安野モヨコ『鼻下長紳士録』Kindle版はカラーページをカラー掲載

鼻下長紳士回顧録 上巻 (コルク)
安野モヨコ
コルク
2015-10-08



安野モヨタンの完全新作!!発売直前に知って驚愕しました!全然知らなかった!
そして慌てて通常版を買ってしまったら、通常版はカラーページが白黒でがーん。試し読みページがカラーで、モヨタンらしいゴージャスな色使いが素晴らしかっただけにショック。
よくよく調べてみたら、特装版は口絵を含む最初の数ページカラー掲載、との情報を発見しました。ただしお値段が2700円、通常版約1300円の倍以上…。その他の違いは、広げるとポスターになるカバーや、表紙がハードカバーであること、ポストカード封入。
うううむ、今からでも特装版を購入し直そうか…でもお値段があまりに…
と逡巡していたら、発売日には無かったKindle版がある。そして試し読みをダウンロードしてみたら、通常版より安い864円で、冒頭のカラーページがカラーで掲載されていました!
そこで購入してみたら、さらに第2話の冒頭のカラーページもカラー掲載!買って良かったです。
以下、ネタバレなしの感想を少しとAmazonリンク。


内容も相変わらずの面白さでした。エロ…というよりもはや文学的なエロスの域に達していると言っても良いような数々の変態描写。いややっぱり心底くっだらない下ネタなのかも?ぶっは!何ソレど変態すぎ!!と笑い飛ばして良いような?どっから思いつくんだろうそれ…靴磨きとか…違った靴じゃない、頭磨きだった…
花魁の話だった『さくらん』と近いかな、と最初は思ったのですが、こちらの方が笑える要素が多い気がします。明るい。娼館で働く女たちが、何というかあっけらかんとしている。サイバラマンガの女たちみたいに。そんな女たちが安野モヨコの美しい絵柄と文章で描かれていくので、なんというか、大人の『ジェリービーンズ』?夢を持って切磋琢磨する女の子たちのお話だったジェリービーンズの、大人版というか、夜のジェリービーンズというか。
読んでいて元気になるかんじなんですよね。いや変態なんだけど。暗いとこは暗いんだけど。でもダウナー系ではないような。『働きマン』は読むのにとっても体力がいるというか、すごく面白いんだけどだいぶ持ってかれるのでなかなか読み返せないのですが、ジェリービーンズや『美人画報』シリーズは読んでて元気になる、パワーをもらえる作品で、どちらかというと今回の『鼻下長』もそちら系な気がしています。数年ぶりの復帰作がそういう系というのが嬉しい。モヨタンも元気だからこそじゃないかな、と思うと。
下巻も楽しみです!



さくらん
安野モヨコ
講談社
2012-10-17



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