火の鳥『望郷編』にいろんなバージョンがある件

島本和彦先生がラジオ「マンガチックにいこう!」で、『火の鳥』についてアツく語ってらっさるなあと思ったら聞き捨てならないご発言を!
「『火の鳥』は単行本が出版されるたびに内容がかなり変わっている。特に『望郷編』」
なっなんですって!?
望郷編といえばかなり好きな一編ですよ?『星の王子様』を涙ながらに朗読するラストシーンですよ?
と思ってそっこー「火の鳥 望郷編」で検索したら、
4種類の「望郷編」(たけ坊のマンガのコーナー)
よ4種類ィィーーー!?(@口@;)


1:未完版
2:マンガ少年掲載版
3:単行本版
4:角川版
と4種類あり、2→3へは大幅な修正はあるものの、印象的なシーンが描き加えられたりしており「完全版」となったと言ってもよさそうな雰囲気です。
ところが!!
3→4、角川版ではなんと100ページも削除されているとな!!
わっ私が、私が読んだあの分厚いハードカバーの豪華版は一体どれにあてはまるのだーーー!?
と、表紙を検索。
あ、これこれ。これです。
火の鳥望郷編・角川角 川 書 店 (゚Д゚)。
既刊情報 火の鳥一覧(Tezuka Osamu@World)

ひゃ100ページ削除版だァァァーーーー!!!
うおあ!!読みてえッ!今すぐっ!!削除されてないとこ読みたいィィィィ。
♪火の鳥望郷編って、もう本っ当に(2ch過去ログ)
「オーヴァードくん」は火の鳥望郷編の
 真の主役ですよ。みたことないの?」

だっ誰だそりゃーーーー!?見たことねええええええ!!!(@口@;)(;@◇@)
あぁあぁあぁあぁどうしたら一体どうしたら。今普通に書店で手に入る文庫も角川だし。うああああしかし古本でプレミアついた初版本を買うっていうのもちょっと。マンガ喫茶にもなさそうだし。
うあぁあぁあぁあぁあ(おちつけ)。
『火の鳥』、子供の頃から家にあって何度も繰り返し読んだため肌身に染みついていてですね、この角川の愛蔵版も確かもう手放したんだよなあ。読み返す必要ないほど入ってるから。その中でも『望郷編』は特に好きです。ああ、でも『太陽編』のドラマチックなラストへの盛り上がりも好きだなあ。それを言うなら『異形編』の比丘尼の皮肉さ哀しさも捨てがたい。『羽衣編』の演出も素晴らしいなあ。もちろん『復活編』も『鳳凰編』も『黎明編』だって『乱世編』だって。
ってほぼ全部じゃん。
そっそれだのに…..!!
100ページも減らされたものを今の今まで後生大事に記憶にしまって……..。
手塚先生、手直ししすぎです(;口;)
働き過ぎですよ。
島本先生も「というわけでいろいろあるから全部読んだほうがいい」ってどんなコンプリートですか!!
いやああああ。気になるよううううう。
**オマケ**
『火の鳥』朝日ソノラマの普及版の表紙。
火の鳥・朝日ソノラマ版
力抜きすぎ。
(先ほどもリンクした表紙一覧より)


**それにしても島本先生のラジオ、勉強になるなあ**
**島本先生と「みゆき」
**島本先生とクリスマス


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“火の鳥『望郷編』にいろんなバージョンがある件” への4件の返信

  1. こんにちは。
    >2:マンガ少年掲載版
    私が読んだのはこれかな。今は一部削除されてるなんてびっくりです。
    「サイボーグ009」も「移民編」で一部セリフと絵の差し替えがありましたけど。

  2. >shamonさん
    おおう、削除前を読まれたのですね。うらやまちい。でも友人から「もってるよ」との一報が入り、今度見せてもらえることになりました!イエー!
    セリフや絵の差し替えって、雑誌と単行本両方チェックしていないとなかなか気づかないけど実はわりと普通に行われているようですね。特に昔の作品だと、当時はあまり問題にされていなかった差別的表現、等に対する対策として。「移民編」だなんて特にその辺の事情かしら、と想像。

  3. 望郷編はマンガ少年連載分だけは通しで 読みました。
    で、数年後たまたま単行本を読んだらかなり違っていて『あれ?』っと思ってたんですが……
    そんなに幾つものバージョンがあったとは……
    ま、手塚氏は作品を単行本にする際、雑誌掲載時から更に手を入れることは『三つ目がとおる』で実感してます。
    少年マガジン連載時では死んでた人間がKCコミックス版では生きてて、手塚治虫漫画全集版では死んでた。なんてコトがありました。
    手塚氏にとって、雑誌版は初号試写、単行本版はディレクターズカット版ではないのでしょうか?
    なんかそんな感じがしたことを思い出しました。

  4. > 社怪人さん
    コメントありがとうございます。連載時から読んでらしたのですね。そしてキャラクターがしんでたり生きてたりしんでたり!そこまで違うとは!まるでサスケのお父さんのよう。
    「雑誌版は初号試写、単行本版はディレクターズカット版」、なるほどなるほどです。

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