おおかみこどもの雨と雪が、トヨエツ的にも素晴らしすぎた件

意味がわからない。

（ネタバレなしのつもりですが鑑賞前に無駄な予備知識を入れたくないかたは本当に無駄なのでご注意ください）
（ちなみに本作品と本物の豊川悦司さんは一切関係ありません）

あの、まともにもとても素晴らしい映画だと思ったのです。とても地味で、淡々としたささやかで幸せな。もう政府は一向に真面目にやる気がないようなので少子化対策の予算をこういう映画に投じればいいと思います。子供ほしいなと思うもんこれ観てたら。そういう前向きな気持ちも大事じゃないかと。
あと細田監督はもうエンドロールのしかも最後のほうで必ず本編の余韻を最高潮に高めてきて本気で泣かす気できてるようなので、それならそれでエンドロール後に世界の車窓から的なクールダウン番組を流すとか、単に黒い画面に「謝辞」とかいって企業や会社名を列挙しておくとかして（それはエンドロールに入ってるんだけど）、とにかく立て直す時間を作ってくれてもいいと思いますそろそろ。

本編の素晴らしさについてはもっともっと感じるところがたくさんありましたがちょっと言葉にならないので、フルボリュームでアンストッパブルに言えちゃう素晴らしさについて書きたいと思います。私なりに。
それがトヨエツ的。あるいは女子ケモナー的。

えー物語冒頭の「おおかみおとこ」とのラブロマンスがですね、もうあなた！！ブラボーでございました。ハラショーでございました。大変結構なお点前で御座いました。

だってよ！？実写にしたらきっと若かりしトヨエツ的な、寂しげな瞳でぼさぼさ頭で無精ひげですらりと背が高くて細身筋肉質な麗しげな男性がよ？

目の前でおおかみおとこに変身するですよ！！
それでおずおずと、

「おおかみは、きらい？」

よろしくお願いしまあああああす！！！！

（まだ続きを読んでくださる度量の広いかたはこちらから→）

もうこれ誰かコラ作ってくれ。少しずつおおかみに変身していく「彼」を呆然と見つめるヒロイン花ちゃんの代わりに、サマーウォーズの健二くんがあわわわわわって目を泳がせながら鼻血を出していくシーンを挟み込んでくれ。だいたいあってるから（何とだ）。

あれだ。あるいは喜び外人だ。ガッツポーズ4コマの。まあでも変身前からトヨエツなわけで喜びっぱなしなんだけどな。4コマにならない。オチがない。あと声も良かったし。大沢たかおさん。男っぽく繊細でセクシー。あんな造形であんな声出されたら喜びっぱなしだ。人として。

だってもうほんとにこれ。「きらい？」っておおかみおとこが嫌いな女子なんていません！！私も火の鳥では（なんか漏れてたよ今心の声が）太陽編が大好きだったと以前にも申しました。犬の鼻面のあのシャープなラインとか引き締まった体躯の実用美とか、やはり男の人の美しさと通じるものがあるんだなあと納得納得。いや単なる個人的な性癖かもしれませんが（そりゃあな）いやそうじゃなくて、私がシェパードっぽい面長で顎の鋭角な男性が好きだってだけかもしれんけど。トヨエツ的なな。そういえばトヨエツが犬な映画もあったな。やっぱり考えることはみんな一緒か（みんなって誰だ）。トヨエツ犬映画では、トヨエツを犬と知った主人公の女の子がなんか泣いたり悩んだりしてたけど何を悩むことがあるのか。今回のヒロイン花ちゃんのように即答OKが正しいでしょう。女として。前のめりに。（花ちゃんはそんなにガツガツしてはいませんでした）（言わんでもわかるって）

いいなあ～あれ。すんばらしいわあ～。

と余計な雑念にとらわれたりもしてしまいましたが、ええともっと普通にとても素晴らしい映画でしたので安心して観に行ってください。今さら遅いですがこんなん読んじゃって余計な視点が鑑賞の邪魔になったらまことに申し訳ありません。あの映画観てこんなことしか考えないのかよと呆れ果てないでください。考えましたよ！こんなことだけじゃなくもっと色々しみじみ考えましたよ言ったでしょ！でも書けないんですよしみじみ深く感じ入りすぎて。だから書けることから書こうかなって（書かないで良かったんじゃないか）。

声の演技も、どのキャラもとっても良かったです。主演の宮崎あおいちゃんも、大沢たかおさんも、子供たちのそれぞれの時期の声もすごく。細田作品は、俳優さんで主演陣を固めても演技がしっかりとしていて、ちゃんと物語に引き込んでくれるのも特徴ですね。

公式サイト。
■映画「おおかみこどもの雨と雪」

公式YouTubeチャンネルの予告編。

リンク集。
おお、しょこたんの感想がまた的確で素晴らしいな。
■おおかみこどもの雨と雪｜中川翔子 オフィシャルブログ

関連あひる。
これ関連でいいのか？いいか。
■May 15, 2007 夢で逢いましょう、トヨエツ篇

そういえば時かけの時は細田監督まだまだマイナーで、上映館も少なかったんだよなあ。
■August 18, 2006 明るく切なく清々しく夏 ～『時をかける少女』
■August 31, 2009 サマーウォーズ

また3年後が今から楽しみです。2015年か。恋愛、家族、育児、ときて今度は……介護？ちょっと飛び過ぎか。

追記。
面白かったレビュー。
号泣したけどそれは個人的な過去の記憶を呼び起こされただけで、泣けたことと良い作品だってことはまた別問題、とか、脚本は無茶でストーリーや登場人物たちの行動にもいろいろ不備な点はあるけど、それを力業で押し流す演出の秀逸さ、とかとか。
■マンガソムリエ煉獄編 : おおかみこどもの雨と雪

音楽も、主題歌もまた良かった。


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