■「この世界の片隅に」を見て、戦争や食料難より「嫁ぎ先が、いい人ばかり」な事に目が行く方もいる…という話 – Togetterまとめ
「この世界の片隅で」をウチの母(70代)に見せたら、鑑賞後「嫁ぎ先がいい人ばっかりだねぇ」と繰り返しているので、その先を聞く事が出来なかった。
— 印度洋一郎 Yoichiro Indo (@ven12665) 2017年8月6日
こちらのツイートに対して、「自分も母や祖母の感想が同じだった」という人が多く、当時の「結婚」というもの、「嫁」という立場についてなどなど、色々と考えてしまいました。
それについて当時の女性たちの境遇に静かに想いを馳せる人がいる一方、「だからこの映画はリアルじゃない」「こんな良い人たちばかりなわけがないと興ざめだった」という感想を持つ人もいたようで、個人的にはそこで作品批判に繋げてしまうのはちょっと違うような気がしたけれど、そういうことで作品に入り込めなくなってしまう人もいるのだなあ。
私は原作も好きだったし、のん(能年玲奈)ちゃん好きだし、とても好きな作品でした。色々と考えすぎてレビューとか書けてないのですが、これは観なければと思い劇場で観た。
他にも、嫁ぎ先がすずさんに優しいのはただ「良い人たち」なだけでなく、息子が遊女と駆け落ち、あるいは心中してしまうことを恐れていて、それを防ぐためでは、という意見もありました。おおう…。
余談。
今はNHKでやっていたコトリンゴさんの特集を観ながら書いているのですが、コトリンゴさん普段のしゃべる声までふんわり優しくて素敵だなあ!
少し追記。
先ほど好きな作品でした、と書きましたが、どういうところが、というと、原作の持つ力や、当時の時代のなかできっと同じように笑いながら、激しく傷つきながら暮らした人たちが実際にいたであろうと想像させられる戦争という圧倒的な現実、それに、のんちゃんという複雑な立場に追いやられていた女優さんに焦点を当てて、彼女に「ありがとう、この世界片隅にうちを見つけてくれて」と言わせたところ、クラウドファンディングでたくさんの人たちの小さな支えを受けて出来上がった作品で、それが公開後口コミで少しずつ広まって記録的な大ヒットの結果になったこと、などなど、作品を取り巻くすべてが、劇的だなあと。
印象深い作品でした。劇場で観ることができて良かった。
ああ、確かに。そういう見方もありますね。
よくよく考えたら、すずさんのように戦時下で夫が家にいる状態も普通じゃないかもしれないし。
しかし、作品でつたえたいのはすずさんという女性の生き方と戦時下の暮らしですし、すずさんならどんな状況下でもその場所で花をさかせるのではないでしょうか。
コトリンゴさん、すてきな人ですね。歌聞くたびに泣いてしまいます。
日月さん
そうそう!作品で伝えたいのはそういうことであって、みんなこうだったと決めつけたり一般化しているわけではないですよね。
本当に良い作品だったなあと思います。