だいぶ経ってしまいましたが、3月末の話。
地震や計画停電の不安と混乱の中、葛藤の末に上演を決行することにしたというキャラメルボックスの2011年春公演、『夏への扉』を観てきました。
面白かった!
すっごく面白かった。
えっと、今回の原作であるSF小説『夏への扉』をご存知で、キャラメルのお芝居を観たことのないかたは、「舞台化って、ピートどうすんの?」とお思いになるかもしれません。
ピート、というのは、猫です。主人公の青年の相棒である、飼い猫ピート。これが物語の中であれこれと大活躍するのです。ピートを抜きにしては『夏への扉』は成り立たないでしょう。
で、原作をご存知で、かつキャラメルも知ってる人は、「ピートが猫ってことは…またあれか!!」とお思いになることでしょう。私も思いました。キャラメルには前歴があれこれありますからね。犬とか犬とか。
なので今回もどんな動物っぷりが炸裂するのかわくわくしていましたが、果たして。予想の斜め上を行かれました。
猫のピート役を、めっちゃ屈強な若者が革ジャンで演じてました。
ええええ!!ねこ!?これが!!?
っていうかんじの。
まんまと度肝抜かれました。
ちなみに演じたのは筒井俊作さん(キャラメルボックスの役者紹介ページへ)。良い若者(わかもん)です~。彼が黒革ジャンにジーンズで、ねこ。
えっと、全体として原作にほぼ忠実に、登場人物やそれぞれの関わり方、モノローグの言葉遣いなんかも私の記憶の限りではわりとそのまま使われていたのですが、ピート(の体格が良過ぎなこと)に関してだけは原作にない展開になってました。
熊!?とか叫ばれてるし。
コールドスリープの料金も「猫は小さくて軽いんだからもっと安くしろ」って値切るシーンは原作でもあったけど値切られる方の反応は(ちょっと待てオラ!?どう見ても小さくも軽くないだろ!!的な)、えっと原作にはありませんでした。
いやそれもともかくとして、面白かったです。コールドスリープやらなんやかやで時間が30年単位で飛んだり跳ねたりするし、たくさんの登場人物の行動や思惑が錯綜するなかなか複雑なストーリーなのですが、わかりやすくまとめられていたと思います。ぎゅうぎゅうに詰め込まれていた分テンポも良くて。
再演したらまたぜひ見に行きたいなあ。ほんとに爽やかで痛快でSF、という、キャラメルにぴったりのお話でした。
パンフレットに書かれていましたが、今回は版権の関係でDVD化はかなり困難、とのことです。というわけで再演してほしい!
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観に行った日、3月27日の東京の様子や、キャラメルにまつわる個人的思い出話など、次の記事に分けました。
それから最近のキャラメル情報としては、なんと看板役者の西川さんが入院してしまったそうです。
■CaramelBox★加藤の今日 Blog: 「西川浩幸入院と『ヒア・カムズ・ザ・サン』キャスト変更」詳報
■CaramelBox★加藤の今日 Blog: 入院2週間目の西川浩幸。
退院も決まったそうですし、順調に回復しているようで本当にほっとしました。
夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)
著者:ロバート・A. ハインライン
早川書房(2010-01-30)
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CARAMELBOX SOUNDBOOK – OPENINGS
アーティスト:V.A.
PSC(2005-01-26)
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アーティスト:V.A.
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追記。DVD化されました!
『夏への扉』DVD
ショップ:CARAMELBOX ONLINE STORE
キャラメルボックス『夏への扉』、DVD化決定
おお!これは嬉しいニュース。
■キャラメルボックス製作総指揮★加藤の今日 Blog: 『夏への扉』、奇跡のDVD化決定っ!!『トリツカレ男』初日に発売いたします!!
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2011年3月に上演した『 …