こんにちは、国文学教授のスモモザワあひるによるうちの子タロー語講座のお時間です。タロー現在は2歳過ぎですが、1歳の終わり頃からいろいろ言葉を覚えてしゃべってくれて楽しい一方、けっこう難しく謎も多い言語体系なのでまことに興味深いです。今回は書きそびれていたネタも含め、ここ半年くらいのタロー語の変遷をまとめてお送りします。
【しゃべりたての頃のタロー語の例1】
切り干し大根=しーかぷー。
ヨーグルト=いーかぷー。
トマト=かぷー。
のっけからこの三段活用?が難易度高いです。切り干し大根の「し」を取ってくるあたりややマニアックではありますがわからなくはない。しかし「ヨーグルト」には「い」の字入ってないのになぜ。でもまあ「ヨ」って発音するとき「ぃヨ」ってかんじになるからそう考えると何となく理解できる気もする。トマトのかぷーは完全に意味不明です。どうしてこうなった。どうしてっていうか私がごはんあげる時に「はいあーん(口に入れたら)かぷー」と毎回言ってたせいですかね。すいません。
【例2】
動物全般=わうわ(この辺は普通ですね)
メガネ=がうわ(なぜなのか)
みかん=びかー(ピカチュウか)
タローにとって当時旬の果物がみかんだったので「びかー!びかー!」と叫んでいました。
そんなタローさん2歳目前の時期、たどたどしい二語文三語文から突然爆発的に流暢な文章を喋るようになりました(弟ヨメちゃん曰く「カンブリア紀!」)。そのわりにこの辺の幼児語名詞はわりとそのまんまだったのですが、
【例3】
しーかぷー、もっとたべる。
いーかぷーたべたら、しーかぷーもたべる。等。
ある日のオットくんの証言によると。
ご飯のお世話をオットにまかせて私は家事か何かをしていた時のこと。
TR「(ヨーグルトを指差して)これはなんだろ?(・e・)σ」(指をさして質問するブーム)
OT「しーかぷー( ´_ゝ`)(適当に答える父)」
TR「しーかぷーは、きりぼしだいこんだよ?よーぐるとは、いーかぷー(・e・)」
と教えてくれたそうです。
知ってるんじゃん。てかちゃんと切り干し大根とかヨーグルトとか言えるんじゃん!
と夫婦でついツッコミました。
そんなやりとりをしたのも冬、半年近く経った6月の今、タロー語の最近のブームは、寝る前に電気を暗くして母ちゃんと二人で絵本を読んだり乳飲んだり(まだ飲んでる)のまったりタイムに父ちゃんが帰ってきたら、がばと跳ね起き駆け寄って、
TR「とうちゃんなんじにかえってくるかなって、はなしてた!(・∀・)」
いや全然そんな話してないよね!?一言も言ってなかったよ!?
言ってる時もあるのです。「とうちゃんなんじにかえってくるかな?たりょーじかん(タロー時間。タロー活動時間帯のこと)にまにわうかな?(間に合うの意)」とか言ってる時もあって、一度それを聞いてオットくんが「そうかー父ちゃん待ってたのか!」と嬉しそうにしたからたぶん何度もやってくれるようになったんだと思われますが、一言もそんな話してないのに帰ってきた途端に言い出す様子が心にもないことをおためごかしで言ってるっぽくて楽しいです。オットくんも最近は「どうせ言ってなかったんでしょ?(ぷん)」とすれっからしています。
それはそれとして、帰宅した父に向かって「あなたが何時に帰ってくるだろうかと先ほどから母と話題にしていましたよ」と伝えるのって時制とか主体客体とか入り乱れてけっこう難しい構文なんじゃないか?2歳そこそこでここまで言葉を理解して使いこなしてるってやはり天才か?知ってたけど、とタローが眠ったあと親バカ談義でもちきりです。二言目には「タローかわいいな」とつぶやいています。お互い。
そうそう、あと最近の語録は、怒ったようなダミ声で「だめ!これはたりょーのだもの!( `∋´)」と言い張る、というのもあります。「これはたりょーのおやつだもの!」や「これはたりょーのとみかだもの!」などバリエーションがあります。確かに危ないものに手を伸ばした時など、ダメこれ危ないから、とかダメこれは父ちゃんの大事なものだからね、とか言ったりしてるかも。でもそんなに怒ったりきつい口調ではないつもりなんだけど、タローがこういう口調でしゃべるってことはこんなふうに言われていると感じているんだろうなあ、と反省したりしています。
そんなタロー語講座と最近のあひる一家でした。おかげさまですくすく成長しています。
冒頭の「李沢(すももざわ)教授」はヨルタモリのネタです。