技術者たち

いやあ、ふいに小鳥ピヨピヨの昔の記事「インターネットが一番美しかった日」を再読してしまい、UNIX板Flashも見てしまい、最初に見た時よりも胸に迫るものを感じてしまいました。
なぜならつい先日まで、世界の技術者さんに囲まれていたから。


海外に行ってきたよ、と言いましたが、何しに行ったかというとオットくん(エンジニアですなあ)の仕事の関連分野の国際学会に参加してきたのです。
国際的な学会では、日本ではあまり考えられないことですが「家族参加枠」というのがとられていることがよくある。「せっかく海外だし、家族連れてきたら?」みたいな。そんなわけで連れてってもらえたのです。
(そういう枠があっても日本人はなかなか連れて行かないので #気恥ずかしいとか仕事の場合予算枠がややこしいとか諸々# 、オットくんには感謝ですね)
家族参加枠と一口に言ってもいろいろで、私が今回くっつけてってもらった集まりは他の学会と比べて大変フレンドリーでアットホームな、楽しい雰囲気だとか。もう10年以上も日本から参加し続けている大先輩もそうおっしゃってました。
なんというかですね、部活みたいなの。
もちろん文化部。

国際学会とかいうくらいですから、その道のすげえ偉いヒトがめちゃいっぱいきておられるですよ。年齢層は大抵おじさま・・・というよりおじいさま。湯婆々みたいなおばあさまもいらしたり(すっげえ偉いヒトだそうです)。会社でいえば社長というより会長とか名誉会長とか。
でもね?なんかこう・・・。
集合写真を撮る時ですね。
あのー、400人とかいるのでカメラさんや運営スタッフは全員きちんと写るように四苦八苦。でもみんな人の話聞いちゃいねえのですんごい時間かかってなかなかうまくいかない。この後はお夕飯。みんなお腹減ってきた。ぶーぶーブーイングが起こります。誰からともなくせかす手拍子始めます。ついには勝手にウェーブやって遊び出します。
あんたらほんとに偉いんか。

とかやってて「さあようやく撮るよー!」ってカメラを構えようとしたカメラマンさんが三脚を蹴る。
ドリフのようなタイミング。
みんな大喜びで大ブーイング。
食事の時もですね。
お料理の写真撮ろうとしたらお隣にいたカナダのちょー渋いロマンスグレーの紳士(やっぱり偉いヒトです)が横からつまみ食いのフリするし。
お、おちゃめ。
あのー、あれですあの人。
ハチミツとクローバーのね、ピーター・ルーカス監督。あの変なヒト。
あんなヒトばっかしでした。
皆さんもうご存じかもしれませんがうちのオットくんも相当ヘンなヒトだし。
そんなヒトばっかり集まってるんですよね。
なんなんでしょうあのノリ。
あの文化部ノリというか、学生ノリというか・・・。
自分たちの仕事に誇りと自信を持って毎日を過ごし、歳を重ねてきた人達の瞳のキラキラといったら。
南半球の冬はサングラスが必要なほど日差しが強かったのですが、それにも増して眩しかったですよ。
日本から一緒に行ったオットくんの先輩の人(技術者さんではない)は、オットくんがCD-Rを配って説明しているのを見て「自分の仕事が形になっていて、それを人に見せられるっていいなあ」とつぶやいていました。
後学のために連れてきてもらってた女の子は「プログラムを書くことはできない私に、この世界でできることって何だろう」って考え込んでいました。
私も「お仕事は何を?」ってさんざん訊かれました。Just housekeepingとしか答えられないのが、ちょっとどうかなあって思っちゃいますよね。
でも前回と違って、今回は「weblogやってます」って言えたよ。
そんなかんじの一週間だったもので、久々に見たUNIX板の話が余計にぐっときたのです。
私は見てるだけとか応援するだけの人だけど、見守ったり応援したり、その苦労を理解しようとしたり功績を讃えたりなら。


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