なんと!
うちの子タロー4歳年中さんがですね、幼稚園で『いるのいないの』っていう怖い絵本読んだんだよ!怖いんだよ!と最近しきりと教えてくれまして。
隅から隅までネタバレしてくれるんですけど、どうも怖いらしい。
幼稚園でもわざわざ電気を消して、カーテンを閉めて暗くして読むらしい。
最後の「いるからね」という最恐に怖いシーンではみんなキャー!!って大喜びらしい。
担任の先生にちょっと訊いてみたら、わりとガチで怖いらしい。
でも子供たちは大好きで、怖いからイヤっていう子はいないらしい。
へえへえ。いやしかしうちの子『3びきのやぎのがらがらどん』のトロルが怖い!って半泣きだったこともあったのに。
それを私が朝先生に話したら「じゃあ今日からがらがらどん読もうか!」と言われて(S!?先生ドS!?)びびっていたのに!
しかしみんなと一緒にきゃあきゃあ繰り返し読んだらすっかりがらがらどん大好きになっちゃって無事に克服していたが(先生さすがです)。
どんな本なのかな〜。でももう絵本飽和状態だし、幼稚園で繰り返し読んでるならうちにまで買わなくてもいいんじゃないかなあ、図書館で借りようかな?
と、とりあえず調べてみたら。
京極 夏彦
岩崎書店
2012-01-28
京極夏彦先生じゃないですか!!!
これはガチのやつだ!!
こんなの買うしか!!
しかも、『怪談えほん』の他のシリーズもすごい!
綾辻行人!?
しかもタイトルがもう怖い!!
宮部みゆき!!!
小野不由美!主上!!!
なんてことだ。やつはとんでもないものを盗んでいきました私の心です。
こんなジャンルの絵本があったなんて!!
以下、買って読んだり、図書館にけっこうあったので借りられるものは借りて読んだりしたので、一部感想付きで、この一連の怪談絵本シリーズのamazonページを貼っていきます。
さて他のも何冊か読んでみたのですが、『いるのいないの』が一番、なんというか、こわい。よくできている。と思いました。
絵と文の融合加減や、迫力が。
理屈じゃなく、感性に訴えてくるような。
説明不能の不気味さが、とてもよくできていたなと。
他のはけっこう、大人が色々な理屈や社会の仕組みから想像すると怖い、とか、そういうまわりくどさというか、前提が必要なものもあったりして。
子供が純粋に楽しむなら『いるのいないの』かなと。
幼稚園の先生にもそんな話をしたら朝の園庭でそうなんですよ!とひとしきり盛り上がったり。
あっただ怖がりな子はほんとに怖くて眠れなくなったり夜泣きしたりしそうなくらい絵が怖いのでご注意ください。
同じく京極先生と町田尚子さんのタッグで、「京極夏彦の妖怪えほん」という姉妹シリーズ?から、『あずきとぎ』。
これもいい感じに怖かったです!
『いるのいないの』と『あずきとぎ』、この2冊がなかなか、日本の夏、物の怪の夏、といった風情があってよろしい。
『つくもがみ』、こちらは絵が違う作家さんで、雰囲気もがらりと変わって賑やか。楽しい絵本でした。
こちらは「怪談えほん」シリーズに戻って、小野不由美主上!
ただこれは大人向けかな、と思いました。家庭不和とかそういうことで傷ついている女の子の不安を描き出している感。いやぁな感じです…。
いやー面白かった!まさかこんなところで、読み漁ったミステリ作家さんたちのお名前を目にするとは。
嬉しい邂逅でした。
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ここからは未読分、自分メモがてら貼っていきます。
ミヤベ!
『悪い本』、宮部みゆきさんへのインタビュー記事。
■怪談えほん |『悪い本』宮部みゆき 吉田尚令 東 雅夫
翌日が大沢オフィスの会議だったので、最初に京極(夏彦)さんに見せたんです。そうしたら「怖いです。何が怖いって作者が怖い」って(笑)。
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綾辻も気になりすぎる…
恩田陸さん。
岩井志麻子さん。タイトル怖!
あとは私はご存知ない作家さんたちも。
長くなったのでインタビューは別の記事にしました。
■2018-11-12 絵本『いるのいないの』インタビューで京極夏彦先生「私は怪談を書いたことは一度もないのですが」!?妖怪、怪談、遠野物語など京極夏彦の絵本あれこれ