ええと、誕生日とかクリスマスとか、たまに人から「ダンナさんとどうやって過ごすの?」と訊かれたりしますが「どうもしません。。。」と答えます。いや、うち二人ともマメじゃないので、行事関連全滅なんですよね。
バレンタインにはチョコ菓子食べたり(このような理由により主に私が)クリスマスや誕生日にはケーキ食べたり(同左)はするんだけど、モノを贈りあうとかはもう10代の頃で終わったんじゃないか?(早!)
だって19とか20の頃に一生懸命やりくりして買ってあげた、当時としてはけっこうなフンパツだったネルシャツとかね、数年後何の因果か一緒に暮らすことになったらオットの荷物の中に入ってなかったですからね。どこにやったんだよ!(思い出しギレ)
その時一緒にあげたすごい手触りの良い皮の手袋とかはもっと早々になくされましたからね、へえ。まあいいんだけどね手袋って確かに消耗品だよね(そうか?)(ヤケ?)
あとほら、先ほども書きましたがモノって限界があるじゃないですか。お互い気にしてないからまあいいやと。それにほしいものはそれなりに普段から買ってるし(もちろん必要かどうか散々逡巡しつつ)、美味しいもの食べに行ったりとかも普段から二人してその気になった時に行ってるしねえ。
何年経ってもイベントに力を入れてるカップルってほんとすごいなあと思います。。ムリ。
さて前置きが長くなりましたが(って前置きだったのかよ!)、そんな私が一番感激した誕生日プレゼント、というのがあります。
一番、と順位優劣を決められるものではもちろんなくて、どれも誰からもらうものももちろん毎回とても嬉しいのですが、あれはちょっと、諦めていた度とか激しく求めていた度とか、まったく期待していなかった度など、プレゼントとしてのパワーがどのゲージも振り切れていてですね。ものすごく鮮烈に印象に残っているのです。
もう6~7年前なんじゃないか?あの包みを開けた瞬間の感激は今も忘れられないの。
贈り主はオットくん。
品物は。。。
Palepoli(パレポリ)
(古屋兎丸)
の、初版!!
デス(*゚Д゚*)。
Palepoli 古屋 兎丸 太田出版 2003-05 by G-Tools |
いやいやいや。
いやいやいやいや。期待させといてこれかよと。ていうかこれ何だよと。ハイこれは古屋兎丸(ふるやうさまる)ってゆーニッチでコアな漫画家さんの初単行本、初期短編集です。ものすごい緻密な絵柄で、いろんな漫画、漫画だけでなく世界的名画なんかの模写とかしておもいっきりくだらなくパロディにする、という、彼の初期の妙な才能があますところなく発揮された素晴らしい短編集。です。
これが出てすぐ絶版(爆)。青林堂からハードカバーで表紙紙なしという、画集のようなシックな装丁で出版されていたのですがすぐに入手困難になってしまい。兎丸の知名度が少しずつ上がってきてから別の出版社が再発行してくれたのですが、装丁がソフトカバーに表紙紙をかけたフツーなかんじになってしまって(しかも紙ツルテカ。元は布に印刷したかのような渋い質感だったのに)。
そんな入手困難なパレポリ初版をデスね。なんと人に貸したら戻ってこなくてさ。大ショックでしたよ。何度も返してっていったのに「あー今度ねー」みたいな。ひどくないか?!いくら貴重な初版だからって!(いやたぶん全然関係ありません)。ていうかむしろだから欲しいと思って返したくなかったならさ、まあしょうがないかなとまだ思えるのですが単にめんどくさいからだったみたいで。すっごいショックでしたよ。。
諦めきれなくて、何度も言うたびに気まずくなっていくじゃないですかこういうのって。でも本当に諦めきれなくて、すんごいしつこく連絡したんだけど全然ダメでさ。だって貸したものが返してもらえないって、そんなわけないよね。。と思って。
そしたら当時の友人が「あのさ、そういう人っているから、もう諦めたほうがいいよ」と言ってくれてやっと、「ああ、そうなんだいるんだそういう人って」と諦めがついて(ありがとうあの時のお友だち。疎遠になっちゃったけど元気かな)。
で、返品されることは諦めたけどまた手に入れようと思ってももう装丁が変わってしまっていて、現在はそれなりに古本屋さんで見かけますが当時はかなり探しても全然見つけられず(そしてまだ電脳力を手に入れてなかったのでヤフオクとかも知らなかったし)。
もうすっかり諦めきっていたのですよ。
そんな悲しい経緯のあるパレポリ。
それが、ある年の誕生日に。
オットくんからハイって渡された、なんか薄くてボロい紙袋。手に取るとわりと重い(デジャブ?)。
見ると袋の隅のほうに、「○○古書店」とかいうかすれたハンコが押してある。
こ、これはまさか。。。!!!
開けてみるとそこにはまさしく!
パレポリの初版本が入っていたのでございますよ!
これが感激せずにいられる?いや、いられないでしょう!?
判って頂けるでしょうかこの気持ち(いやー難しいと思うよ)(いつも思うんだけどこのカッコ内ツッコミ入れてる人は一体誰なんだろうなあ)。
いやほんと、うっかり感激しちゃいましたさ。ありがとうオットくん、あの日のキミを忘れないよ。先ほども書いたけど当時は激レア本だったので、すんごい何軒も古本屋さん回ったんだって。
なんつうか前のラジペンの時もそうだったのですが、オットくんてこういう、金額などの一般的に通用する付加価値ではなく、その人が求めているものをスッと出してくる、そういう目に非常に長けている気がします。会話してても昔からそうなんだけど、いろんなことをよく覚えていてすっごい細かい関連事項をサクッと返してきたりするんですよね(本人も忘れてるようなことなのでとっさに反応できなかったりする)。だからね、友人とオットくん的アプリの開発とかできないかななんて話が出たりするんですが。こういうのも才能なんだろうなあ。こういうところは見習いたいなあと常々思います(こういうところ「は」ってw)(余計なことはいわんでよろしいから)。
と、誕生日に関連してこんなお話でした。
あ、てぃなみにパレポリの内容自体はこんな感動秘話みたいなエピソードからは想像もつかないほどくだらないので、「パレポリってそんないい話なんだ~」なんて思っちゃダメだよ☆(思わないか)
お誕生日おめでとう!
オットくんとあひるちゃんは、本当にぴったんこな夫婦だといつも思うよ
ステキだな~。
>シオリちゃん
ありがとう~ん(*^ー^*)。
そうなのかねえ。。ぴったんこなのかねえ。。(悩)(悩まないようにw)