『愛と誠』について思い出せる限り書いてみた

突然ですがメモ。
たぶん10年くらい前、まだブログを始める前に行き当たってすごく面白かった、『愛と誠』と『ブラックジャック』のレビューです。最近思い出して、久しぶりに読みたくなって検索したらまだあって嬉しかった。
「漫画でズキズキ」さんです。
愛と誠
愛と誠キャラクター名鑑
『太賀誠・ブス専列伝』
いろいろひどくてすてきです。
同じ人のブラックジャック考。共感できすぎて困ります。
ブラック・ジャック
最後のほうのらくがき「みんなのトラウマ」がまたひどくてすてきです。
それにしても『愛と誠』、特に岩清水くん。愛されすぎですよね。本人は愛ちゃんのこと愛しすぎだけど。小林まこと『1・2の三四郎』では岩清水健太郎くん(名前が健康的すぎる)、ゆうきまさみの『究極超人あ~る』に至っては鰯水くんですよ!!お二人ともひねり方がさすがすぎる。パッと思いつくのはこのふたつだけですがきっと他にもあるんだろうな。ゲームにもありましたね、「きみのためなら死ねる」。愛されすぎている。
関連あひる。
あ!以前にもリンク貼らせて頂いていたのを発見。
November 15, 2005 ふたりの黒い女(ブラックジャック四方山話)
どうなんでしょうね?映画。ミュージカルでギャグにしちゃうってのもまあアリかもですが、あれはやってる側が大真面目で笑いを取ろうとしてないからこそ笑えるんじゃないのかな(笑えるもの扱いでいいのか?)
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追記。
あっclione clitiquesにこんな映画レビューが!やっぱりこうだったのか!


朝日新聞デジタル:俺はタイガー、フーテン・タイガー! – 小原篤のアニマゲ丼 – 映画・音楽・芸能


原作の誠は、不良マンガの主人公によくある「曲がったことが嫌いでコブシで筋を通す熱血漢」とかでは全然なくて、転校してきた名門高校の名誉を傷つけボスにのし上がろうとたくらむ狡猾(こうかつ)な策略家です。人望あるラグビー部の主将とボクシング部の主将にとりいり対抗心をあおって利用し、愛に校則違反のバイトをするよう仕向けそれをネタに親を脅し手に入れた金でヤクザを雇い、ケンカでは腹に剣山を巻き付け相手のコブシをザックリ。

とあります。うん、確かにそんなことしてた。剣山。しかも超勝ち誇ってた。あと殴られた方もやっぱり痛いはずだからある意味漢らしいのか?か…漢?
しかし誠くん評、先ほど貼った漫画でズキズキさんに言わせると、梶原一騎特有の退廃的な暴力性を少年誌だったから全開にできず、それゆえにわけのわからない行動しかしていない悲哀を背負ったキャラクター、ということになっています。なんか説得力ある。
愛と誠:漫画でズキズキ

“誠ときたら、アホみたいな子分をひきつれて『タイガー・グループ』を作ったり、強い奴には誰かれかまわず飛びかかったり、突然爆弾を作ったり、女(しかもブス)をさかさまにしてパンツ丸出しにさせて喜んだり、授業中ず~っと昼寝してるくせにキッチリ毎日登校したり・・・読者としても「いったいコイツ本当は何がやりたいんだ?」と思わざるをえない。
ナニって・・
決まってんじゃねーか!
世の中金と女と名声なんだよ!!!
青年誌に生まれれば「本当にやりたい事」がいろいろ出来ただろうに、かわいそうな誠。
(中略)
矛盾だらけのストーリーをぶっちぎるパワーはやっぱし本物だと思います。「やりたい事」なんか何もないのに、体の底から沸き上がってくるわけのわからない情熱と孤独に灼かれる大賀誠の姿はむしろ今日的な感じがするし。”

朝日デジタルの小原さんのレビューでも、ストーリー全体に関してはこのようにまとめられています。やっぱり強引なのか。
朝日新聞デジタル:俺はタイガー、フーテン・タイガー! – 小原篤のアニマゲ丼 – 映画・音楽・芸能


強引で都合よすぎる展開なのですが、次週も読みたいと思わせるヒキの強さはさすが梶原一騎。ながやす巧さんのホレボレする絵により、愛の美しさと誠のカッコよさが、ウムを言わさぬ魅力を放ちます。

そう!絵は本当に美しかった。みんな顔も身体も濃すぎでとても日本人高校生には見えないけど。そして主要人物とモブの力の入り具合があまりにも違いすぎてひどかったです(アシさんが描いてるから顔が違う、とかではなく)。ネタにされるほど。昔の漫画ってそうだったなあ。
他にも「ちょっとサドマゾ風味の入ったピカレスクロマン」「壮大なツンデレヒーロー物語」とキャッチーなまとめ文句が。ほんとその通りだ!誠にいびられる愛ちゃん、そんな愛ちゃんの姿に苦しむ岩清水くん、さらに自分でやっといて傷ついてるまこっちゃん。マゾのマトリョーシュカや。
現実にもこんな混線した恋愛模様に苦しんでいる人がいたりして、相談とか受けてしまうとこちらも一緒に悩んでしまったりしてしまうものですが、友人「そういう場合は『この人ドMなんだな』と思うことにしている」という名言を思い出すと少なくとも自分はそれ以上悩まないで済みます。魔法の言葉をありがとう、おともだち。
で、やっぱりみんな大好き岩清水くんです。
朝日新聞デジタル:俺はタイガー、フーテン・タイガー! – 小原篤のアニマゲ丼 – 映画・音楽・芸能


誠に大量輸血し床に伏せる愛のため、ビーフシチューを作って帰った岩清水くん。目が覚めて手紙を読んだ愛は「わざとシチューは八分目だけにこんである 目がさめて火をとおすとパーフェクト」というくだりに涙を流し
 「こ…この地味ないたわり しずかな心づかい…」
 地味て…そんな。

あった!ありましたそんな置き手紙。細かすぎだわ岩清水くん。そんなんだから押しつけがましいのよあなたの愛は。電子レンジ調理も今ほど普及していない当時、もう一度ある程度煮込んでから食べることはわかってるんだから黙って置いてけばいいのよ。ちっともしずかな心づかいじゃないよ。うるさいよ。自己主張が。まめまめしくて涙は誘うが。しかも理由が誠への輸血て。それで伏せってる愛ちゃんにビーフシチューって。貧血で倒れてる人に濃いメニューだなしかし。
いや~確かにつっこみどころ満載でしたよねえほんと。
私が好きだったのは、なんだか死を覚悟した決闘に赴くまこっちゃん(座王ゴン太くんとのだったかな?)(権太くんだろ)を止めようとした愛ちゃんが、はっしと誠の身体を抱きしめる場面です。見開きに近い大ゴマだった気がする。「まさにその瞬間、その刹那!二人はその若い身体を互いの腕の中にした!!」とかいう迸るナレーションつき(手元にないので20年くらい前の記憶で書いてます)。「だが、まさに一瞬!!」で幸せ貯金大解放に耐えられなくなった誠くんが愛ちゃんをひっぺがして決闘に走り出す、という展開でした。熱かった。今思い返しても熱かったなあ。
あとはゴン太くんの春琴抄行動。あれも「あまりにも激しい……愛することの表現!!」とかいうたぎるナレーションつきだった。熱い。熱すぎる。
それからそんな権太くんの愛情を受け入れすっかり丸くなったスケバン由紀さんが(この人の綺麗さも神がかってたな)、権太くんのことを「権太さん」とか優しげに呼びつつも癇癪おこされた時には扱いに困って知恵の輪かなんか与えてそのすきに部屋を抜け出そうとするあたりも好きでした。
この際だから全部書いとくか。ラスボス砂土谷峻ですが、なんか今イチ小物だったなーという印象なんです。拍子抜け。だって鳴り物入りの凶悪な経歴で登場し、ムチで人の足もとビシビシ打って「踊れ踊れェッ」とか言い出す真性ドSかと思いきや、最後に誠ちゃん刺しちゃって警察で「あの出血量だと死んじゃうかもね?」って言われただけで頭抱えてぷるぷるしてて。えっこの人ひところしたことないんだ?とっくに2~3ケタやっちゃってるんじゃないの?しんじゃったかもくらいでこんなぷるぷるするほど実は小市民だったの?あのムチはなんだったの?
って思いました。これも昔読んだ記憶だけなのでどっか間違ってるのかも。ご存知でしたら教えてください。
もいっこ思い出した印象的なシーン。
島本和彦先生もラジオでネタにされてましたが、あれは砂土谷さんにやられたんだっけな?誠くんがこてんぱんにいじめられすっ倒され、なぜか周囲の人たちが愛ちゃんをはやし立てて「キスしろー!「キース!キース!」となるという謎のそれなんて結婚式二次会って場面。誠「いいのか…?」愛「いいの」とあわやちゅっこしそうになるところへ俺たちの岩清水くんが渾身の邪魔をしてくれるんですが、誠なに大人しくすっころがってんだ。いいのか?じゃねっつの。
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“『愛と誠』について思い出せる限り書いてみた” への2件の返信

  1. > 梶原一騎先生
    かっ梶原先生!!ありがとうございます感激です。天国から漫画界を見守ってください。
    いや笑わせて頂きましたマジありがとうございます。

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