うちの子のプールにどっちが付き添うかオットくんとバトる

はい、まじめな記事がひと段落し、通常運転のあひるちゃんです。途中ちょっとめんどくさい語りが入ってるけど概ね小ネタです。

先日ですね、突然うちの子が「今度プール行きたい！」とのたまい。
今は10月。オクトーヴァー。
ここ数日よく晴れて暑いくらいの日もあるけれど、やはり朝晩は冷え込むし日が落ちると日中が嘘のように寒い今日この頃におかれましては、

TR「プール行きたい！」

えええええ。

タロー氏7歳小2が言うところのプール、とはですね、近所の小学校が開放している温水プールのことです。そこで自由に泳ぐのがうちの子大好き。このコロナのさなか、他の区営プールはどこも閉鎖されているのに唯一そこだけ利用者数を絞りながら開けてくれていて、大変ありがたかった。そもそも昨年入学したタロー氏、昨年はコロナでプール中止、さらに今年も工事のために中止で、なんと小学3年生の来年になるまで水泳の授業なし！子供の頃プール大嫌いだった私などはいいな！水泳のない夏なんてパラダイスやん！と思ってしまうのですが、親として子供の教育やら発育やらを考えるとゆゆしい。ゆゆしき問題。
なので自主的にこの夏プールにせっせと連れて行っていたのです。

そもそもというならば、幼稚園入園前から！ベビースイミングに通っていたのです。小中学時代プールのせいで暗黒の夏を送ってきた自分のことを考えるとゆゆしいから、せめて我が子は苦手意識を持たないで済むように赤ちゃんの頃から水につけとこうと。ほら赤ちゃんって羊水につかってるからプールも全然抵抗なく水の中で目開けられるしすいすい泳ぐらしいし？カッパみたいに。イルカとか言えよ。

果たして我らがタロー氏、ベビーの頃から大泣きでしたよね。20組くらいいた親子ベビースイミング教室の中でただ1人頑として潜らず。まあ…ベビーといってもすでに2歳近かったからしょうがないのか。母ちゃんのお腹に来る前に車のナンバープレート剥がしてたことは覚えてたみたいだけど母の胎内のことは忘れてしまったのか。あるいは沐浴の恨みを忘れていないのか。

それでもなだめすかしだましだまし、なんとか数年通いまして。3歳からは親と別れて子供のみのキッズクラスに上がり、毎週送り迎えをがんばっていたのです。私が！このわたくしが！ひとえに小学校のプールに苦手意識を持ってほしくないがために！
でも通い始めて3年ほど経過した頃、無事「プールや〜だ〜」と言うようになるタロー氏…。試行錯誤と七転八倒の末、結局幼稚園の年長さんの夏にやめたんですよね。これ以上続けると苦手意識がなくなるどころか今すぐどんどんプールを嫌いになるな、と思って。
おばさま先生にも言われたんですよ？今やめたら小学校入学してプールが始まる頃には忘れてしまうからもったいない、あとちょっとなのに、と。そんなことは！！私が！！誰よりも！！わかってるぅぁぁぁぁぁ！！！（CV若本先生）。もう本当にすごい敗北感と挫折感でした。

その時ね、オット弟ツマさんがね、「日本人は『何かを途中でやめる』ことにすごく抵抗がある生真面目な人が多く、大人になって自分の首を絞めてしまうことも多々あるので、これも『やめる練習』と思えば得難い人生経験になるのではないか」と言ってくれてね、泣きましたよね。あったけえ。あったけえよう。プールの水は冷たかったがいや温水だったから冷たくはなかったけどね？そういうことじゃなくてね？

そんなプールとうちの子と私の、長い長ぁい苦渋の歴史があっての、10月に「プール行きたい！」発言でございまして。
連れて行くしかないだろう…
連れて行くしかないだろう…ッッ！！！
寒いのに。冷えるのに。

でね。ようやく。
ふと思い出したのです。
オットの存在を。
え、オットが行けばいんじゃね？
タローと2人で10月のいまだガンガン冷房かけまくって過ごしている芯からほかほか遠赤外線オットが行けばいんじゃね？この夏一回も付き添ってないし。この夏どころか2歳からの毎週のプールも一度も付き添ってないし。なんなら特に土日の習い事の付き添いってお母さんよりお父さん率の方が高いし。
オットが行けば。
いんじゃね？

OT「（ピコピコ）（仕事の合間のゲームしてる）」

ねえねえ、どう？オットくん。

OT「（ピコピコ）（ソシャゲとかじゃなくPS5とかPCゲー）」

えーめんどくさいから別にいいよ、という心の声がダダ漏れである。いいよじゃねんだよ。別にじゃねんだよ。
うちの子プール大好きですよ？この私の長年に渡る深謀遠慮と無償労働のおかげさまでプールが大好きで2時間は上がらせてもらえないんですよ。真夏のさなかの温水プールならいざ知らず、こんな晴れても風が冷たいような、日陰だと肌寒いようなミドル10月に、46歳の更年期症状にも悩まされている冷え性の中年女性には肉体的にとてもきついことなのですよね。

OT「（ピコピコ）」

それにそもそも精神的にも、私ちょっと潔癖の気があるのでプールの更衣室とかすんごくつらいんですよね。毎週通ってた頃もほんとうにきつかった。時間通りに教室に連れてったり着替えさせたりで急かしつけるのもしんどいし、じっとり湿った更衣室の床に膝だの手だの着いてぐっしょり濡れた水着を着替えさせたりトイレに連れてったりするのも精神的にもなにげにかなりしんどかったんですよ。

OT「（ピコピコ）」

だからオットくんが連れてってくれるとすごく助かるんですけど。

OT「えー（ピコピコ）」

連れて行ってくれないなら、恨みます！！

OT「ふ！？（ピコピコ）」

私、あなたを恨むし憎みます！！

OT「急に！？（ピコピコ）」

急じゃねえろがい！こんだけはっきりつらい代わってくれと訴えているのにめんどくさいとか興味ないとかいう理由でまともに話も聞いてくれないなんて、憎いですううう！！！！

OT「えええ（ピコピコ）」

いいから早く！！！「俺が行こうか？」って言えよ！！！

OT「ちょ（ピコピコ）」

まあこんだけ煮え散らかしてしまったので！！もはや何を言われても憎いけどな！！！

OT「じゃ行かないでいいんでは（ピコピコ）」

てめえの血は何色だあああああ！！！

OT「ええー（ピコピコ）」

タロさんプール大好きでかわいいよ？2時間みっちりニコニコびちびちしてて。私も行けるもんなら行きたいんですよ。それに夏も父ちゃんとも一緒に行きたいって言ってたのに結局行かなかったじゃない。

OT「どうせ父ちゃんが行くってなったら『えー母ちゃんがよかった〜』とかなるんだろ？（ピコピコ）」

だからなんだ！！クソがあああああ！！！

OT「あー、いま肌荒れててつらいんだよなあ（ピコピコ）」

はああああ！？そんなん今出してくんの卑怯じゃねえ！！？？
さっきまで明らかにめんどくさいだけでしたよね！？ひとっこともそんなん出なかったやんけ！！オットくんアトピーで肌あれがひどい時はあちこち出血したりしてるんですけど、いやそれかきむしるからだしそもそも毎日しっかり薬塗ればいいのにすぐやめるからぶり返すんだしなんならその薬塗ったげてんのあたしだし！！
どるぁぁぁああああ！！！！

という心温まるコミュニケーションを繰り広げましてですね。おまえら12年前のあれはどうした。あの心通い合わせた出来事を思い出せ。
それはそれ。これはこれだぁぁぁぁぁ！！！！
落差ひどい。

や、言いたいことを言わずに煮えるより伝えよう、伝えるなら煮え煮えと呪詛的に漏れ出させるより勢いで押し切ろうかと。試しにやってみた。必殺技的な勢いで。語尾の表記は「！！！」にしたけど実際はめちゃめちゃ大笑いしながらでした。息も絶え絶え。これまで普段は呪詛寄りだったんですけどね？一条ゆかりの怨霊みたいに。ガチ怖えわマジで。だけど、楽しい方がいいかなってどうせ言うなら。少なくとも私だけでも楽しい方が。怨霊系は言ってるこっちも気が晴れないしオットにも通ってる感じしないし。同じ「恨みます」でも爆笑しながら大声で言った方がスカッとはする。オットに通ったかどうかはしらん。

結果的に数日後オットくんが連れていくことになり（ということは通ったのか？）、代わりにその日の夕飯はステーキを要求されました。めんどぅーだけど焼いたった。ある日の夕方プールで2時間タローをびちびち泳ぎ回らせ、帰りにスーパーでステーキ肉をうなるほど買って帰ったオットくん、スペースダンディ見ながら食べたらもう小学生より早く寝てしまい、全然仕事にならずに1日が終了してしまっておりました。ありがとうおつかれさま。

ちなみにタローさんは、父ちゃんとのプールをご提案さしあげたところ見る見る顔が輝き「ウン！！」とキラッキラに快諾してくれました。よかった。平和。珍しく全員平和でした。いやオットくんは平和だったか知らんけど。大声で恨まれて。

そんな秋の日のプールとあひるちゃん一家でした！！

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『うらみ・ます』収録。