山崎さやかの描く『七瀬ふたたび』

「原作ものマンガ化の希有な成功例」の話のつづき(前の記事12)。私が読んだものの中でピカイチはこちらです。
NANASE ―The Telepathic Wanderers (山崎さやか) (ヤングマガジンコミックス)
七瀬ふたたび(筒井康隆) (新潮文庫)

マイナス』『はるか17』の山崎さやか(沖さやか)が、絵柄をがらりと写実的に変えて挑んだ作品。これは素晴らしかった。全4巻、新刊が出るたびに夢中になって読みました。


特に邪悪なクレアボヤンス(透視)能力者が!ムスカみたいな冷血メガネでめっちゃイメージピッタリでした。むしろやってることが原作以上にヒトデナシで泣きそうでした(;x;)。
これのひとつ前の『東京家族』と今作で、山崎さやかはマンガ家として一段上がったと思う。そして次の『はるか17(セブンティーン)』がヒットしたのでファンとしては嬉しかった。
はるか17 (Volume1) (モーニングKC (932))
東京家族(amazonレビューにわかりやすい解説あり)

マザールーシー』連載第一回目で初めて出会い、『フローズン』まで欠かさず楽しみに読んでから初期話題作『マイナス』に遡る、という読み方をしたので、『マイナス』は痛々しくて読むのがつらかったです。あの主体性と自尊心のない女性主人公。それゆえに自分をのっぴきならない状況にまで追いつめていく姿を作者に重ねてしまい。
編集さんや読者やらの声にふんばる足場を持たないまま流され続けてああなってしまったのかなあ、と(『マイナス』は一度掲載誌回収騒ぎを起こしたのだそうです、内容が社会的に不適切だったとの理由で)。
まあ、彼女に肩入れしすぎな見解かもしれないがいいじゃないかファンなんだから。
(あ、そして今マイナス 完全版のamazonレビューを読んでみると、各巻合計してもレビュー数は多くないけれどほぼ全員がやはり作者の当時の精神状態を心配している)
現在モーニングで連載中の『シマシマ』も楽しみに読んでます。久しぶりに女性の心理、孤独、恋愛(に臆病なこと)、がテーマに据えられている作品です。
丁寧で写実的、かつこの人の色がしっかりとある絵柄も好きです。
おお!1巻がもうamazonに出てますね。2008/7/23発売予定。
シマシマ 1 (山崎 紗也夏) (モーニングKC)

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One Reply to “山崎さやかの描く『七瀬ふたたび』”

  1. 今夜おすすめしたマンガ、されたマンガ

    今夜、っていうのは飲みの席でってだけで極個人的なお話ですいません。
    されたものの筆頭。
    バクマン。 1 (1) (ジャンプコミックス)著者:大場 つぐみ販売元:集英社発売日:2009-01-05おすすめ度:クチコミを見る
    バクマン。 2 (2) (ジャンプコミックス)著者:大場 ….

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