お正月の初詣を控えて、こんなニュースを見かけびっくり。
■ネット参拝は是か非か、初詣で前に揺れる神社界(読売オンライン)
(以下、一部引用)
【初詣でシーズンを前に、インターネット上で「参拝」「祈願」ができたり、お守りやお札を販売したりする試みを巡って、神社界が揺れている。
全国約8万か所の神社を管理・指導する神社本庁(東京)は、「ネット上に神霊は存在しない」と、今年初めて自粛を求める通知を出した。
しかし、導入している神社からは「神社に親しみを持ってもらえる」「遠方の人の助けになる」との声もあり、本庁では頭を抱えている。
こうした動きに、神社本庁は今年7月、「信仰の尊厳を損ないかねない」と、全国の神社に自粛を求める異例の通知を出した。本庁の瀬尾芳也調査課長は「神霊は神社という場所や空間に鎮座するもので、足を運んでもらうのが基本。ネットの有効性は認めるが、仮想的、疑似的な側面が広がりすぎると、本来の信仰の形が崩れる」と説明する。
だが、通知後も推進派は少なくない。10月からネット上でのお守り販売を始めた東海地方の神社の宮司は「地方の小さな神社にとってネットは有力な手段。ネットだから心がこもっていないとは言えないはず」とし、メールでの祈願を受け付ける関東地方の神社の宮司も「海外から『お守りを分けてほしい』というメールも来る。営利目的ではなく、信仰の尊厳を傷つけているとは思わない」と話す。
これまでも、病人などには電話や手紙でお守り、お札の販売を受け付ける神社は多く、「手紙はよくてメールはダメというのはおかしい」という意見もある。本庁では、研究を重ね、来年にはネット利用の指針か報告書を出す方針だ。
井上順孝・国学院大教授(宗教社会学)は「お札だって木や紙に印字したモノであり、どこに神聖性を見いだすかは受け手の判断によっても変わる。技術は日々進歩し、一律の統制は難しいが、指針を作るなら、『尊厳とは何か』という視点を踏まえつつ、現場の神職や氏子の意見も取り入れるべきだ」と話している。】
(引用終わり)
ほほうう、なかなか興味深いお話です。
偉い人が「直接参拝が基本」と主張するのもわかる気がするし、遠方のかたや、身体が不自由で直接行きたくても行けない、けれど何らかの神社の加護を求めている、というかたの希望を叶えてあげたい、というのも現場の意見として説得力があります。
試しに「ネット参拝」で検索してみると、けっこうびっくり。たくさんある。「霊園参拝」もできる!
や、でも、「サイバー霊園」とか「電脳墓参り」とか…もう少し使う言葉を慎重に選んではいかがかしらとは思ってしまいます。もう少しありがたみのある感じに。
「めんどうだからネットでいいや」なんて考える人(おそらく神社の偉い人が心配しているであろう層)は、そもそもネットですら参拝とかしないのではないかしら。
それよりも、病気などで行きたいけれど行けない、というかたがたの心の支えになることこそ本来の神社仏閣のお仕事に近いのではないか、と個人的には思いました。
**ぶっせんネタ
Ghost in the Shell
先の記事関連のBlogを見ていた所、ネット参拝の是非が問われていた。