朝ドラ『らんまん』…素晴らしかったです…素晴らしかったですね皆さん…
最終週の月曜から、のっけからサプライズで！
そのサプライズの仕掛けと、それから語られた内容にとても感激してしまいまして。自分の似たような経験を重ねてしまった。亡き母のね、遺歌集を出した作業について。これに関してもそのうちに書きたいです。いつもドラマがきっかけだな。『バイプレイヤーズ（オット父）』や『監察医朝顔（オット母）』、『カムカムエヴリバディ（オット母）』、『大豆田とわ子と三人の元夫（実母）』『生きるとか死ぬとか父親とか（実父）』と同じく。
まずは『らんまん』について。
以下、ドラマに関するネタバレも含みますのでご承知おきくださいませ。
朝ドラ『らんまん』の最終週なんてね、もう…いよいよ最後の週だ…と身構えるじゃないですか。今までの朝ドラのように、重要人物の誰かがナレ死だったり倒れたりするに違いない…！と。そしたら月曜、いきなり時が進んで昭和33年。今までナレーションをやっていた宮崎あおいさんが登場してびっくり！と思ったら、それをにこやかに出迎えるのが、主人公万太郎の子供時代に厳しくも愛情深い祖母を演じた松坂慶子さん！「牧野千鶴です」と、万太郎の末娘の名を名乗るではないですか！
なんとすでに主人公の牧野万太郎は亡くなった後。
娘である松坂さんは、亡き父万太郎の遺品、膨大な数の植物標本を整理するために人を探していて、役所から派遣されてきたのが、宮崎あおいさん演じる藤平紀子さんだった、と。彼女による今までのナレーションは、牧野博士亡き後の標本整理の過程として、牧野博士の足跡を振り返っていたからだったとは…！なんというサプライズ展開！すてきすぎる…
祖母役だった頃のキリリとした佇まいではなく、娘・千鶴役の松坂慶子さんは柔和で明るく、ニコニコと紀子さんに事の顛末を話すのですが、も〜亡くなってからもお騒がせよねえ！と笑う一方で、父が亡くなって一年もの間なんにもできなくて、とも語る。雪の縁側に悄然と座り込む千鶴の表情、そんな何気ない描写も、母を亡くしてちょうど今年で2年の私にはとても共感できるものでした。
そして、4万点もの植物標本を分類することになった二人なのですが、紀子さんの、特に専門家というわけではない市井の人、という設定に、私はとても、励まされました。
真面目にコツコツと仕事と家事に励み、普通の生活を営んできた主婦の紀子さんがある日、ひょんなことから千鶴さんに出会い、牧野博士の類稀な植物への情熱を目の当たりにする。まさに目の前に植物標本という形で膨大に積まれているその物量に圧倒され、また、その無限の紙の束を震災や戦火から守り抜いた、牧野博士だけでない、周囲の人々の努力と熱意にも想いを馳せ、これを次の世代に繋いでいかなければ、という使命感が胸に灯る。（この場面がね、土曜のまとめではごそっと削除されてて！うそーん！？もったいない！って悶絶しました。『らんまん』の土曜まとめ、まとめすぎじゃなかった！？朝ドラってみんなこんなもの！？）
そうして目の前で途方に暮れる老婦人千鶴さんに協力を申し出て、二人で整理作業に乗り出してみたら、研究所で事務を務めてきた経験と、おそらくもともとの聡明さとで効率よく分類していくアイディアをいくつも出していく紀子さんの働きぶりの頼もしいことときたら！それに対し、きゃあすごい！と手を叩き、名探偵明智小五郎ね！私が助手を勤めるわ！とてらいなく賞賛する千鶴さんたら。なんと可愛らしいお二人よ。
そんなやりとりを見ていてですね、もう、名もない人の善意や熱意や、想像力、責任感…というと大袈裟に聞こえるかもしれないのだけど、きっと誰もが日々当たり前のようにやっている小さな行動のひとつひとつに、世の中は支えられていて、自分もその一端を担っているのだよな、と改めて気づかせてもらえて、胸が熱くなりました。目の前で無邪気に手を叩き、顔を輝かせて感謝してもらえたり、労ってもらえたような気持ちに。ありがとう『らんまん』…ありがとう脚本家の長田育恵さん、そしてそのメッセージを伝えようと奮闘してくださった役者さんや演出など、このドラマに関わったたくさんのスタッフの皆さんありがとう…。
またもうあの…神木隆之介くんの万太郎と、浜辺美波さんのすえこ夫妻が…素晴らしいこの、妻は夫に金時計の鎖を買ってあげたくて髪を売り、夫はそれに感謝して金時計に鎖をつけて植物採集の旅に出る的な…えっ夫は！？夫の妻への愛はどこに！？って一見思ってしまうんだけど、なんだか成り立ってしまうあの夫婦…。最後には妻は夫に金時計の鎖どころか土地買って家建てて…それが二人の愛なのね…。
万太郎がね、常にすえこへの感謝を忘れてないんですよね。もしも私がいなくなったら、というすえこの言葉に、みるみる子供のような泣き顔で、嫌じゃ嫌じゃ考えたくない！というふうに首を振る万太郎よ…。二人とも最後まで万ちゃんすえちゃんと呼び合って仲睦まじい…。
とにかく神木万太郎の笑顔がもう。人たらしすぎる。
要潤くん演じる田邊教授も素晴らしかったし、大学の面々も長屋の面々も、高知の綾と竹雄も、どの人たちも、どの人たちとの関係性も素晴らしかったです。良い朝ドラでした！
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■「らんまん」語り・宮崎あおい本編登場のワケ 第三者・紀子にも「使命感の連鎖」脚本・長田育恵氏の思い― スポニチ Sponichi Annex 芸能
「万太郎さんと草花だけ。草花にまた会いに行ってね」
「そしたら、私もそこにいますから。草花と一緒に、私もそこで待ってますから」
寿恵子がくれる、この世のあらん限りの愛情を感じた万太郎。
万太郎は、強く強く、寿恵子を抱きしめました。#朝ドラらんまん#神木隆之介 #浜辺美波 pic.twitter.com/vGctLgZ30I— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) September 29, 2023
「万太郎さん！この子はだぁれ？」
「ねぇ、日本中の植物、本当にこれで全部かしら」
「確かめに行かんと」
「じゃあ、まだまだ探しに行かないとね」
「うん。寿恵ちゃん、草花が待ちゆうき」
――天真爛漫(らんまん)な、万太郎と寿恵子の物語。#朝ドラらんまん#神木隆之介 #浜辺美波 pic.twitter.com/PW4UdQWoeo
— 連続テレビ小説「らんまん」 (@asadora_nhk) September 29, 2023
らんまんクランクアップ≪前編≫をお届け💐
劇中でも流れていた音楽とともに、みなさんのクランクアップの様子をぜひご覧ください🌼#朝ドラらんまん pic.twitter.com/vVJGM2zs8r
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