ロスト・イン・トランスレーション、2年と25年の間

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劇場で観てとても印象深かった、ソフィアコッポラの『ロストイントランスレーション』、レンタルで借りて観てみました。
これ、2003年の映画だったのかとびっくり。自分が結婚した年じゃないですか。
この映画では、結婚2年めのスカーレットヨハンソンと、結婚25年めのビルマーレイが東京滞在中の短い時間を一緒に過ごすわけですが、久しぶりに観てみたらどちらかというとビルマーレイ寄りになっている結婚8年めの自分を発見しました。


もうあの、スカーレット演じる主人公が若々しくて初々しくて眩々しいったら(まぶまぶしい?)。
夫の仕事についてきた東京で、夫は仕事が忙しいから滞在中のホテルにほったらかされるスカーレット。どこへ行っても楽しめず、ホテルの部屋に戻って泣きながら友だちに電話しちゃったり。
初々しいったら!!
私もオットの出張についていって2~3泊知らない土地に滞在したりとかすることがありますが、もうなんというかとっくに楽しみまくりんぐです。
こないだは地酒が美味しいし雰囲気も良いと食べログで評価の高かったお店に行ってあーうまあーうま思いながら次何飲もうか何食べようかとメニューと杯を交互に睨みながら気づけば一人で本も読まずに2時間経過していました。
初々しくないどころかおっさんすぎる。
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何というかまあそんなあれなので、結婚2年目の気持ちなんてもうほとんど忘れちゃったな。
でも、自分にもう少し時間が経って、もっとビルマーレイに近くなった時、結婚したばかりで不安げに、さみしそうにしている女の子に会ったら、自分はなんて声をかけてあげられるかな、と今回観ていて思いました。
あの不安で、地に足のつかない気持ち。世界から世界への移動の途中で、ベン図のまんなかでふと辺りを見回しているような気持ち。どちらでもあるはずなんだけどどちらでもないようでいたたまれない気持ち。
今の自分はもうああいう気持ちではないけれど、そうだったことは覚えています。
ああいう気持ちではないけれど、まるっきり不安がなくなったわけじゃない。でも少なくとも不安に耽る時間が短くはなっている、ような気がする。慣れただけで、何も変わっていないのかもしれない。でも慣れるのも悪いことばかりじゃない、んだと思う。
うまく言えないけど。
うまく言えないから、この映画の “セリフの聞こえないラストシーン”が、ものすごく好きなのかもしれません。
なんて言ったんだろう。戸惑ったり悩んだりしているだけなのにいつのまにか繰り上がって先輩になっていて、そこに自分よりもっと戸惑ったり悩んだりしている人生の後輩がいたら、自分だったらなんて言ってあげられるんだろう。
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“ロスト・イン・トランスレーション、2年と25年の間” への2件の返信

  1. 最近観た映画メモ(字幕より吹き替え派)

    この夏、ツタヤの5本で1000円キャンペーンでいろいろ映画を観たので、一気にちびちびメモ。
    クヒオ大佐 [DVD]出演:堺雅人アミューズソフトエンタテインメント(2010-03-26)おすすめ度:販売元:Amazon.co.jpクチコミを見る
    あのサイバラのクヒオ大佐。面白かった。せっかく…

  2. 今日のGoogleロゴはベン図。ジョン・ベン生誕180周年

    珍しくGoogleトップページに行ってみたら、何やらかわいらしいデザイン。ん?今日は何の日なんだろう??と思いつつ、あれこれつついてみたら…
    ■今日のGoogleロゴはジョン・ベン生 …

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