那州雪絵『魔法使いの娘』5巻、安定の面白さと、キャラメイキングの巧みさ!



相変わらず安定の面白さでした。あの、何巻かのレビューに「新刊が出るたびに、上手いよねえ、上手いよなあ、と夫婦で言ってます」みたいに書いてらっしゃる方がおられましたがほんとに。そこでその発想!!というのが、なんともすごい。今回も、ネタバレになっちゃうので詳細ははぶきますが、アジの開きに吹きました。「そこでそれ!!」って。


いつか比較レビューを書きたいなあと思って早数年経っちゃってるのですが、今市子さんの『百鬼夜行抄』もしかり(数年振りにどハマりして一気に買い集め、さらに一巻からまた読み返すループを3回くらい繰り返しました。めっちゃ面白い)、妖怪とか霊とか、この世ならぬものたちの発想ってすごいですよね。というか、その「この世ならぬものたち」の発想を想像して描ける作家さんたちがすごい。そこでそれ!?の連続。思えば『耳なし芳一』も、耳しか見えないからって耳だけ持って行こうってそんなあなた。耳だけじゃ琵琶弾き語りもできないし、平家の皆さんも困ったと思うよ。おいおいブルーベルベットじゃないんだから。どーすんのこれ。
『魔法使いの娘二非ズ』、本筋の無山さんの処遇についても、はっきりとは語られないまま5巻ですが少しずつ進んでいるようで、オムニバス的ないろんなお話の裏で事態はしっかり動いているのだろうな、と窺えるような描写がたまにちらほらと挟まります。いつかまた驚くようなタイミングでふっと浮かび上がってくるんだろうなー。楽しみです。そうそう、書きそびれているけど、3巻の車椅子の社長さん!あのキャラも本当にすごい、絶妙なバランス!『嗅覚探偵NEZ』の空気が読めなさすぎる良いとこのボン飯泉さんもそうだったし、那州さんはほんっとうにキャラメイキングの魔術師だと思う。どこからそんな、ありそうで他にない、でも本当にいそうなキャラクターを連れてくるのか。キャラメイキング界のスティーブジョブズや。
そうだな、だけど私が那州作品のどこが一番好きって、そういうちょっと他にないようなオリジナルなキャラクターたちのすべてが、好感の持てる人柄だってところかもしれません。初音ちゃんを筆頭に、すごく真っ当で健全な価値観を持って行動しているんですよね、みんな。きっと那州さん自身がそういうお人柄なんだろうなあ、と思わせてくれます。岩明均先生みたいに。
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まだ2巻は出ていないみたいですね。
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ただひとつ残念なのが、「電子化が遅い!」とレビューに書かれていること…紙の本で買った方が良いかもしれません。確かに4巻のKindle化が、紙の5巻が出てしばらく後。ということはひょっとしたら、5巻のKindle化も6巻が出てからかも…



一応Kindle版のリンクを載せておきます。
『魔法使いの娘ニ非ズ』は、いわゆるシリーズ第二期です。最初の最初はこちら、『魔法使いの娘』シリーズ第一巻。8巻完結で、二期『ニ非ズ』に続いています。



二期『ニ非ズ』の1巻がこちら。



これもほんっと面白かった。続きがあるようで嬉しい待ち遠しい!


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