アオイホノオはほんとうに青い炎です

これは面白いです。めちゃめちゃ面白いです。久々に幅広く力強くガチでおすすめできる作品です。
アオイホノオ 1 (1) (ヤングサンデーコミックス)
島本和彦

熱いマンガ家島本先生の学生時代の自伝的ストーリーで、あだち充が『みゆき』を連載し始めた時、高橋留美子の『うる星やつら』が始まった時、そんな雑誌の、当時の少年漫画界の熱気がビシビシ伝わってきます。熱気が。島本先生だけに。熱いです。てか暑い。
しかもいつもよりさらに無駄に暑い(ムダいうな)。


いつもよりさらに、というのは、主人公のホノオくんが学生(大阪芸大)で、なんも始めてなくて、「やればできるっ!やればできてしまうからまだやらないっ!!」とか言ってるから。。
熱くて青い。マンガソムリエさんが「タイトルも秀逸」と書いておられましたがまさしくまさしく。
ホノオくんが、本人は評論家というかもうマンガ家しかも大家になるの前提的な上から目線だけどはた目には単なる一読者としてひしひしと感じている激動のマンガ界の様子もとても面白いです。
自分も昔読んでいた『みゆき』『うる星やつら』、アニメで見ていた『さすがの猿飛』などなども登場するし。思えばサンデーコミックスの後ろの広告で『炎の転校生』を何度も目にしたなあ。劇画調の絵柄だから大まじめな話だとばっかり思ってました。まんまと騙されていた。
学生時代に暑くうだうだ言ってた若者がその雑誌の中に飛び込んで肩を並べて連載を開始するわけですね。今後の展開も楽しみで仕方ありません。『あ~る』もそのうち出てくるのかなー。
そういうマンガ業界的な話だけでなく、ホノオ青年のセーシュンぽい話(いや青春どまんなかなんだけど)も甘酸っぺくてニヤニヤします。彼氏持ちの美人の先輩とご飯食べに行ったりおしゃべりしたりすることで意識的に青春を味わおうとするなんてホノオくんそれなんか間違うてるで~とつっこみたくなりつつ読んでいたら、1巻最後のほうでものすごーく傷ついた顔した一コマがあってすんごくかわいそうになりました。島本先生のマンガでこんなかわいそうな表情見たことない!!ってくらいかわいそうなカオでした。何もかもわかったようなことばっかり言って(考えて)るけど全然そうじゃないんだね。ああ甘酸っぺえ。
と、そういうホノオくんのストーリーとしても面白いし、お金がないから映画は必ずオールナイトで何度も見る。寝ながら見る。とか、携帯なんてないから約束せずに誰かに会おうと思ったらひたすら探し歩いて、会えなければ諦めるしかない、とか、何かそういう昔の、30代の私にとってはほんの10年前までそうだったよね、という学生の日常生活も描かれていて、ああそうだったよな~と懐かしみながら読むことも出来ます。
そのようなかんじで、いろんな側面から楽しめる作品です。これはマジガチ。
それから庵野秀明監督が学生時代に課題で作った幻の超作品、『帰ってきたウルトラマン』について書かれてるよ!
モヨたんも『監督不行届』でこの映像作品の中のカントクくんのことを「ウルトラマンに酷似した動き」と描いてましたが、島本視点でも見れるとは!しかもかなり詳しく、上映された当時の状況や学生たちの反応も含めて。ていうかその場に島本先生がいてナマで見ていたという事実がどんなフィクションよりも劇的すぎる。
いやー、好きな作品の新刊・続刊というのはどれも楽しみなものですが、続刊がめっちゃくちゃ楽しみというものは実はそんなにはないですよね。そんなめっちゃくちゃ楽しみな作品がまたひとつ増えて嬉しい限りです。
新吼えろペン 9 (9) (サンデーGXコミックス)
このあたりでは大人として、仕事・商売としてマンガに真摯に取り組んでいる姿勢がさばさばしつつも暑苦しいという奇妙なバランスで語られまくっていますが、ホノオ青年プロになりたての頃はどんなだったんだろう。ああほんと続刊が楽しみ。
島本和彦 – Wikipedia
島本の感想文 ご本人のblog
**関連っぽいあひる**
**あひると島本先生(Google検索へ)
**あひると高橋留美子(Google検索へ)
**ゆうきまさみ:パトレイバーペロティ鳥坂さん玄人志向
**あだち充:みゆきタッチ
**安野モヨコ:監督不行届


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“アオイホノオはほんとうに青い炎です” への5件の返信

  1. ヤンサン作品、どこへ移動?

    おお、移動(異動?)先が決まったようです。
    ネタフルさんが見やすく一覧にしてくださってます。
    ■[N] 「ヤングサンデー」連載作品の移籍先が決まる
    私がなんといっても気になるのは!
    島本和彦先生の『アオイホノオ』
    山田玲司の『絶望に効くクスリ』なわけですが….

  2. 小林まこと『青春少年マガジン』amazon在庫が復活してる!

    わあ!ずうっと品切れだったんですが、新品在庫がありになってる!やったあ!
    青春少年マガジン1978~1983 (KCデラックス)著者:小林 まこと販売元:講談社発売日:2008-12-17おすすめ度:
    現時点で「通常2~4週間以内に発送」ですが、ちゃんと新品で買える。嬉しい。

  3. 監督不行届アニメ、山ちゃんxばらっちx蛙男商会

    なんてことだ!無駄に豪華すぎるメモ。
    ■TVアニメ「監督不行届」公式サイト

    【放送情報】
    テレビ東京「あにむす!」内 毎週木曜日26:05~
    ※4/3、10は26:25スタート
    テレビ北海道「 …

  4. ドラマ「アオイホノオ」、7/19(土)0時過ぎより放送開始!柳楽優弥×福田雄一

    なんと!
    日付は19日の土曜00:12から(金曜深夜)、テレ東です!オットが教えてくれました。全然知らなかった録画間に合ったよありがとう!
    ■ドラマ24「アオイホノオ」:テレビ東京

  5. 島本和彦先生の小学館漫画賞受賞スピーチ

    オットくんから送られてきたメモ。ゲッサン公式YouTubeより。あ、えーっと島本節注意です。うるさいよ?寝た子が起きるよ?音量に注意しないと。大好きですけどね?
    動画の最後 …

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