よしながふみ『きのう何食べた？』ドラマ化！テレ東ドラマ24！西島秀俊シロさん！内野聖陽ケンジ！

よしながふみ

講談社

2018-07-23

おおおお！！
これは期待しかない！！
来春、というと2019年4月かな？

『ドラマ２４』といえば、これまで『孤独のグルメ』や『みんな！エスパーだよ！』、『バイプレイヤーズ～もしも６人の名脇役がシェアハウスで暮らしたら～』などヒットコンテンツを生み出してきた枠。

　現在は高畑充希（２６）主演の『忘却のサチコ』を放送中のこの枠で、来春、大人気漫画『きのう何食べた？』が実写ドラマ化されるという。

ドラマ２４といえば！他にもアオイホノオ、勇者ヨシヒコ、下北沢ダイハードなどなど名作目白押しじゃないですか！
おお、『モテキ』もここだったのか。
ちなみに我が家で大フィーバーだった『宮本から君へ』はドラマ25だったか。ほうほう。

約束されている！名作になることが約束されている！
しかも制作は松竹とか！

「今回のドラマ化にあたり、主人公の弁護士・筧役には、なんと大人気俳優の西島秀俊（４７）が起用されるようです。そして、お相手の美容師・賢二役には、２００７年のＮＨＫ大河ドラマ『風林火山』で主役・山本勘助を演じ、２０１６年の『真田丸』で徳川家康を人間味あふれる男として演じきった内野聖陽（５０）がキャスティングされるそうです

なんということでしょう！！
西島秀俊さんがシロさんに！！
内野聖陽さんが！？ケンジ！？シャレオツで髪ふっさふさの、ピンクやヒョウ柄大好きのどっから見てもゲイなケンジに！？家康の印象が強すぎてピンとこない…
しかし楽しみです！！約束されている！！

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元・大関の把瑠都（３４）がカナダ人のゲイ男性を演じたドラマ『弟の夫』（ＮＨＫＢＳ）や、田中圭（３４）と吉田鋼太郎（５９）、林遣都（２７）が三角関係を演じたドラマ『おっさんずラブ』（テレビ朝日系）などＬＧＢＴをテーマとした作品はここ最近では珍しくなくなってきた。『きのう何食べた？』がどのような描かれ方をするか、超実力派の西島と内野の２人が、どんなカップルを演じるか、期待したい。

『弟の夫』（番組サイトへ）も見ました見ました。佐藤隆太くんが兄役でね。すごく淡々しみじみとした良い作品だった。
『きの何』も、単に壮年男性がゲイカップルで主役、というだけじゃなく、家族の問題や社会問題も絡めて、ものすごくシビアにジェンダーを取り扱っているところもあるので、ドラマでも原作と同じように、そういう点もさらりと描いてくれたらいいなあ。

『きの何』で扱われる家族の問題というのは、ゲイであることを親にどう伝えるか、というゲイものでよくある問題だけでなく、年老いた親との金銭のあれこれや健康、手術の立会いなどのエピソードもあったり、また、結婚していない、あるいは子供を持つ予定がない子供としての親との関係性、などなどもあり。
ゲイでなくとも誰にでも当てはまる、我々40代50代世代直撃の、人生の物語なんですよね。ほんとこれ。

『大奥』が江戸時代を舞台にこれ以上ないほどドラマチックに、ジェンダー問題をこれでもかと解体して浮き彫りにしている、魂を削って描いているであろうことが想像にかたくない作品ですが、一方こちらの『きの何』は、現代を舞台にこじんまりと二人暮らしで働き盛りの40代50代世代が、つつましく毎食を楽しんで作って食べて、自分たちの仕事や親や友人やご近所さんと、人生と向き合いながら暮らしていて、その中から社会構造や男女の役割、役割と思い込まれているもの、などなどがちらちらと見え隠れするという、これまたテーマは『大奥』と同じくらい壮大なもので。
なんだけど、なんかやたら細かい性格のスーツの美丈夫が今日もスーパーで旬の食材を見つけては心密かにワクワクしているだけの物語、ともいえるという。そして気のいいメガネの恋人がそれを美味しそうに食べる、というだけの物語、ともいえる。お友達はジルベールとか呼ばれてるわりにヒゲのおっさんだったりもする物語。

さっき『きの何』で検索したら予測変換で『昨日何食べたジルベール』って出てきてみんな気にしすぎです。google先生には全部お見通しよ？でもgoogle先生も不思議顔よ？なにジルベールって。ホワッツジルベーゥ？

■きのう何食べたジルベール – Google 検索

たまに本物混じってて笑う。

はいいとして。
今回のドラマ化発表前から皆さん捗っていらしたもよう。

■何故まだ実写化しないのか…『きのう何食べた？』実写化キャスティング妄想が捗りまくるみなさん – Togetter

皆さん自分のキャスティングに対して土下座して頼み込む気まんまんで。いつしか皆さん土下座に参加する気満々で。みんなして土下座土下座言ってて笑いました。女性たちがテレビ局や？推し俳優さんの所属事務所の前で？土下座するムーブメントが！？絵面として面白いなそれ。

堤真一さんと椎名桔平さん、佐々木蔵之介さんとヤスケンさんなどの名前も挙がっていました。佐々木蔵之介さんいいっすね！ヤスケンさんにはさみ持たせるのはちょっとあれじゃないか？人ぶっ刺しそうでやばない？（褒めてます）
あとケンジに大泉洋さんとか。髪型か！髪ふさふさ枠か！しかし存外似合うな。ちょっと見てみたかった。
シロさんに長谷川博己さん。いいっすね！！
及川光博のケンジってご意見も！ミッチーは…持って行きすぎじゃない？美容室でオンステージ始まっちゃわない？オーラが王子すぎてちょっと。でもシロさんがベイベーってことか！いいな！

それから他のキャストも。
ご近所主婦友達の佳代子さんは戸田恵子さんとか。いいですね！今期の『僕らは奇跡でできている』の家政婦さん役もとってもすてきです。50代〜60代主婦で有能で元気で明るい、誰だろう〜？誰がやってくれるんだろう〜？
佳代子さんの一言多いいけど悪気がなくて憎めない旦那さんに小日向さんの名前も挙がっていた。いいですね！！温水さんとかもよさそうだ！
娘さんは！？旦那さんそっくりの一言多いいけど悪気がなくて憎めない娘さん！

あとシロさんの弁護士事務所の超有能事務さん！洋食屋さんの娘さん。食べても食べても太らない、高校生の頃からあだなが「ママ」だったという老け顔の。
同じく弁護士事務所のボスは！？メガネでちょこんと可愛らしいおばさま、だけど立派な一国一城の主。ああっオットの元職場の秘書さんがめっちゃぴったりだけど誰も知らないにもほどがある！（ほどがありますね）O畑さーん！！『きの何』出てくださーい！！

他にもケンジの美容院のゴシップ大好きタブチくんはジャニーズの手越くんとか挙がってました。あのキャラもいいですよね〜。
美容院の店長さんは！？アフロで太めの楽観主義にもほどがある店長さんは誰が！？

肝心のジルベールは！
ジルベールのパートナーの小日向さんは！？筋肉質のね、ゲイモテするタイプの。一体誰が！？

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そういえば内野聖陽さんって、映画『（ハル）』で初めて見たんだったな。
内野聖陽さん演じる平凡な毎日を送る若きサラリーマンが、ネット通信でだけ繋がっている友人と励ましあったり慰めあったりしているうちにいつしか惹かれあって…意を決して、相手に会ってみたら！！会ってみたら相手が！！
深津絵里だったという！！！
超新星爆発級の幸運！！！
んなわけあるかァーーーーッッ！！！！
とぶちギレたくなること請け合いの、淡々とした素敵な映画でした（どう読むとそういう感想になるのか）。

内野聖陽さんがね、缶詰のトムヤムクンスープの営業をさせられていて、スーパーを回っては担当者に頭ペコペコ下げていたの。気の毒だった…エプロンつけて「トムヤムクンスープいかがですかー…？」と買い物にきているおばさまたちに勧めては無視されたりしてて…とうとうある日缶詰売り場の棚からトムヤムクンスープが消えててココナッツミルクが並んでて、担当さんに「なぜ…トムヤムクンスープが、ココナッツミルクに…？」と精一杯抗議してみるんだけど「あんな不味いもん売れねーんだよ！持って帰れよ！」みたいに言われちゃってすごすごと帰る…みたいなシーンがやたらめったら印象に残っています。かわいそうすぎて。

（ハル）の公開は1996年かあ。20年の時を経て、きっとシロさんなら！たとえケンジが大量のトムヤムクンスープを持ち帰ったとしても！ひとしきり文句は言うだろうけどなんとか美味しく調理してくれるよ！よかったね！（謎）
鶏肉とか漬け込んだらどうだろう…あとチゲ鍋風にしちゃえば野菜もたくさんとれるし…

あ、でも連載当初のシロさんならともかく、今のシロさんなら文句も言わないか。ほんと丸くなっててすごい。
『きの何』の何がすごいって、先ほど書いたジェンダー視点の鋭さももちろんなんだけど、日常淡々系なのにちゃんと時間が過ぎていて登場人物が全員歳を取っていて、関係性や性格なんかも少しずつ変わっている、というのが、他と一線を画すすごさかもしれない。特にシロさんとご両親。お母さんなんて最初はヒステリックに怒鳴ったりしてたのにすっかり丸くなって…。

フィクションの中で、そうやって登場人物たちの関係性がゆるやかに移り変わっていく、ってなかなかレアなんじゃないかと思います。関係性が徐々に変化するのは普通は恋愛絡みの場合のみじゃないだろうか。あとは友達関係か。学生さんとかが少しずつ仲良くなっていく的な。逆に相性の良くない恋人や家族との決別を描くものもあるけれど、初めから悪かったものに主人公が気づいていく、決定的に露わになって決裂する、みたいな感じで、関係性自体が少しずつ、相互に変化していく、というのは少ない気がする。
特に少しずつ凪いでいく、というのはなかなかない気がします。
うーん改めてすごい。ドラマもほんと楽しみです！！