『働きマン』2巻、雑誌掲載時に読んで震えたトンネル事故の話が巻頭で嬉しい。モヨたんますますいい仕事してるなあ。
さて今回は珍しく真面目に考えたことを書きます。ネタバレもあるので、先入観を入れたくないかたは読まずにおいて下さい。
第11話『一人前の働きマン』を読んで、作品から離れてしばし考え込んでしまいました。
過労死したIT業界の男性の話で、主人公・松方弘子はその妻にインタビューをしに行くのですが、妻のセリフ。「休めって言っても全然聞かないのよ」「あの日ももう何日も寝てなくて」「一回だけ帰ってきてもずっと仕事の話」不思議と愚痴っぽさはない淡々とした感じなのですが、最後の。
「家出る時あたしに向かって「お疲れ!!」って言って出て行ったの」
これ刺さりました。
物語の中では働きマン・松方はこのセリフに亡くなった男性の、仕事に生きたまぶしさを感じ取ったようですが、私は自分が専業主婦なのでどうしても家で待つ家族の気持ちで考えてしまいます。
「お疲れ!」ってこれ、職場や取引先を出る時のセリフを、家を出る時の「行ってきます」と言い間違えてるんですよね?
少なくとも私はそう解釈したのですが。
仕事を終えて、家に帰ってきた。家からまた仕事に出かける。そういう意識がもうなくなってしまってるんですよ。忙しすぎて。あちこち出入りしすぎて。仕事に夢中すぎて。家と仕事場の区別もつかなくなってる。
家族にとって、こんな悲しいことってないです。
しかも玄関先のそれを最期に夫は帰ってこなかった。
なんてこと。なんてことでしょう。
これに対して真っ先に三村さん(亡くなった男性)に共感している松方はやっぱり仕事人ですね。
私が思ったような、”女”としての視点を一切持たせず(それは妻の描写で言葉少なにだけどしっかり語られている)描いたモヨたんはやっぱりすごいな、と思いました。
仕事と家庭、永遠のトムとジェリー。
私も妻の気持ちで考えてしまいます。
言い間違えられると、やっぱり悲しいし
言い間違えが一つのサインだとしたら
すぐに気づけなかったコトを後悔してしまいそう。
いつもより主人に優しく接しようかなぁって、ちょっと考えたりして。
明日のお弁当のおかずを一品増やすとか。
小さいコトですけどね。
>hinaさん
コメントありがとうですー。
>すぐに気づけなかったコトを後悔してしまいそう。
ああーそうですね…。
でもじゃあいつなら間に合ったの?もっともっと泣き叫んででも、殴り倒してでも止めればよかったの?と、捕まってしまいそうですね、後悔の螺旋に。
そうそう、優しくしようって思いますよねこういう時って。5分ともたないけど!
まだ家庭を持ったことがないからわからないけれど、少なくとも彼にとって、私との時間や空間が、「仕事を忘れて個人に戻る場所」でなくなってしまったら、それはすごく悲しい。
でも、仕事が本当に好きで、プライベートまで仕事な人には、本望なのかなぁ・・・?
でもそれは、わたしは嫌だな。
相手に後悔させたりしないように仕事しようと思いました・・・。
でも、おつかれ!って言い間違いなのかなあ。
離れている間、お互い頑張ろうぜって意味かも、なーんて。
とりあえず、「働きマン2」どこかで借りて読んでみるね。
私は仕事と家庭を分けて考えるという感覚が希薄なので、
みんなの意見を読んで、とてもショックを受けました。
彼とちゃんと話しておかないとなーと思いました。
皆さん続々ありがとう。
>memi
>仕事が本当に好きで、プライベートまで仕事な人には、本望なのかなぁ
うーん、難しい所だよね。仕事の種類やその人の姿勢にもよるし。どうにもプライベートに食い込む業種もあるしね。
”超多忙オットを持つツマ”友達から、「もし余命○ヶ月とかなったらオレ即刻仕事辞める!そして家族と過ごしまくるとダンナが言ってた」と聞いてショックだったよー。うちは「何とか区切りがつくようギリギリまで仕事する」ですよ。案の定。
でも私の場合は、「そういうとこも好き」なんだよなあ~~(ノロケじゃないです、マジ嘆息です)。もうほんっと高校生の時からこうだもん。わかってた。自分で選んだ道なのよ。業です、ゴウ。
>さくらさん
ショックでしたか、ごめんなさい; みんな心配なんです。好きなんですよ、「あなた」のことが。
「仕事と家庭を分けて考え」て欲しい…わけでもないんですよね。うーんと例えば「仕事の話ばかりしないで」とか、「仕事を家に持ち帰ってまでやらないで」とか、そういうことではなく…。
単にちゃんと忘れないでいて欲しいというか。
>相手に後悔させたりしないように仕事しようと思いました・・・。
>彼とちゃんと話しておかないとなーと思いました。
うん、それ。
お互い忙しければバランスがいいのかも。相手を傷つけてしまうと思えば自分の健康にも気を遣えるかしら?(笑)ほんと、さくらさんも忙しい人だからお身体おいとい下さいませね。
> 離れている間、お互い頑張ろうぜって意味かも、なーんて。
そう、私もどっちなのかな、と思いました。こっちの意味ならまだ救いがあるかも。
今さらですがちょっと追記。
本文で私が使っている「女」というのは「忙しく働くパートナーを心配する立場」という意味です皆さん。その辺の説明を入れるとどうしてもくどくなってしまうので断念したのですが、やっぱり本文も一部直しました。
働きマン 3巻、裏表紙に落涙
2巻の感想で、コメント欄では賛同と、働く側の立場からのショックと両方の感想をもらいましたが、仕事に夢中な人の側にいるしんどさと、「あなたのような仕事人間にはもう愛想が尽きました」となってしまうこととは、実は同一線上にないと思うのです。