やっと観れました。。
8末か9月頭には上映終了予定の館が多くて見逃してしまいそうだったので慌てて劇場へ。
面白かったです。原作は未読ですが、森博嗣は好きなので随所に森っちらしいセリフのやりとりがあって楽しめました。「気をつけてね」「何に?」とか。
(うわ、今リンク貼ろうとして公式サイト開いたら途端に流れる予告編が本編見せすぎ。これから観る人は見ないほうがいいです。というわけでリンク貼りません。最後のシーンやセリフまで全部盛り込んじゃってるよ。。ダメじゃんただでさえ要素の少ない話なんだから)
原作既読にしてミリオタという香ばしい友人と観に行ったところ、案の定ミリな知識を聞く前から無駄に披露してくれて鑑賞後も大変楽しめました。
物語冒頭から空中戦で小さな飛行機がバリバリに撃たれまくってパイロットが脱出するも身体が弾幕に晒され画面が一瞬真っ赤に、というショッキングにして押井監督の戦争観がこういうことなのかもな、と思わせられるシーンから始まりますが、ミリによるとその時パイロットより先に後ろのプロペラがちゃんと切り離されていたんだそうで。
昔のああいう後ろプロペラ式の飛行機ってせっかく脱出したパイロットがプロペラに巻き込まれて消し飛んでしまうことが多かったんだそうで、それを防ぐためにそこら辺に切り離し用の爆薬を積んでいたんですって。で、脱出前にプロペラを吹っ飛ばしてから逃げると。
へえ。二度目観るかもしれないので注意しておこう。
あと、パイロット撃たれちゃってたね、って言ったら
ミリ「あれ普通狙っても出来ないんですけどね。まあやる奴いるけど。」
見てきたようにというよりやってきたように言うね。
ミリ「普通はパラシュートひらいてから撃ちますよ」
ああ。。確かに小さな人体よりパラシュートのほうが狙いやすいもんね。。
そんなやってきたかのようなミリによると、最大の兵器はやはり生きた兵士なんだそうで。なるほど飛行機は修理したり作ったり替えがきくとも言えるけど(ガンダムとか見てたり昔の日本軍の話とかきいてると物資不足も戦況にとって深刻みたいだけど)、最終的にはそれを操る技術を持った兵士が大事なんですね。そしてそれはこの映画のストーリーにも関わってきたり。
原作を読まずに行きましたが、『イノセンス』ほどちんぷんかんぷんじゃなかったよ、という印象です(『イノセンス』もきらいじゃないですけどねもちろん。アキオがぶつぶつ哲学語り。大好きですけどねむしろ)。ストーリーわかりやすい(笑)。そしておおお、と思わされた。面白かった。
と思うのは、押井作品を見慣れていたり森博嗣を読み慣れていたりだからでしょうか。
劇場ではもっと前に座ればよかったなと思いました。渋谷東急で観たのですが、スクリーンが本編になったら横に伸びるかと思ったら伸びなかった。家のTVとかでワイド画面に慣れてしまうと何だか劇場によっては物足りない。音はさすがの迫力で(詳しいことはよくわからんけど)、そこが家と劇場の今のところの最大の違いでしょうか。
絵作りは、戦闘シーンでの飛行機の描写は実写かと思うような精緻なCGで、人物はのぺっとした丸顔にガラス玉のような生気の希薄な瞳。キャラクターやストーリーには合っていたのではないかと思いました。ちょっと森氏の描く絵にタッチが似ているような(森氏は小説家になる前から漫画を描いたりしていたのだ。これまめちしきな)
声の出演も人気の俳優さんばかりで心配でしたが、淡々としたキャラクターやストーリーには少したどたどしいくらいが合っていて、悪い意味での違和感は感じませんでした。原作を読んでいた友人はヒロインの声がイメージと違ったようですが、ちょっと舌っ足らずで幼さが色濃い菊地凛子さんの声は個人的にはなかなか合っていたのではないかと思いましたよ。何しろ『バベル』ではほとんど声聞かなかったからな。
あ、そういえば聞き忘れたけどあの犬は?w
『イノセンス』でバトーの顔を舐め回すためだけに存在していた足短くて耳の長いぶちゃっとした犬。あの子が今回も出演してましたがあれも原作に出てくるの?犬種もあのままで?
森っちが飼っているのはもうちょっとスマートな長毛種じゃなかったっけ。押井監督の趣味でイノセンス犬になったのかどうなのかちょっと気になるところ。
↓写真:劇場内そこらじゅうにいたスカイクロラキャラの小さいヒトたち。ミニパト?
ほう、文庫はこんな表紙なのね。
スカイ・クロラ (中公文庫) 森 博嗣 中央公論新社 2004-10 by G-Tools |
青が美しい原作ハードカバー。
スカイ・クロラ 森 博嗣 中央公論新社 2001-06 by G-Tools |
しかしやはりこの鶴田謙二表紙の新書版でしょうか。
スカイ・クロラ (C・NOVELS BIBLIOTHEQUE) 森 博嗣 中央公論新社 2002-10 by G-Tools |
・最後にオマケ的森っちマメ情報。
オープニングのスタッフ・キャスト紹介の字幕の英語表記が森博嗣だけ “Mori Hiroshi” となっていたそうです(友人が気づいた)。他は “Mamoru Oshii” というふうにいわゆる一般的な名→姓の順でした。うん、森っちならそうしそう。いっそこの映画全員姓→名の順にしたらよかったのに、ともちょっと思ったり。
こんにちは。
観て来られたんですね~。
ネットでは賛否両論渦巻いてますがよい仕上がりだったと思ってます。
俳優陣も頑張ってたし。
尚、バセットハウンド犬とオルゴールは原作にはないです。
>画面が一瞬真っ赤に、
これはかなりどきっとしました。
「ああ、ショーとはいえ命のやり取りの戦争なのね」って。
>アキオがぶつぶつ哲学語り。大好きですけどね
アキオさん、先月「攻殻2.0」の舞台挨拶でお姿を拝見しました(名前のところにそのエントリ入れきます。)
バトーよりかっこよかった(^0^)。
敦子さんもおきれいでしたよ。
「スカイ・クロラ」&初日舞台挨拶
空の上はNone But Air。Down to Heavenから始まる永遠の子
やっと観れました。。バセットハウンド犬とオルゴール(そうだこれも気になりましたw)、原作にないのですね。押井監督のシュミ。
> >画面が一瞬真っ赤に、
> これはかなりどきっとしました。
> 「ああ、ショーとはいえ命のやり取りの戦争なのね」って。
ええ、まさにそう思いました。。そのあとがどんなに淡々としていてもあれがあったので何とも言えず、こう。
攻殻2.0の舞台挨拶!そんなのもあったのですね。一応観に行く予定なので、エントリは最後のほうの舞台挨拶のところだけ読ませて頂きました(生活の糧に!w)。無事見に行けたらまた読ませて頂きますね。
>そんなのもあったのですね。
アキオさんは私のほぼ正面で表情までばっちり拝めました。
少佐が私のやや左斜め前でアキオさんとなにやら言葉のやり取り・・・まんま攻殻でしたw。
>生活の糧に!w
一番受けた発言でしたw。
「攻殻2.0」、映像だけでなく耳も研ぎ澄ましてくださいね。オリジナル版との演技の違いがおもしろいから^^。