リアル脱出ゲーム「廃校の教室からの脱出」に参加してきたよ

■[r] 特集: リアル脱出ゲーム「廃校の教室からの脱出」
超面白かったです！


ネットで流行った「脱出ゲー」というものを、リアルでやってみよう！というイベントです。知人から教えてもらって、今回初参加。

・場所は廃校の教室内
・参加人数は25人
・制限時間は一時間
教室内に散りばめられたヒントを元にどんどん謎を解いてゆき、みんなで協力して制限時間内に何とか出入口の鍵を見つけよう！
というもの。初対面の人たちと一緒に、一丸となったり分担したりしながら次々と出てくる謎に立ち向かうのです。
夢中になってしまいました。スリリングですごく面白かったです。
会場は、なんと本物の廃校。
を、利用したイベントスペース。西新宿のビル群のすきまにひっそりとありました。
■花伝舎｜GEIDANKYO 芸能花伝舎｜GEINOKADENSHA


教室のひとつに案内され、簡単な説明のあと、ゲームスタート！
スタートした途端、みんな一斉に席を立ってヒント探し！みんな動き機敏すぎ。
・しゃがみこんで机の下を覗き込むと、ヒントの紙が貼ってある。
・カーテンを開けると窓に貼ってある。
・引き出しを開けると中に入ってるけど、それだけじゃなくて引き出しごとはずす！（そうなんだ！）そうすると一番奥になんか貼ってある。
・棚の中も覗くけど、引き戸の扉ももちろんガコッとはずす！（もちろんなんだ！）すると扉の裏にちゃんとヒントが貼ってある。
というかんじで、この手のパズルゲームに慣れている人からすると「ちゃんとお約束の場所にヒントが置かれていて、見つけるのが楽しかった」そうです。へえへえ。
そうして次々見つけたヒントを一箇所に集めます。


むむ？一体なに？？
「現在地に青ピン」「とても痛がっている県に黄色ピン」って、教室の隅に立てられている日本地図、これのことじゃない！？
と、指示通りにやってみる。
「とても痛がっている県って。。。」
「大分県！？」
「それだ！！（一同爆笑）」


地図にピンを刺したところ、ピンコン、と何かアナウンス音が鳴りました（教室内にいた主催者の人が、ゲームマスターとして場内の動きにあわせてこっそりと外のスタッフに指示を送っていた様子。こうして事態が少しずつ前に進んでいきます）。
なになに！？なんかフラグ立った！？とみんなキョロキョロ。
「なんか写ってる！」
あっ！窓際に置かれていたでっかいディスプレイが点いて、何か写ってる！？全員窓辺に駆け寄ります。

ばーん。
「ダレ！？（一同どよめき）」
いや誰じゃなくて。これはどういうことだろう。。
画面に、どこか別の教室で何やら捕まっている人が映し出されています。
ディスプレイの向こうにも、なんだか意味ありげにアイテムが置かれています。剣とか刺さってるし。
「どうにかして、あの人とコミュニケーションを取るんじゃないか？」
「コレを見せれば、その通りに動いてくれるんじゃない！？」
←これ。
コマンド表。

試行錯誤の結果、特定のコルクボードにコマンド表を正しい組み合わせで貼ると、向こうの人に指示を出せることが判明。
たとえば
「右のロッカーを」
「開けろ」
と伝えると、
ヒントキター！！
というようなかんじです。
（写真に写っているヒントはかなり最終段階のものですが）
そうこうしている間に、
「おお！！」
「解けた！！」
並行して別の謎解きに挑戦していた人たちから歓声が！
最初に見つけたヒントの紙のいくつかを使って、ホワイトボードに計算計算。

（ホワイトボード計算部隊の皆さんと、計算の結果）
2組で同じ計算に取り組んでいたところ、同時に解けて両方同じ数字だったそうです！おお、すごい！
この数字はナンバー錠をはずすのに使いました。
どんどん出てくる謎をどんどん解いて、
「みつけた！」
「宝箱が開くぞ！！」
ずっと開かなかった宝箱の、最後のカギ発見！
うおー！
一斉に駆け寄るみんな。
入っていたのは。。。

新たな暗号。

と、そんなかんじで、ヒントを頼りにひとつの謎を解くと、新たなヒントが出てきてまた新たな謎を解く。。
という、その繰り返しでどんどん事態が進展し、時間が過ぎていきます。
謎も解き方も、バラエティに富んでいて飽きさせません。首っ引きで計算しなければならないような難しい・少人数向きのものは少なくて、全員で身体を動かして協力しないと解けないフラグもいくつもありました。
たとえば上の「ある者は座り、ある者は立つ」。
あちこちで謎に取り組んでいた全員で一度集合して席について、ある法則（別のところで見つけたヒントに記されている）に従って座ったり立ったりする。
そして全員祈る！
すると、フラグが発動して（ゲームマスターが指示を出したんですね）新たな展開に！
ディスプレイの向こうの人を動かすための、最後のコマンドが手に入った！

「勇者よ」
「戦え」！！




「キターーーー！！」（一同大喝采）
今までゆっくりと限定した動きしかしてくれなかったディスプレイの向こうの人が、拘束具（ただのガムテだけど）をけだるく引きちぎり、剣や盾、ヘルメットをもそもそ身につけて勇者さんに変身！
迫り来る謎の悪役と戦ってめっちゃあっさり勝利してました。みんな大喜び。
しかし、これで終わりじゃないんです。
まだ新たな謎が！
発見された「席替えメモ」を元に、教室の机を並び替えないといけない！
全員でガタガタと机を並び替えます。
（残り時間が少なくてみんな焦ってしまい、何度もやり直したりとここにかなり時間をくってしまった。。）

ようやく並び替えてもまだ、黒板の暗号を解かないといけない！
この時点で残り1分を切った！


結局、時間内にクリアできたかというと。。
制限時間の残り10秒を切り、放送でカウントダウンがされる中黒板の最後の暗号を「けいびいんのとけい」だ！腕時計をはずせー！と倒れている警備員さんに全員で群がって、わあわあと時計をはずそうとしているところでタイムオーバー。
しかもなんと、黒板のチェックを一文字間違えたため、それで慌ててミスリードしてしまい、最後の正解は「けいびいんのぽけっと」だった！というオチ。
笑わされたり（「警備員を笑わせろ」というフラグがあったのです）眠らされたり（「眠らせろ」というフラグが）ひっくり返されたり靴脱がされたり（そんなフラグはなかったのにひょっとしたらと思ってつい）さんざんな目に遭わされていた無口な警備員さんが、時間終了後にゲームマスターから促されてごそごそと胸ポケットを探ると、そこには出入口のカギが！！
最後の謎まで辿りついていたんですね！
あと数分、いや数秒あれば。。！
時間も迫っていて、最後は全員慌ててしまっていたのでミスしちゃったんですね。うわあ惜しかった～！
でもゲームマスターさんが、「皆さん途中までの解くスピードがものすごく早くて、内心かなりビビってました。すごく優秀だったし、最後もあまりに惜しかったので、本当はクリア特典なのですが全員の集合写真を撮りましょう！」と言ってくれて、みんなで集まって記念写真を撮りましたよ。
ちなみに、2/23（月）の16：00スタートの回に参加しました。ご一緒した皆さんお疲れさまでした！
　*　　*　　*　　*　　*　　*
いやあ、楽しかった！
最後の警備員さんのポケットは、実は中盤で眠らせたすぐ後に、ポケットになんか入ってないかな？とかいって漁ろうとしてみたんですよ。
そしたら寝ながらがっちりとガードしていて、ポケットを開けられないようにしていた。
じゃあ関係ないのかなあ、とそれ以上警備員さんをいじるのはやめて別の作業に移ったのですが、あの時偶然に見つけちゃわないように配慮されてたんですね。ちゃんとしかるべき謎を解いて、しかるべき手段で辿りつかないと発見できないように。
細かいところまで色々と考えられ、練られているのですねえ。
今回は、一回に25人、参加費一人2,000円（当日2,500円）でした。
ものすごく面白かったので、こんなに安くて申し訳なくなるくらい。採算取れてるんだろうか。。とか一緒に参加した友人たちと心配になってしまいました。
小学校の教室、という限定された空間も、一時間という時間設定も、ダレずにぎゅっと集中できてちょうどよかったと思います。
ただ、この空間・時間で25人という人数は、ちょっと多すぎたかなと感じました。一人一人のやることが分散されすぎて、まとまりにくかったかな、と（それにしても初対面でよくテキパキと分担して動けたと思いますが）。
当初20人の予定だったところを、あまりに人気でさばききれず、主催者さんが少しでも多くの人に参加してもらえるように、と急きょ25人に増やしたり、公演枠を増設したりしてくれたんだそうです。
予定通り20人だったら、もう少しやりやすかったのかも？
主催者さんは、京都でフリーペーパーを作っている人たち。
■フリーペーパー：　SCRAP　：京都全域で配布中
ゲームマスターとして教室内にいた、主催者代表のかたにちょっとお話を伺ったところ、もともとこういう謎解き・パズルゲーが好きで、リアルでやってみたら面白いんちゃう？と思って小規模にやってみたのが始まり。
京都を中心に何度かこの「リアル脱出ゲー」イベントをやってみたところ大好評で、クチコミで瞬く間に動員数が増え、今回初の東京進出、となったんだそうです。
・ゲーム内の謎はほとんど自分で考案（あるいはスタッフとアイディア出し合い）
・使い回しはせず、毎回すべての謎・仕掛けを新たに作っている。
だそうです。
毎回新しく作ってるんだ！すごいなあー！
「いくらでもネタバレ書いてくれて構いませんよ（ただし、今回の2日間の公演が全部終わったら、との条件つき）」と言って頂けたので、ヒントとか結果とかをぼかさず書かせて頂きました。すごく面白かったので、少しでも当日の興奮とこのイベントの魅力が伝われば、と思って。
謎解き・仕掛けについては半分も書けてないです。夢中だったので写真も全然足りてないし。もっともっといろんなことが、一時間のうちに、小さな教室の中にぎっしりと詰め込まれていましたよ。
ほとんど個人で、おそらく採算度外視で、パズルが好きで、楽しんでもらいたい、という人たちが主催だからこそ、このクオリティなんでしょうね。
同時に、小規模だからこそ、集まってくる参加者の側もこういうパズルが好きで、やる気に溢れている。だから初対面で限られた時間でも、スムーズに協力できて楽しく進められたのかな、と思いました。計算する人、暗号を解く人、作業要員、と自然と分担ができていくのが面白かったです。知らない同士で閉じこめられて、何となく役割ができていって。ほんと推理小説みたいだった。私はもっぱら作業要員でしたよ。
もっと大きなイベント会社、みたいなところがこの企画を買い取ったとして、もっと大々的に広告を打ってもっと動員数が多くなっても、こんなふうにぎゅっと凝縮した体験ができるかどうか。ちょっと難しいんじゃないだろうか。
でも、ほんとすごく面白かったので、この綿密な仕掛けや細やかな運営の数々が継承されて、もっとたくさんの人が楽しめるようになるといいですね。
いやほんと面白かったです。次回もまた参加したいな。今回は教室だったけど、ホールとかもっと大きな会場で、2時間かけて走り回ったりもするんですって！た、たいへんそう！




オマケ。
今回のイベントの告知は、チラシを本屋さんに置かせてもらったり、mixiのコミュに書き込んだりしたんだそうです。私は、パズル・謎解きゲームが好きで得意な知人（安楽椅子探偵の推理でエレガントだった人）から教えてもらいました。彼はどこから知ったんだろう？
関連サイト。
■[r] 特集: ロボピッチャー × リアル脱出ゲーム
ゲームマスター・加藤隆生さんのインタビュー。ゲームについて、始めたきっかけについてより詳しく書かれています。
■FASCO-CS > CRIMSON ROOM（音注意）
ネット脱出ゲームの元祖、クリムゾンルーム。全然解けません。。プレイは無料、ヒントは有料なんですね。
■脱出ゲーム大百科　||　脱出ゲームの攻略と紹介
こんなサイトがあるんですね！奥が深い世界だ。。
→その後、参加者さんのblog記事リンク集を作りました。なんと34分！で解けたグループもあったとか！
[追記2009/3/4/18:26]主催者さんのイベントレポートについて新たにエントリを書きました。[追記以上]