カプートの別荘へおいで

ECCENTRICS(吉野朔実)
今まで読んできたマンガというマンガの中で、一番好きな短編は吉野朔実『カプートの別荘へおいで』かもしれません。


こちらの長編『ECCENTRICS』の最後の巻に載っています。
すでに絶版となってしまっているのですが表紙を載せたくてつい貼ってみた。


現在手に入るのはこちらの文庫版です。謎めいた哲学的な本編『ECCENTRICS』も好きです。恋愛の象徴、君を抱きしめる右手と左手。
ECCENTRICS 文庫1ECCENTRICS (1)

ECCENTRICS 文庫2ECCENTRICS (2)

「スーパースター」アインシュタインが息子に向けて書いた『カプートの別荘へおいで』という詩が、そのままタイトルになっています。淡々と静かな、深くざっくりと身を切るような物語です。弱っている時に読むと染みます。
特にこの、登場人物のセリフが。
「いいのよ なにもなかったんだから
 何も約束してない
 何も起きていない
 私は変わらない
 あなたははじめっからいなかったのよ
 私は誰にも
 会わなかった
 私は誰にも
 期待してない」
読み返す毎に気持ちが弱ります。いや、好きなんですけどね。弱るというか….うーん何ていうんだろう。….雨が降る。
主人公が一人野原で、風に膨らむスカートのすそを追いかけるようにくるくると踊るラストシーンが、とてもとても好きです。映画のように動く映像として頭に焼きついています。
どこかで見かけたら手に取ってみて下さい。

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