『シン・ゴジラ』安野モヨコと庵野秀明監督クン(ネタバレあり)、モヨコ休業を語る

シンゴジラリンク集記事をアップしようとしたら、モヨたんネタだけで長大になってしまったのでまずはこれ一本で。
何週間か前からコツコツ書き溜めていたら、こんなホットな話題が飛び込んできました!
庵野秀明監督の妻、安野モヨコがついに「シン・ゴジラ」登場人物を描く 「嫁画伯筆、つまり実質上の公式」 – ねとらぼ


おおおう!!
以下、映画本編の内容に触れているのでご注意ください。


おおおおう!!!


こんな絵も発見。


次はコミックナタリーのインタビュー記事、安野モヨコがシンゴジラ製作中の監督クンを語る!超面白かったです。監督クンモヨたん好きすぎる。
「シン・ゴジラ」公開記念特集 安野モヨコ、庵野秀明を語る (1/4) – コミックナタリー
シンゴジラの登場人物の名前が安野モヨコ作品から取られてるんですってね!カヨコとか蘭堂とか、言われてみれば!なんじゃそらーかっこよすぎ!



豪華加筆版原作コミック付!知らなかった買うしか!!
「シン・ゴジラ」公開記念特集 安野モヨコ、庵野秀明を語る (2/4) – コミックナタリー


──確かに「文明が造りだしてしまった怪物に対し、人がどう始末を付けるか」というテーマは、1954年の「ゴジラ」にそのまま繋がっていますね。と同時に、東日本大震災以降の世相を巧みに取り込んでいたり、設定はすべてアップデートされている。
一番うれしかったのはね、私、今回の「シン・ゴジラ」は観た後で元気になれる映画じゃないかと思ったんです。膨大な登場人物たちがみんな、各自のポジションでやるべきことをやってる感じがしません?

「観た後で元気になれる」、それは安野作品に通じるし、監督クンが安野作品のことをそんなふうに語っていたなあ、と読みながら思っていたら、もう少し後でインタビュアーのかたがそこに触れておられました。
「シン・ゴジラ」公開記念特集 安野モヨコ、庵野秀明を語る (3/4) – コミックナタリー


──ちなみに2005年のインタビューでは、監督はこんなことも話しておられます。「嫁さんのマンガは、マンガを読んで現実に還るときに、読者の中にエネルギーが残るマンガなんですね」「『エヴァ』で自分が最後までできなかったことが嫁さんのマンガでは実現されていた」と。これを読んで、どう思われました?
そんなふうに考えてくれているとは知らなかったので驚きました。
──今回「シン・ゴジラ」を観ていると、ベースの部分にある種のポジティブさも感じたんです。圧倒的カタストロフィのもと、なんとか状況に対処しようとする人々が鮮やかに描かれていて……。
うん。確かに。
──もしかしたらそこは、監督が奥様から受けた影響も大きかったんじゃないかなって。勝手に想像してたんですけれど。
いや、それはわかりません。近くにいるから考え方とかはお互い影響されている部分があると思いますが、基本的には創作へのそこまでの影響はないんじゃないかな。

そうかしらん。私はやっぱり影響あるんじゃないかと思うな。エヴァ破(新劇場版)観た時も、いんいんめつめつもじもじくよくよとしていたシンジくんがあんなにも力強く綾波に「こい!!」と言えたのは、庵野監督から(当時創作活動をほぼ休業していた)モヨたんへのメッセージなんじゃないかとすら思っていましたし。
ナタリーインタビュー続き。


──そうですか。ところで安野さん、10年ほど前、週刊文春に「くいいじ」というエッセイを連載されてたでしょう。
あ、はい。
──その中の一編に、亡くなられた庵野監督のお父様について綴った「ネーブル」という文章があって。なんと言うか……義理のお父さんを惜しみつつ、息子である監督の姿も生き生き浮かんでくるように感じたんですね。月並みですが、深い愛情だなあと。
ありがとうございます。そんなふうに感じてもらえたのならうれしいです。ただ、私の中であの文章は、ちょっと特別かもしれない。基本は作家というフィルターを通さないと表現できないタイプで、素の自分を出すのは苦手なんですね。というか、できない。でもあのときは、書いてるうちに自然とそうなっちゃったの。フィルターを介さずに素直な感情を出せたのは、後にも先にもあの文章だけだと思います。

おお、それは読み直さなければ。あのエッセイ、すごーく素敵で好きでした。

食べ物連載 くいいじ (文春文庫)
安野 モヨコ
文藝春秋
2013-12-04



劇中のオチビサンとねこのジャックのカメオ出演?について。
「シン・ゴジラ」公開記念特集 安野モヨコ、庵野秀明を語る (2/4) – コミックナタリー


──なるほど。そういえばエンドロールには「オチビサン」の名前もありました。どこに出ていたのか、不覚にも気付かなかったんですが……。
あれはわかんなかった! 監督、けっこうそういう遊びが好きなんですよ。確か「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」でも、(葛城)ミサトさんの枕元にさりげなく「週刊JIDAI」(注:「働きマン」の主人公・松方が編集部に属している雑誌)が置いてあったり……。お弁当箱にオチビサンの図案が入ってたり。あと階段のところにいる猫が、私が原画を描いたうちのジャックの似顔絵だったっていうのもありました。
──へええ、さすが凝り性ですね。
どうやら「シン・ゴジラ」でも、街中にある動物病院の看板に、うちの猫の写真と名前を使ってるらしいんですけど……。画面に情報があり過ぎて。私はまったく気付きませんでした(笑)。

オチビサンはあれですね、全局がゴジラ映してるのにただひとつアニメやってる、きっとテレ東、とネットでも話題だったけどそのアニメがオチビサンでしたよ。あと冒頭にちらっと映る動物病院の看板、名前が「ジャック&サリー」でしたね。
安野モヨコ公式サイトで情報をまとめてくれていました。
映画『シン・ゴジラ』に登場する安野モヨコ作品はぜんぶでいくつ? #シンゴジラxモヨコをまとめてみました | MOYOCO ANNO
コミックナタリーの引用続き。
「シン・ゴジラ」公開記念特集 安野モヨコ、庵野秀明を語る (3/4) – コミックナタリー


私にとっては、毎日、何かしらうれしいこと、励みになることを言ってくれる人かな(笑)。「鼻下長紳士回顧録」で久々に連載を再開した際も、エピソードごとに細かく感想を話してくれたんですけど……。その後、コミックスになる前に刷り出しを修正してたら、撮影で忙しい時期なのに「通して読んだらより一層面白いね」と言ってくれて。すごくうれしかったです。毎回必ず何か褒めてくれるんですよ。前の晩に描いた「オチビサン」のコピーを食卓に置いたまま寝ちゃったりすると、翌朝「昨日のはここがかわいかった」「この色がよかったね」とか……。私がどこで苦心したかを、理解してくれるのが一番ありがたいです。
──ほんと、愛妻家ですよね。
そうですね。私が言うのもなんですが、すごい愛妻家だと思います。

なんてええ話や…。
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検索していたらこんなインタビューもありました!2015年8月のもの。ほとんどの連載をストップしたことについて、オチビサンについてなど、主にご本人の口から率直に語られています。
「漫画を生み出すことに疲れた私は、漫画を描くことで元気になれた」安野モヨコさんインタビュー | 箱庭 haconiwa|女子クリエーターのためのライフスタイル作りマガジン


10年来、安野モヨコさんの編集担当をしてきた佐渡島庸平さんはこう教えてくれました。
佐渡島:安野さんは、人に元気を分け与える漫画を描いてきました。そして多くの人から「元気になった」というお便りをいただいてます。
でも、「疲れている私には、働きマンの松方がまぶしすぎて、読んでいてしんどくなった」なんて声がきたこともありました。
安野さんは、すごーく真面目です。だから、そういう声を聞いてしまうと
「疲れている人でも読めるような、優しいマンガを生み出したい」
と。時折り、口にするようになりました。

う、『働きマン』を読むのは正直しんどい…と私も思っていたことがあったので(今もあまり読み返せない…)、そういう声がご本人にも届いていて悩ませていたのだなあと思うと申し訳ない限りです…。
庵野監督の言うように、モヨたんのマンガってそれまではどれも「アガる」ものだったんですよね。
すごいハイテンションでぐいぐいくる『ハッピーマニア』も、エッセイなのに同じくハイテンションでぐいぐいくる『美人画報』も、服飾デザイナーを目指す女の子の話『ジェリービーンズ』などは『働きマン』に通じるような自分の仕事(デザイン、創作)に対する苦悩や葛藤がありつつも、やっぱりどこか明るくて可愛らしくて、おしゃれで楽しい気持ちになれた。そういえば友人が妹から「最近女子力枯れてないか?モヨコを読め!」と怒られた、なんて言っていたことがあったな。
でも『働きマン』は何というか、苦悩と葛藤の連続で息つく暇もなくて…。どの話もものすごく面白くて、題材の選び方や掘り下げ方もいちいちすごいな、と毎回唸ったものですが、でもなんだか…楽しさがなくて、読んでいてつらかった…(特にハワイの回など顕著でした)。
そのしんどさ、きつさ、仕事仕事の連続でまともな生活というものが無いような状態、というのが、当時のモヨコさんそのものだったのかな、と、休業を知った時に思ったものでした。
『オチビサン』だけは休まず続けていることも、どうせなら全部休めばいいのに大丈夫なのかな…やはり新聞連載という大きな仕事だから休みたくても休めないのかな…と勝手な心配をしたりもしていたので、オチビサンを描くことでモヨコさん自身が癒されてきていた、というこのインタビューはとても嬉しく、ホッとするものでした。良かった。
リンク先では「それまでの作品とはまったく違う」と書かれていたオチビサンですが、初期、中期かな?の作品で童話のような『ツンドラブルーアイス』もありました。『ジェリービーンズ』のまめちゃんの妄想(空想?)とか、『ジェリー イン ザ メリィゴーラウンド』のキッチュなノリとか、昔からモヨコマンガにはどこかああいう、ほっこりほんわかした空気もあったように思います。そこを抽出した作品が『オチビサン』だったのですね。そして満を持しての『鼻下長紳士録』!最高に面白かったです。下巻楽しみ!
これからも好きなものを少しずつ描いていってほしいです。そして本当に改めてしみじみ思うけれど、良い伴侶に巡り会えることは、人の生活や人生を大きく変えるなあ、と。何となくだけれど、女性にとって特に顕著な気がする。常軌を逸して仕事の忙しい二人がそれでもお互いを思いやれるってすごいことじゃないだろうか。庵野監督とモヨたんの結婚って、その創作物を受け取る私たちファンにとっても幸運で幸福なことだったのだなあ。
と、シンゴジラについて検索していたら安野モヨコさんの話を避けて通れなかったエントリでした。
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鼻下長紳士回顧録 上巻 (コルク)
安野モヨコ
コルク
2015-10-08


監督不行届 (FEEL COMICS)
安野モヨコ
祥伝社
2013-01-18



ジ・アート・オブ・シン・ゴジラ
グラウンドワークス
2016-09-20


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