千年女優 舞台版がとんでもなく素晴らしかった!

もうすごかった。すごかった。凄かったです!
舞台版『千年女優』 公演概要
舞台版『千年女優』

今後は4月に福岡公演が。
それから2011年5月11日(水)、大阪シアタードラマシティにて、凱旋公演が決定したそうです。詳細についてはまだ未定のようなので、後日サイトをチェックしてみてください。
原作である、今敏監督のアニメ映画『千年女優』を観た時から「舞台映えするだろうな」と思ってはいましたが、まさかこれほどとは!ていうかここまでやってくれるとは!
こういうやりかたとは!
出演するのは5人の女優さんのみ。
舞台セットも小道具もほとんど無し。
なのに宇宙空間だわ満州事変だわ戦国絵巻だわ馬は駆るわカーチェイスだわ、もう大変なことに。
役者さんの演技力と演出のみで時空や成層圏まで越えまくる、本当にすごい作品でした。これぞ演劇の醍醐味。
だって5人全員が主役、千代子を演じるんだぜ。
それどころか5人全員がどの役でもランダムにシャッフルできるんだぜ。
何を言っているかわからないかもしれませんが、最も素晴らしい演劇の片鱗を味わったぜ!


現実と劇中劇が万華鏡のように交錯し、少しずつずれながら重なり合いながらハイスピードで進展していく怒濤の女の人生、という、非常に複雑な構成なのですが、見ている側としてはただただ夢中になって、すんなりと理解しつつお芝居に没頭できました。
それというのも練りに練り上げられた脚本・演出、繊細で雄弁な音響効果や照明、そして役者さんたちの渾身の演技の賜物だろうなあ。
ここまで完成させるのに一体どれだけの稽古が必要だったんでしょう。
神戸を中心に活動している小さな劇団なのだそうです。舞台終了直後のカーテンコールの表情が、5人ともあんまり笑顔じゃなくて、そこがまた印象的でした。呆然としていたり半泣きだったり、ものすごく素な顔になっていて。
さっきまでは一人当たり何十人ずつ!もの役柄を瞬時に演じ分けて、それを難なくこなしていたように見えて、すごく楽しそうに活き活きして見えたけど、幕が下りた途端こんなにも呆然としてしまうほど、もう本当に必死で、全精力で演じ切っていたんだなあ、と。
ロケット打ち上がるわ船旅だわ馬賊だわでここが池袋の片隅の小劇場だなんてことをすっかり忘れてのめり込んでいたので、ああ目の前にはたった5人の生身の女性がいただけだったんだ、と、カーテンコールのその表情で初めて気づいて、拍手にひときわ力を込めてしまいました。
もう本当に素晴らしかった!!
あともう女とかってなんなの!どんだけ片思いやねん!!
お近くの方、演劇好きの方は必見です。すごいものを見せてもらえるよ。
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以下、関連リンク・映像集。
Twitterでは、#_1000 というハッシュタグで次々感想がupされています。絶賛の花吹雪。
Twitter / #_1000
投稿されているつぶやきによると、最前列の真ん中の席は今監督のためにあけてあったのだとか。おうう…。
2009年初演の時の、今敏監督の日記。
NOTEBOOK >>NOTEBOOK >>ブログアーカイブ >>千代子讃江・その1 – KON’S TONE
yanaさんのレビュー。相変わらずわかりやすい。私が何を言っているかわからなかった人はぜひこちらをどうぞ。
yana’s つれづれ:『千年女優』舞台版
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さて、演じた劇団TAKE IT EASYさんが、公式YouTubeチャンネルを設けてくださっています。
予告編。
YouTube – TAKE IT EASY!×末満健一 2011 舞台版『千年女優』予告


2009年初演の、主演女優さんたちによる解説ムービー。
YouTube – 舞台版「千年女優」のみどころ紹介!


うっわ!これ2011年の、先日生で観たダンスじゃないですか!
テーマ曲の中に千年女優の要素を凝縮した、美しい振り付けです。
YouTube – エア「千年女優」(舞台版『千年女優』より)


テーマ曲の歌詞はこちら。
YouTube – 千年女優ー劇中歌『数え歌 無限千年回廊』


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出演:荘司美代子
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“千年女優 舞台版がとんでもなく素晴らしかった!” への2件の返信

  1. 『千年女優』舞台版

    今敏監督の映画「千年女優」。
    TAKE IT EASY!という神戸の演劇ユニット主催、末満健一さん脚本・演出の、舞台版を観てきました。
    この作品の存在は知っていたのですが、映画を見たこと …

  2. よしながふみ『愛すべき娘たち』舞台化

    うわ知らなかった!
    久しぶりにキャラメルボックスのサイトに行ってみて、このポスターに思わず二度見。
    ■愛すべき娘たち
    脚本、出演はこちら。
    ■ARMsであーる。
    「ARMsとは 辛 …

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