え、今?今ラスアス2の話?なんでFF16発表になったり、17年ぶりのFFCC今めちゃめちゃ親子でプレイしてる真っ最中だし10月にはピクミン3も出るからってこないだ子供にピクミンぬいぐるみ買ってあげちゃったばっかりなのに今こっち?なぜWHY?
周回遅れも甚しくてすいません。7月下旬に下書きしておいたものなんですがこのまま忙しさに紛れて載せそびれてしまいそう、それは忍びない、印象的なゲームだったので世間様のタイミング丸無視で載せてしまおうかと。
そんなわけで、ラスアス2、やりましたやりました。
いやー重かった。
もうだってねえ。ジャケットからしてこの憎々しげな表情。何があった。
でもオットのおかげで久しぶりに、いやもう実に数年振りに、大作ゲームを7割がたロムって(隣で見ていて)、ストーリー部分は9割しっかり追うことができて楽しかったです。それというのもオットくんが重要なシーンでは止めておいて待っててくれたり、重要かもってところは少し前までセーブポイントを戻って翌日私が一緒にいる時にやり直してくれたりしたからですありがとう。
という夫婦のほっこりあったけえ、いつもぎゃあぎゃあ海鳥のようにいがみあっているあひる家にしては珍しいほっこりあったけえ夫婦のやりとりの媒介物としては重い。激重どんよりため息ストーリーではありましたけども。新井英樹的なやりきれなさと暴力、残虐性。
新井英樹を嫌いじゃないのと同様に、世間では賛否溢れる作品なのですが私としては嫌いじゃなかったので、せっかくだからオットくんが送ってくれたリンクをまとめておこうと思います。
以下、リンク先はすべて重要なネタバレを含みますし、引用部分も可能な限り伏字にしたりしてぼかしますが基本的にネタバレです。私の感想も途中から隠しきれなくなってぬるっとネタバレしてるので充分ご注意ください。
褒めてるレビュー2件。
■【ネタバレあり】『The Last of Us Part 2』に向けられた批判は妥当か? “不快さと誠実さ”併せ持つ問題作について考える|Real Sound|リアルサウンド テック
■世紀の駄作か、新たなマスターピースか―― 賛否両論の問題作「The Last of Us Part II」をそれでも評価したい理由 (1/2) – ねとらぼ
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感情面で一番共感できたのはこちら。そうそう!ほんとほんと!
■【ネタバレ感想・考察】『The Last of Us Part II』をクリアするまで「マジか」と4回声が出た。|ミリアッシュブログ|note
ジョエルを始め、このゲームではたくさんの人間の命が簡単に消えていきますが、新たに生まれつつある命を前にたじろいだのか、アビーは〇〇〇〇、という決断をします。「よかった」と、「アビーありがとう」と心から思いました。〇〇が死ぬところをこれ以上見せられたら、コントローラーを持てなくなりそうでした。
そうね。そうねほんとね。
エリーからアビーへと移っていた操作は再度エリーに戻るのですが、正直なところ「エリー、もう休んでいいんじゃないか」という気持ちでいっぱいでした。「行かない」という選択肢が出ていれば、そちらを選んだと思います。
そうね!そうねほんとね!
この方が書いてらっしゃる、そしてここに挙げた他のレビューでは取り扱われていないこのゲームの特異な点、フィクションとしてなかなかレアな残虐度「主人公が〇〇を(知らなかったとはいえ)殺してしまう」ことは確かに衝撃的な演出だとは思いましたが、ただ、そこに主人公がかつてないほど激しく動揺しているのがちょっと、正直ピンときませんでした。えっあんたあんだけむちゃくちゃぶっ殺しておいてそんな。これはショックなんだ?へえ。って。
まあ、むしろこれまでの残虐な行いは復讐心に駆られるあまり人間性が麻痺したままの勢いでやってしまっていたのだが、これをきっかけに正気に返ってしまった、と解釈した方が正しいし優しいのかもしれませんが。
だってもうほんとにそれまでのジェノサイドっぷりがすごくて。
オットも言ってたけど、それも弾薬とか回復アイテムとかのたかが消耗品を集めるためだけに付近一帯皆殺し。ゲームシステムとしてね、どうしても消耗品をくまなく漁ろうと思うとそうするしかなくて。あの、ドラクエでいえば壺とか樽とかですよ。拾えるアイテム全般ね。拾いたいじゃんやっぱり。その結果どうかするとダクトテープとか一本満足バーを回収するためだけに皆殺し。それも後ろから忍び寄って羽交い締めにして喉を切り裂いたり、喉にナイフをぶっ刺したりという残虐な方法で。背後で△ボタンを押され、口を塞がれたままなすすべもなく喉からゴボゴボゲボゲボと生々しい音を立てながら崩れ落ちる敵さん。これを一回のエリアで大体10人15人くらいどんどんやってくんです。闇に乗じて。物陰に隠れて。
エリーさん鬼神。復讐の鬼。にしたってその小柄な身体で。その細腕でよくもあなたさくさく殺して。男女のべつまくなしです。
なのでなんか、あそうなんだ相手が〇〇だとショック受けるんだ、意外、みたいな。
まあ、恋人であるディーナに重ねたりとか色々あったんでしょうけどね。
でも結局、考えてみるとその後のエリーの行動にあんまり影響を及ぼしてないなあこの一件。
ここで〇〇…いいやもう書いちゃえ。書いちゃいます。いよいよ伏字なしのネタバレです。いよいよ伏字なしのネタバレです(二回)。妊婦を殺してしまったことで激しく狼狽する描写があって、それがこれまでの自分の行いの恐ろしさにようやく気づいた、という意味だったとしたら、その後の農場でディーナと赤子を振り切ってまた復讐の旅に出る、というのがちょっと。整合性が取れないなあ。あの狼狽はなんだったのか。目が覚めたんじゃなかったのか。
正直私も先の引用元の竹谷さんと同じく、農場を出てアビーを追う展開には「もうええやろエリー」と思いました。
農場であのままのんびり暮らして、だけど時折凄惨な場面のフラッシュバックに悩まされ、解決したわけではないけれどそれを抱えて生きていくエンド、でも良かったんじゃないかと思わないでもないですけども。
ただ、感情的には「もうええやろ。よそうや」なんだけど、ストーリーとしては、アビーが自らの意思で妊婦を殺すのを思いとどまったのと同じように、エリーにも自らの意思で殺すか殺さないかの選択をさせないと、シナリオとしてバランス悪かったんだろうな、とも理解できました。
そこで最後にああいう選択にしてくれたNaughty Dogさん優しいなと思いました。私あれかと思った。エリーはもう引っ込みつかなくて自らの意思で手を緩めることはできず、レブが起き上がってエリーを刺したりなんだりして止めるのかと。あるいはエリーがとうとうアビーを殺してしまい、目の前でそれを見せられたレブが今度は復讐の鬼となりエリーを執拗に追う無限ループエンド。嫌なエンドレスエイト。嫌だあ〜。今の状態でももう2周目プレイはする気起きないけどもしもそんなだったらもう最高に最低だったな〜。後味の悪みがえぐい。
でもそうじゃなく、ちゃんと自らの意思で思いとどまったし、他人である妊婦を偶発的に手にかけたことで毒気を抜かれてしまったというだけでなく、物語の端緒にまでエリーの首根っこ捕まえて引きずり戻してきっちり決着をつけさせた点でも、Naughty Dogさん厳しくて優しいな、と思いました。そこに新井英樹みを感じた。世界を新井英樹に分類してしまう性癖。
あの、後半の農場でね。束の間の平穏の。そもそもこのゲームポリティカリコレクトに配慮した結果か美形がちっとも出てこなくてね、ルッキズムに与しない!という強い意思かもしれないんですが登場人物全員なんだか微妙な顔立ちをしている世界の中で生まれてきた赤ちゃんも特に顔立ちは可愛くなくてね。でも仕草がめっさ赤ちゃんで可愛いのね。抱っこしてくれてる人の顔めっさ見てんの。赤さんめっさ見てる。エリーの顔ずっと見てる。赤さんてそうよね。
OT「モーションキャプつけたのかな」
赤さんにも!?
OT「馬にもつけたらしいからこれ」
そうなん!!馬にも!!
クリア後の特典としてキャラクターのグラフィックモデルが一人一人見れるようになってたんですけど、馬も4体いましたよ!もしや馬4頭全部ちゃんと違う馬のキャプ取ってたりして!
とあれこれカチコチ見てて後から気づいたけどこれゲーム内で集めたポイントを消費してました。グラフィックモデル見る時。一体10ポイントかかってた。知らずにクリッカーさんとか無駄にクリックしちゃった。皆さんもお気をつけください。
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リンク集の続き。
こちらは批判的レビュー。
■過去との決別で残された物語『The Last of Us Part II』レビュー
「探索疲れ」に関してはわかるけど、にしても自分の「つまんなかった、前作の方が良かった」という感想、感情ベースになってしまってる感が否めないなああと誤字や文法破綻ひどいな校正してほしいな、と思っていたらコメント欄も概ねそんなご意見が多くてちょっとほっとしたり。
オットくんにも聞いてみたところ、確かに「探索疲れ」に関してはゲームデザインとして残念だったそうです。
弾薬や素材などのアイテムを細かく拾い集めさせるし、コンプリート要素のある収集アイテムも存在したり、そのわりにマップ内で不可逆な場所がわかりにくい。一歩進むとイベントが発生して元のエリアに戻れなくなってしまって、取りこぼしたアイテムを拾えないまま先に進ませられることもしばしば。確かに他のゲームでは「ここから先へ行くと戻れないけど準備はできてる?」と聞かれたりしますね。でもラスアス2はそういうのなしだった。だからドアを開ける前にいちいちセーブしておいたり、開ける前にまず自主的に探索を済ませないとだった。そしてストーリー的には挙動が不審。連れ立って歩いてる人が重要なお話をしながら先に進んでるのに無視して中腰のまままずっと家探しを優先する主人公。
そういうことで、ちょいちょい覚めてしまうというか、意識が引っかかってゲームっぽさが出てしまうというか。ゲームデザインというのは、そういう引っ掛かりをどれだけ少なくして、プレイヤにその世界をシームレスに楽しんでもらうかというものなので、そこが残念だったのは残念、とオット談。なるほどなるほど。
あとはそういう強制イベント発動で敵に追われて初見のフィールドを駆け抜けなければならない場面もちらほらあって、ああっアイテム全然探せてない!とかああっこの日本で製作しようと思ったら何年かかるかわからないような最新最先端の超美麗グラフィックをもっと堪能させろおおおもったいないいいいって気持ちにもなったそうです。オットはオットで変な性癖を持っている。でも共感する人も多そう。
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もうひとつ褒めてるレビュー。
■ 【ネタバレコラム】『The Last of Us Part II』は“絶対におすすめしないAAA怪作”である――このゲームは残酷で愚かで空虚だが、私は大好きだ
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そうだそうだ、アビーについて書いとかないと。
アビーさん、このシリーズの熱烈なファンから嫌われまくって袋叩きにあってしまったんだそうで。そりゃあキャラとしては前作の主人公を今作の主人公の目の前でなぶり殺すという衝撃展開を担っているのでまあ嫌われるのは無理もないけれど、それはもうモデルになった女優さんのSNSに誹謗中傷が押し寄せるほど。みんな虚実の区別がついてなさすぎだ。そんな朝ドラで情けない父親役をやってたら通りすがりのおばちゃんにあんたちゃんと働きなさいよ!と怒られた大泉洋さんみたいな気持ちにアビーさんの中の人をさせないであげて。
アビーさんね。マッチョでして。あ、女の人なんですよ?白人の。でもほらポリコレ配慮かあんまり美人じゃなくて。しかもマッチョだし。強すぎだし。腕太すぎだし。操作キャラが交代した時はびっくりしましたよね。えっマジで。思い入れとか持てなくない?って。それにこのゲームしょっちゅう過去と現在が交錯してちょっとややこしいシナリオだったので、あと悪夢と現実も交錯してた。そのたびに我々夫婦の見分け方は「このアビーさん腕細いね、過去じゃん」「あ、逞しい腕に戻ったね現在だね」と。腕の太さでしたね。鍛える前と鍛えた後。それもね、シナリオが進むとわかってくるわけですよ、前作の主人公の行いによってアビーは復讐と筋トレの鬼となってしまったのだと。だんだん思い入れてしまうわけですよ。そんな中、狭いコミュニティの中で痴情のもつれなんかもあり(この辺のドロドロはいかにも海外ドラマっぽい)、元カレの今カノから責められてバツが悪そうに目を伏せている表情なんかは可愛く見えてきちゃうわけですよ。ポリコレ的に美人には造られていないはずのアビーさんが可愛く見えてくる。アビーさんたら…鋼のマッチョにしか見えないけど恋愛感情にはどうにも翻弄されてしまうのね…。
あとね、今作ではポリゴンキャラ同士のラブシーン、キスシーンがちゃんと柔らかそうでした。あひるザチェック(MIU404のRECザチェック的な)前に別のゲーム(DAYS GONE。ゾンビゲー)でもチェックしたキッスシーン。そんなとこばっかりか。あひるちゃんグラフィックの技術とか凄さとかわかんねえけどよ。チッスがむにゅっと柔らかそうかどうかはわかるやん。気になるやん。目につくやん。前のゲームではガツンと面と面がぶつかり合ってる感じだったのが、今作ではちゃんとふわっとむにゅっとしてたなあ、と。おお〜、と。技術の進歩を感じましたよね。テクノロズィーの。そんなとこでかよと。
そんなことを思ったラスアス2でした。
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