久しぶりに会った友人が魔法をかけてくれた話


<3月のライオン ダイアリー付き特装版15 羽海野チカ/楽天>

引き続きまして友人の話です。日記的な、嬉しかった出来事のお裾分けをぜひ。(3000字)
先ほどのC美さんは学生時代からの付き合いで、早30年。おおー。でも考えてみればこの友人も20年以上経ってるな。旦那さんの転勤で彼女が遠方に移り住んでからも細々とやりとりを続けていたのですが、今回晴れて!15年ぶりくらいに関東に戻ってくることになったそうで。やった〜!気軽に会えるね!とお互い大喜び。彼女もそれを「大ニュースだよ!」と知らせてくれてかわいいか。

いやそうなんです可愛いんですよ彼女。あのですね、イメージとしては羽海野チカてんてーの、ウミノグマ!です!

可愛いものが大好きで、服も髪もいっつも可愛くしてて、出会った30歳頃にはですね、あ、そうそう今回も改めてお互いしみじみしたんですけど、仲良くなったきっかけはわたくしの元同居人の、最初の職場の関係だったんですよね。彼女が職場の事務員さんみたいなポジションで、そこは上司の人がそういうの好きだったから職員の家族も集めて芋煮会的なことをしょっちゅうやってて、でも周囲は基本理系男性ばっかりなので話も弾まず、そんななか年も近い彼女がいてくれるのがとっても救いで。明るく元気でかわいらしく、その手の理系朴念仁系男性にも気後れせずバシバシ話しかけつつも気配りは細やかで、職場の空気を和やかにしてくれる、貴重な存在だったと思う。

そういう集まりの写真をね、当時ってまだ紙でプリントしては焼き増ししてほしい人は番号書いて〜みたいに、紙の簡易アルバムが回ってくるスタイルだったんですけど、その焼き増しのための一時的な簡易アルバムを、彼女がそれはそれは可愛らしくシールとかマーカーとかでデコってて!みんなのセリフとかをフキダシにして描き込んだり、楽しい思い出の共有記録になっていて。最初に見た時びっくりしたなあ。すごいね!才能だねえー、みんなも絶対嬉しいよ、といっつも言ってて、毎回楽しみにしてたなー。

そんなある日。
また何かのイベントの時、職場のテーブルをどけて酔っ払いたちが車座になって盛り上がっている会の隅っこで、彼女がぽつんと、「あたしさー、あひるちゃんがいてくれてほんとに良かったって思うんだー」と。言ってくれたことがあったんですよね。

どんな話の流れだったか、こう、彼女がオフィスの無機質な壁に軽くもたれるようにして、両手を腰の後ろに隠すようにして、ちょっと俯き加減に自分のつま先あたりを眺めながら、

「あたしさー、あひるちゃんがいてくれてほんとに良かったって思うんだー」

可愛いくないですか!?
可愛いくないですか!?
私超可愛い!!と思いまして。可愛すぎて、仕草もシチュエーションもウミノグマすぎて私の妄想の可能性すらある。え、ほんとにこんな出来事あったっけおかしくない?可愛すぎじゃない?いくらなんでも。なんならちょっとつま先蹴ってたかも。ぽくぽくと手持ち無沙汰な感じで。あるいは照れ隠しに。それはさすがにないか?盛りすぎか?いやでもそういうことしてもおかしくないような、なんというか…天真爛漫な、仕草もいっつも可愛らしい子だったんですよ。

同時に、あんまり自信がなさそうというか。明るく可愛くて絶対その場のムードメーカーだったんだけど、本人にはあまり自覚がなくて、むしろ邪魔になってない?おかしくないかな?変かな?と気にしているようなところもあって。だから私いっつもいやそんなことないよ絶対みんな喜んでると思うよ、て言ってたんですけどそれがすごく嬉しかったんだそうで。えだって絶対そうだもん。そうか本人には伝わらないものなんだなー、と思ってた。そんなやりとりもあってからの、「あひるちゃんがいてくれてほんとに良かったって思うんだー」でして。やだもー!こちらこそよー!私こそウミノちゃん(仮名)いてくれてほんっと嬉しい毎回!ウミノちゃん(仮名)いなかったらと思うとムリだよ!あたしも!あたしもあひるちゃんいなかったらムリー!キャー、と手を取り合ってくるくるぴょんぴょんしたものです…懐かし。

そんなくるくるぴょんぴょんから早20年、若者だった私たちもすっかりアラフィフ。直接会うのは10年ぶりくらいでした。10年前はお互い子連れで集まったけど、今回は大人だけでひたすら喋り倒しまして。とっても楽しかったー!ちょっとしたプレゼントを交換しあったら、喫茶店で延々喋り倒し、次は近くのちょっと大きめの公園まで散歩して、そこでもまた座って喋り倒し。話題が尽きない。子供のことやら配偶者のことやら、昔の仕事関係者の話やら、お互いに知らない友人たちの話も大事な情報交換になったりしますよね女同士。なんでかな。会ったことのない女性たちの話でも、励まされたり喜んだり怒ったりしますよね。不思議なことに。

そうして朝からすっかり夕方に差し掛かるくらいまで堪能して、そろそろ行こっかーと立ち上がり、駅まで向かおうとしましたら。

彼女がゴソゴソとカバンの中から、「あのねこれね、」と、茶色の折り紙を細長く巻いた、杖?を出してきまして。「子供たちとハリポタにハマった時に作った、杖なんだけどね」おお!確かにそれっぽいわ!ん?でも画像とかじゃなくわざわざ実物を持ってきて見せてくれるほど、何か子供たちに付随するストーリーとかがあるのかな?
と思うともなく思っていたら。

「えっと、えっとね、これからこれで、あひるちゃんに魔法をかけます」

えっ?
ちょっと棒読み気味な彼女。

「ちょっとね、えっと、手のひらをこう出してくれる?」

はっはい、と言われるままにしたら、やや緊張した面持ちでその手に杖の先をそっとつける彼女。しばしじっとする私たち。

「はいっ!これで、あひるちゃんの手に、『もう幸せしか掴めない魔法』をかけたよ!」

えええええ!!!!

「これでもう、あひるちゃんの手は幸せしか掴めないから!」

ちょ…
ちょっと待って泣く!!
こんなん泣くしかない。
ありがとう、すごく嬉しい、嬉しいよ〜〜!と、歩きながら半泣きになっていたら彼女も、だってほんとに…酷いよ…と小さな声で呟きながら涙を拭っていて。余計に泣きそうになりましたよね。

翌日、ほんとにありがとね、魔法かけてくれたこと忘れないよ、がんばるね、とメールを送ったら、「心の中で何度も練習したけどやっぱりちょっと照れが出ました」とお返事が。練習してくれていたのか!!何度も!?もう…もう…

可愛いくないですか!?
可愛いくないですか!?
もうダメ可愛い。ほんっとに素敵な子だなあ、と思いを新たにしたのでした。
またやろうね!もう定例会にしよう!と言っているので、これまた日常的な楽しみが増えて嬉しい私です。それから最後に、メールには「会うまでは、あひるちゃん、心は元気のつもりでも実はあまり食欲がない…とかでやつれちゃってないか心配だったんだ。だから輝く笑顔で安心したし、健康的な食事を心掛けてるって聞いてすごいな、見習うぞ!って思ったよ」と言ってくれました。彼女の感想が、直接お会いできないけれどいつもここを読んでくださる皆様への近況報告にもなれば幸いです。

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関連あひる
あっ昔ちょっとだけ書いてる!
2005-04-28 髪を切りました♪

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ほんとに頼もしく有り難い友人たちよ。
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2024-06-25 虐待の世代間連鎖は本当にあるのか [まじめに][機能不全家族]
(この記事に登場する優しい通りすがりさんの話の友人からは、もういっこ目を開かれるような気づきをもらえたんだよな。それも書きたい)


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