おお!あさイチで共同親権についてのアンケートをとっている!とは知っていたのですが、放送日が思ったより早い!
2024年5月9日木曜の冒頭企画が『共同親権』だそうです!
当初は放送日が「5月中旬」とされていて、弁護士の太田啓子さんをはじめとして「それでは遅すぎる」という意見が多数あったのですが、それを受けて早めたのだろうか。
検索してみると、共同親権推進派も意見を送っているらしいので、あさイチがどういう番組作りにするのか気がかり…。
今年2月にも書きましたが改めて。共同親権を認める民法改正案が衆議院で可決されてしまいましたが、参議院での可決をなんとか阻止、衆議院に差し戻し、最終的には廃案をめざして、全国の心ある弁護士や専門家が警鐘を鳴らし続けています。
私も共同親権には反対です。今の日本に必要なのは、共同親権よりも、養育費の強制徴収と、DV加害者更生プログラムの義務化だと思っています。
共同親権推進派がよく掲げているのが「海外では共同親権が当たり前、日本は国際的に遅れている」という論旨ですが、海外では養育費の強制徴収が必ずと言っていいほど行われているのに対し、日本ではいまだに強制徴収制度がなく、養育費は25%しか支払われていない現状です。そういう意味では確かに日本は著しく遅れている。
今回の共同親権法案も、養育費未払いについての問題は放置で、別居親の権限を強くする要綱ばかりが盛り込まれています。義務を果たさず権利ばかりを主張するもので、この法案自体がDV加害者の思考そのもののように私には見えます。
1月頃にこの問題を知ってからずっと危機感を募らせ、4月に衆院通過してしまった時には絶望しかけたのですが、その後も活動を続けている人たちを見習って、少しでも発信しようと思い、この記事をまとめることにしました。
署名ページはこちら。
■#STOP共同親権 〜両親のハンコなしでは進学も治療も引越しもできない!実質的な離婚禁止制度〜 オンライン署名change.org
現時点で23万筆もの署名が集まっています。問題が知れ渡るに連れて反対署名が増えてゆく…。
こちらは反対派のニュース記事とまとめ記事。
■「共同親権」導入案、衆院で可決も法的に未整備な状況露わに(週刊金曜日) – Yahoo!ニュース
■母子家庭の芸人オズワルド・伊藤が共同親権に言及。その内容が納得しかない!!!! : はちま起稿
■【ガチでヤバい】共同親権に賛同する「実子を連れ去られた可哀想なお父さんたち」の実態があまりに怖すぎる… ※妻子にDV・性的虐待した元夫のツイートまとめ : はちま起稿
ツイッターで検索する時も、「共同親権反対」にすると反対意見ばかりしか目に入らなくなるので、「共同親権」で検索するようにしています。共同親権推進派はなんて言っているのか知りたくて。多くは反対の意見なのですが(検索や閲覧履歴によりなんらかの選別が働いている結果かもしれないけど)、推進派の意見も時々見かける。ただ、一見するとどちらも同じようなことを言ってるんですよね…。ようやく世論が自分たちの辛さに気づいてくれた、法改正までになんとかして自分たちの窮状を伝えないと、と。向こうの言うことは無茶苦茶だ、子供の幸せのためには自分が踏ん張らなければ、と。
一見すると、子供に会わせてもらえない気の毒な父親(推進派の圧倒的多数が父親)に見える。
でも、被害者の視点を知ってしまうと、すべてが反転して見えます。
なぜ、ある日突然妻が子供を連れて出て行ったのか。なぜ子供が父親に会いたがらないのか。
前にも書いたのですが、私の実の兄が言っていることとまったく同じで。
今回の共同親権の問題で、私は、兄のような男性が日本にはこんなにたくさんいるのか、と見せつけられ、愕然としました。レアケースだと思いたかった。
たとえば推進派が主張する、「共同親権法案が通っても、DVなどの問題のある案件はちゃんと裁判所が見極めて今まで通り単独親権にする」というのもナンセンスだと思っています。たとえ裁判で妻と子供たちの訴えが認められたとしても、司法は母親に甘いとか、日本は女に甘いからと言って、父親側は自分を省みない。妻子への処罰感情と被害者意識が強まるばかりです。当然不服申し立てをするし、裁判は長引く。養育費も決まらない。その間にも妻子の生活は困窮します。
そもそも面会は子供の意思が最優先されるもので、現行の単独親権でも可能なもの。わざわざ共同親権にする必要がないのです。
にもかかわらず、面会拒否に対する罰則はすでにあるのに(同居親が10万円支払う義務がある!)、養育費未払いの罰則はない。
現状がすでに別居親に都合が良すぎる。それなのに、新たに別居親の権限を増やすことになる共同親権法案が、子供のためになるとは到底思えません。
今の日本に必要なのは、共同親権ではなく、まずは養育費の強制徴収、あるいは国や自治体による立て替え払い、次にDV加害者更生プログラムの義務化だと思います。自分が妻子に対してやってきた振る舞いは、しつけや教育の範囲を超えた暴力であり、親権が得られなかったのは当然のことで、司法が母親に甘いだとか、日本は女に甘いだとかいうことではないと。子供から面会を拒まれているのは、自分の行いの結果であると心から理解する必要がある。
今さら理解は叶わないとしても、たとえば裁判所が、面会を希望するのであれば1年間、あるいはもっと長期間DV加害者更生プログラムを受講することを義務付ければ、DV加害親を子供から一定期間遠ざけることが可能になる。そして同時に養育費の強制徴収や立て替え払いを行えば、子供と同居親の生活安定の一助となる。
そうして過ごす間に、もしかしたら、子供の方から自発的に別居親に会ってもいい、と思えるようになる日がくるかもしれない(※後述)。俺に会いたくないと言うのは同居親の洗脳だとか、会いたくないと言うのであれば養育費は払わないどころか罰則金を払えと言い続ける別居親に、子供が心から会いたがる可能性は限りなくゼロだろう。
だから、DV加害者更生プログラムと、養育費強制徴収の両方が、子供を守ることになると思うのです。別居親も、子供に会いたいのであれば、裁判所の言うことを厳粛に受け止め、親としての義務を果たし、子供の信頼回復に努めれば良いはずで。
でもそんな話の通じる人物ならそもそも離婚にまで至らないわけで。話が通じないから、子供に害を及ぼすから離婚に踏み切るしかなかったのに、そんな相手と共同で養育するのが子供のためだと。それが共同親権法案なので、無理に決まっているとしか思えないのです。廃案を強く望みます。
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次に、各地の弁護士会などの会長声明をまとめました。引用も含めたらすごい長さになったので別記事にします。
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(追記)
「子供の方から自発的に、別居親に会ってもいい、と思えるようになる日がくるかもしれない」というのは、文字通りの意味であって、「加害者更生プログラムを受ければ子供に会える」ではないし、「子供に会いたいから加害者更生プログラムを形だけ受けることを推奨している」わけでもありません。加害者がどんなに反省しても被害者の傷は消えない。ただ、加害者が加害をやめることが、被害者の人生に必要なのも間違いないので。とにかくやめてほしい。
だから、「もう反省したからやり直そう!」と要求してくる時点でまだ全然反省も理解もできてない、ということになる。
あさいちを見てなんと中途半端な。と憤りを感じた。
共同親権の前にやることがあるだろう。
子どもの権利を守るなら、共同親権の前にまず、お金だ。
養育費の未払いをなんとかしろ。と言いたい。
これがあるとないとでは子どもの未来が変わる。
逃げ得をしようと必死な親が多い。
未払いは子どもに対するネグレクトだ。
生命に関わる問題だ。
養育費未払いはまず第1に問題しすべき。
次回、あさいちで教育費を扱うと言っていたが、どこまで踏み込むのかしっかり監視したい。
ただ、こうした問題をマスメディアで取り上げてくれたことは嬉しい。
どんどん状況を広め一般の方の注意を引きつけたい。
田辺 令子さん
コメントありがとうございます。確かに、養育費に関してはあまり詳しく触れられませんでしたね。本当に仰る通り、まず未払いをなんとかするべきだと私も思います。
そして、取り上げてくれたことがやはり嬉しいですね。特に今回のあさイチは、ゲストの皆さんもかなり危機感を持ってくれたようでしたし、現状の問題点を正しく把握してくれている、と私は感じました。数日前のTBSニュース23は、共同親権は良いものと誤解させるような酷い内容だったらしいので…。月曜も期待しています。