不妊治療よりも前、オット父に言われたことの思い出(ネタです) [生殖医療の記録5.5]


<おさるのジョージ危機一発/楽天>


そういえば。「不妊治療中、オット母から言われて嬉しかったこと」を機に、思い出したことがあるので書きます。これもネタ的な小話です。書き下ろし。

えっとですね。母から素敵な言葉とスーツを賜った時は、2011年か2012年頃だったと思うんですね。流産の手術が2010年末で、父が亡くなったのが2009年秋だった。

で、時期的に考えるとおそらく2008年頃のある時、オットが不在のところに、お父さんとお母さんだけで遊びに来てくれたことがあったんです。あっもしかしてこの時かも!?うっかり変なお茶出した時!いや、家庭菜園の白菜がめちゃくちゃ取れたから急遽持ってきてくれた時かな…書いてないだけでこの時あじさいと一緒に白菜も持ってきてくれたんだっけな…?

まあとにかくその時に。
珍しく、ちょっと深刻なムードになったんですよね。

お母さんから、あひるさんと〇〇(オット)は、子供を持つつもりはあるの?と、はっきり聞かれまして。2003年の結婚以来ほぼ初めて。

もしあるのなら、なるべく早い方がいいと思うのよ、と。お父さんも私も今なら仕事も退職して時間もあるし、身体もまだ動くから、今のうちなら手助けもしてあげられるし、と。

けっこう突っ込んだことを!そういえば言われていた!

この時私、すごく、ぎゅっと悩んだんです。
どこまで話そうか…
私と、実の親のこと。との関係や、こじれた思いのこと。
子供は欲しいとは思っているんです。
でも…自分がちゃんとした親になれるのか、自信がなくて…
でもこんなことを話したら、びっくりされるだろうし、嫌われてしまうかもしれない、と怖くて。長年家庭内別居状態でギスギスした両親だったとか、父が母を殴っていたとか、父が生活費を出し渋るのをきっかけに母がパチンコ始めたらどんどんハマって借金作って父の職場にまで取り立て屋が来て大騒ぎになったらしいとか、そんなことを話したら、企業勤めの研究職のお父さんと教職のお母さんという真面目なお二人から、私まで白い目で見られるのではと。そんな子だったなんて聞いてない、うちの息子の嫁として大丈夫なのか、と思われてしまうのではと。何をどこまで話せばいいのか…と。

小話じゃなかったのか。重い。パチンコとか借金とか初耳。そうですねここに書くの初めてですね。まあ、よくある話です(よねさんか)。

ええとそれで、私泣きそうになってしまって。
何かしゃべると泣く!!っていう、決壊秒読み、みたいな状態に。お母さんの、今のうちなら手助けもしてあげられるし、という言葉の後、私の返事待ちみたいなわずか数秒の間に目まぐるしくばーっと。見たくない過去の現実の走馬灯と見たくない未来の想像の走馬灯が私の目の前の透明なヘッドマウントディスプレイの画面にぐるぐるーっと映し出されてですね。

言わなきゃ、間が不自然に長すぎる。
欲しいけど、怖いんです、ってもうそこ言わなきゃ!

と口を開きかけたところに、お父さんが。

OT父「こないだね、図書館で借りた本に面白いことが書いてあってね」

へ??

OT父「こう、サルとヒトとの生殖や、社会の作り方の違い、という本でね?」

はあ…?

OT父「それがね、本質的には、サルもヒトもあまり違いがないんだって言うんだよ」

へえ…??

と、この先の細かいことまで覚えてないんですけど大体こんなかんじのことを!突然お父さんがしゃべり出して!
義母と嫁のヒリついた孫についてのブルースはイントロだけでうやむやになって別の話題に移っていきまして。Aメロくらいまでで。Bメロまでいかなかった。

お…お父さんんん!!??
もしやあれは、助け舟だったのか!!??
て、ずいぶん後になってだしぬけに思ったものです。はっ!?もしや!!て。

でもあれお母さんもきっとだいぶ勇気出して切り出してくれたんじゃないかと思うんですよね。息子がいた方が良かったけれどいないのならしょうがない(お母さんは息子がいない時こそ嫁をとっちめてやるチャンスと考えるような人でもなければオットがいたとしても気の利いたことを言うわけでもなかったと思う)(いい話なのかフォローになってないのか両方か)、あひるさんにだけでも二人がどう考えてるのか一度はっきり聞いてみないと、と。もしかして機会を伺っていたのかもしれない。なんならお父さんともきっとそんな話してたのかもしれない。あの二人そのあたりのことどう考えてるのかしら、ねえ?て。

それでだいぶ頑張ってやっと切り込んでみたのに、あなた!なんであんな話の腰を折るようなことを言い出すんです!いやだって、あひるさん困ってたじゃないか、何か言いにくいことがあるんだよきっと、そうかもしれませんけど…もう!サルの生殖の話なんてどうだっていいんですよ!いやあ、やっぱりこういうのは二人に任せておいた方がいいんじゃないかねえ、そうかもしれませんけど!もう!

なんていう会話が、帰りの車の中で行われていたかもしれないなー、なんて思いました。お父さんお母さんご心配おかけしてすみません、そしてお気遣いありがとうございます。いや気遣いじゃなかった可能性もあるけどお父さん。ほんとにただ最近読んだ興味深い本の話したかっただけ説。まあそっちでもいいんですけどね。面白かったから。

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