人)
 ー休憩、ピザ食べるー
3: ドンク(パン職人)
4: モスバーガー(ハンバーガー作り)
5: 営団地下鉄(地下鉄運転士)
 ー休憩、パン食べるー
6: UNI(鉛筆工房)

全体的に、空いてました!待ち時間がほとんどゼロといってもいい。
最後、営団地下鉄でうちの子が一番やりたがってた「軌道作業員」ができなかったのが悔やまれます。線路を整備するお仕事。楽しそう!
ほんとは地下鉄運転士を終えた直後に、軌道作業員も今すぐできますよ、と言われたんですが、その時点で13時半近くになっていて、まだお昼をまともに食べていなかったので、次の回でいいか、とすぐそこの休憩スペースでドンクでもらったパン食べたんですね。
まだ時間あるだろう、と。

それで14時頃に行ってみたら、軌道作業員はたった今始まったばかりなので、次の募集は14:20から。それが終わるのは40分頃。そうすると、そのあとに別の仕事を入れるのは時間的に無理。
えっそうなんだ!?
そしてもうひとつやりたいと言っていた鉛筆工房に行ってみたら、やはり今始まったから次は14:15から。うう、線路とまるかぶり…
それでうちの子の希望を聞き、鉛筆の方を優先して、線路は諦めたのでした。
パン休憩を挟まなければ両方できたなあ!!
15時までにまだ1.5時間もあると思って油断してた。入りたい時さっと入れるわけじゃないし、ひとつのお仕事に20〜30分かかるしで、時間配分難しい…。
それに、最後の買い物や銀行に寄る時間も残しておかないといけないし。

でも鉛筆工房面白かったです!大人も知らなかった鉛筆作りの工程。
しかも最後に名入れ鉛筆をもらえました!あらすごい!しかも金箔!これ自分で注文すると金箔はちょっとお高いんですよね!
そして赤い帽子とワークエプロンが『はたらく細胞』そっくりでした。

TR「もう慣れたから、次は最初からすぐに帽子かぶれるし、エプロンもつけられるよ!」

ほんとうかい!?まあ楽しかったようでよかったよ(心の底から)。
それからこの次はもうちょっと効率よく回れるかな?
でも初めてにしては、そして最初のドン引きっぷりにしては、かなり満足できました!ああよかった…

そして、最後に念願の赤い鈴を買えたのでした。今度は三越にも一人で入れました!接客を受けているうちの子!
余談ですが店内には…ぴっかぴかの赤い車がディスプレイされていて、なんと3万キッゾのお値段が!!

OT「どんな仕事するとあんだけ稼げるんだ」

裏稼業!?やっぱ裏稼業かな!?
だって30分ピザ屋で働いて8キッゾだよ!?まともに働いてたら無理だよ…

ーー
◆ひとみしりなお子さんのキッザニアに必要なもの…諦めと、親以外の助け!

たぶんうちの子みたいな子って他にもいると思うんです。他の子と一緒だと緊張する、親と離れるのが不安、知らない服に着替えるのに抵抗がある、みたいな。
もうね、諦めですね!!必要なもの。
何を言っても嫌なものは嫌だし、本人がそんなに嫌ならしょうがない。
アナタ行きたいやりたいって言うたやないの!?と言ってもせんない。
ここに来るまでの労力とか時間とかお金とか、良かれと思ってあれこれ計画して調整してやっと来たのに…!?というげんなり感。わかってくださいます!?わかってくださいます!?私はわかります。超わかります。
うちの子は特にどうやら他のお子さんと比べて頑固なので、何かで釣ることも難しいんですよね。おやつとかおもちゃとかでも、彼の魔太郎ゴコロは溶かせない。
入場して15分ほどで、「ここは別にお仕事体験とかしなくても良い場所、風光明媚な観光地を散策して楽しむもの」と思い込むことにして頭を切り替えたので、だいぶ気が楽になりました。
諦め、必要。

それから、ほんとカナさん救世主!!
やはり他人の介入大事!!
親だと感情的にヒートアップしてしまう。一番最初の消防署のときはほんと参りました。ぐだぐだ言ってるとアクティビティーを楽しんでる他の子たちにも迷惑だし、うちの子がどうするかはっきりしないとスタッフさんも困るし…。
うちの子も…やりたくないわけじゃないみたいなんですけど…どうにも動き出しが遅すぎる。それをのんびりと本人のペースで待ってあげられる余裕はあんまりないわけで。
どうするの!?やるのやらないの!?やりたくないならはっきりしてちょうだい!!みたいな。こんなところに来てまでイライラして声を荒げてるヒステリーママ。
そんなんこっちもやりたくないんですよ!!ほんとに!!

そんな時、親みたいに熱くならないで、のんびり子供と向き合ってくれる第三者の存在、ほんっとーにありがたかったです。
必要。子育てに他人の手。
キッザニアだけにとどまらず、社会問題的な視野でもほんと必要だと思います。親だけに任せられるから追い詰められるんです。私も他人の子になら優しくなれるんだけど、自分の子だと無理なんです。こういうわがままを許してたら甘やかしてると思われるんじゃないかとか、こんなふうに甘やかしてたら将来的にこの子が困るんじゃないかとか、考えちゃってこんがらがってくる。

ほんとは親がどっしり構えて、まあいっか、と子供の気持ちに任せてつきあってあげられれば一番いいんでしょうけど…少なくともあひるちゃんはそんなに人間できてないんで。
求む、他人の手。

ーー
◆後日談。ピザーラの写真、みすぼらしく撮れていた

で、その後。つい先ほど。
そういえば、ピザーラ体験の時にアプリで登録すれば写真が無料でダウンロードできるってチラシもらったな、と。

OT「個人情報と引き換えに?」

まあそうね。
キッザニア内でも、ディズニーランドみたいな感じで各アクティビティの写真が貼り出されていたのです。売り物なので撮影禁止。
うちの子のも一応探したけど、どれも緊張でこわばってへんな顔してるのばっかりだったから買うほどじゃないか、高いし、とスルーしてたんですが、ピザーラのはタダ(個人情報と引き換え)ならまあとりあえず見てみるか、と。

果たしてうちの子のピザ屋さん体験写真をダウンロードしてみましたらば。
思ったよりずっとひどかったです。
なんか…みすぼらしい。
迷子の子犬みたいに、眉を八の字にして、しょんぼらとピザの箱を持って立っている。
この子いったいどんな事情があって労働しているの的な。
真っ赤なビタミンカラーの帽子とエプロンが一層物悲しさを際立たせている。
すき間にはキッザニアのキャラクターとか星とかが楽しそうに飛んでてもうやめてあげて。

なにこのピューリッツァー賞撮れそうな一枚。
可愛くないどころではない何かが宿ってしまっている。
個人情報と引き換えにゲットした我が子の写真、何かを訴えてきすぎている。
オットと二人で大ウケです。

OT「親にはこんな表情見せないから、いっそ貴重なショットじゃないか。アイスブレイクできてなくて、見知らぬ大人や子供に囲まれて、心細さがモロ表情に出ている…」

そっそうね!!

OT「小学校でもこんな顔ばっかりしてるのかもしれないぞ」

やめたげて!!

そんなキッザニア初体験でした。なにかご参考に…なったら嬉しいです…ならないか…すいません…

帰りに乗った(本物の)地下鉄では、すれ違った営団地下鉄の職員さんたちがキッザニアのスタッフさんに見えてしまうというキッザニア症候群にかかりました。楽しかった。当たり前のことなんだけど、世の中っていろんな仕事で回っているんだなあ、と改めて勉強になりました。皆さん今日もおつかれさまです!

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関連あひる

思えばうちの子、新生児の頃からこんなだったな…
2017-03-16 うちの子タロー、初めての沐浴。

最近では父の日もこんなだった…
2019-06-27 父の日とうちの子と蒲田くんとオットくんの知られざる危機

協調性もなくて本当にすいません…だけどボクたちはそんなうちの子にたまらなく惹かれるんだ…(和登さんか)
2019-02-20 うちの子幼稚園児が『はやぶさ』好きすぎていとこの女の子が半泣きに

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先日色鉛筆を買う時も、うちの子に聞いたら「キッザニアとおんなじユニがいい!」と三菱鉛筆の方を選んでました。まんまとキッザニア効果。





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“うちの子5歳ひとみしり男子、初めてのキッザニア体験記” への4件の返信

  1. 終始笑いながら読まさせていただきました。
    最初はともかく、お仕事体験無事できてよかったですねー。
    キッザニアの名前だけは知ってましたが、子育てと無縁の生活をしているので
    面白レポートと共にどんな施設か知れてよかったですw

  2. けいいちさん
    わっありがとうございます!楽しんで頂けたようで嬉しいです〜!
    キッザニア、私も子供ができる前に友人から話を聞いて楽しそうだなあと思っていたのですが…いざ自分が子供を連れて行くとこんな苦労があったとは。子供って、というか人ってほんとそれぞれに性格が違うので、伴走者にとっても見える景色が全然違うものだな〜としみじみします。

  3. キッザニアレポート、今年一番blogで笑わせてもらいました。うちにもインキャ理系拗らせ気味女子10歳と、ゲシシと笑う次女6歳がいまして、キッザニア行ってみたいなーと思っていたところで拝見しました。
    ほんと参考になります。

    > TR「思ったより簡単だったし」

    これがほんと笑っちゃうwww

  4. Rieslingさん
    おおー、ありがとうございます!笑っていただけて、わかっていただけて!さらにご参考になればとっても嬉しいです!
    インキャ理系女子10歳と、ゲシシと笑う次女6歳…なんとなくトトロの姉妹で思い浮かんでしまいました。2人ともキッザニアでは全然別の方向に興味持ちそうですね。大人が2人いた方がいいのかしら…?

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