おいピータン!!(伊藤理佐)待望の新刊、9巻が出ました。
もう…..
相変わらず素晴らしい!!
これだけ長く、『おいピータン』以前から似たようなショートショートを大量に描いてきているのにも関わらず、毎回毎回必ず!うううと唸る話が盛り込まれているというのは本っ当に凄いことだと思います。
どれだけの日常がネタに変換され、どれだけのネタが上質なストーリーに繋げられていくの彼女の頭の中では。もう凄すぎる。
今回9巻で唸ったのは、
『利夫の戦い』(大盛さんが食べ物の賞味期限で勝負する話)と、
『リコン』(最後の一滴で溢れちゃう話)です。
何というか、本当にふとした、誰にでも覚えがあるような日常的なことと、恋人や夫婦、親子などの基本的な人間関係の上で生じる違和感やありがたみ、致命的な食い違いや「あ、大丈夫」という安心感、を、結びつける技が見事で見事で。
あの、特に女性誌だと、題材自体は似たようなのたくさんありますよね。男女間のすれ違いとか何とか。むしろそうでないものはないくらいですよね。
ただ、『ピータン』の希有なところは第一に明るさ。前向きさだと思います。だって恋人に暴力ふるわれてる話を、たった数ページのうちに明るい気持ちで読了させるってすごいですよ。他の誰にもできないと思う。
第二に、量。そういう話たちが、一冊につき19話ずつ9巻、計170話近くも!連なっているんですよ。
それから個人的に付け加えるとするなら、どの話も、綺麗事とか一般論とかご都合主義で無理矢理結んでるようなのは皆無に等しい。と思います。えっな、なんでそうなるの…?っていうんじゃなくて、うんうん本当にそうだよね、としみじみ納得できるようなオチばかり。まあこれは好みの問題かもしれません。随所に見え隠れする伊藤理佐の様々な価値観が私は大好きなので。
ことほどさように『おいピータン』、凄すぎる。圧巻の一言です。
ハァ…..溜息出ます。
で。
おるちゅばんエビちゅ(14)も新刊が出たわけですが。
待望しておりましたが。
た、ため息…..(;´Д`)でる。
あのー、皆ちゃま。『おいピータン』を読んで、賞も取ったことですしそういうかたは多いと思われるのですが、『おいピータン』だけを読んで「わあ、伊藤理佐ってすごいおもしろ~い」「ステキなお話を描くマンガ家さんだよね」って思っちゃった皆ちゃま….。
『エビちゅ』に注意!注意でちゅー!!
そんなキラキラした瞳で手に取っちゃいけまちぇん!
痛い目みまちゅ。
絶対ドン引きでちゅ。
私は大好きですが!!
(勇気と声を振り絞ってカミングアウト)
今回なんて日本語の間違いかたが全方向下品な外人キャラが出てきて「あけっぴろげま●●しておめでとうございマース」とか言ってて大爆笑してしまいまちた。意味わかんなすぎる割りにちゃんと「あけまして」が入ってる….!(||; ゚Д゚)
あの、ほんとマジ気をつけて下さい。そしてうっかり(すごい勢いのうっかりですよ….)買ってしまってショックを受けてしまったかた、伊藤理佐のことを嫌わないであげて下さい。彼女の魅力のひとつなんです。いや、本気でそう思っています。たまに音読すると清々しいですよ。
まあ音読はともかく。
ちなみに『ピータン』はこんなのも出ましたね。
よりぬきピータン!! 基本編
何が収録されているのか買ってないのでわからないのですが、試しにこれを読んでヒットした、というかたには9巻全部揃えることをオススメしたいです。
**あひる姫リンク**
**伊藤理佐が手塚治虫文化賞! **『女いっぴき猫ふたり』 **『おいピータン!!』7巻も素晴らしい **あひるオススメ漫画第1回が『おいピータン!!』でした **肉じゃがといえば「結婚でちゅか?」