よしながふみ『大奥』11巻12巻が本当にすごすぎる(ネタバレなし)

大奥 12 (ジェッツコミックス)
よしながふみ
白泉社
2015-06-26


大奥 11 (ジェッツコミックス)
よしながふみ
白泉社
2014-08-28



いやあ、すごかったですね!!よしなが大奥新刊、12巻!!
ここ最近の2冊が特にすごかったです、「怪物、徳川治済(はるさだ)」(11巻の帯の文句)の回。11巻で治済の怪物っぷりがどす黒く描かれ、12巻ではその治済の治世が終結します。ほんと何が凄いってよしなが大奥、1~2冊のうちに人一人の人生が始まって閉じるところだと思う。それもキーパーソン一人の人生だけでなく、その人を取り巻く様々な人々の人生も同時に描かれていて、それが連綿と続いているところ。人の身の上に起こる悲劇や、不運、無念、無上の喜びや幸福、そういったすべてが、徳川の歴史に関わった人の数だけ、順番に、膨大に丹念に描かれていくところ、だと思います。その重さに、いつも一冊読み終わるたびにしばらく呆然としてしまいます。
今回12巻は特に凄くて、読み終わって物語の重さに呆然とするだけでなく、こんっっっな凄まじい物語を描き続けているよしながふみさんの健康を心配してしまうほどでした。大丈夫なの!?こんなすごいもの、心身を削らないと描けないのではないだろうか…。Amazonレビュー(ネタバレしてるものもあるのでご注意)でも同様の心配をしている声がちらほら。みんな思うよね、これ読んだら…。そのくらい凄かったです。よしながさんどうかお身体を大事にしてください!くれぐれもご無理なさらずご自分のペースで描いていって頂きたいです。15代将軍まで到達するのを楽しみに、本当に楽しみにしています!とお伝えしたいです。
以下、ネタバレしない程度に感想。

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